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 ラモス元大統領「日本経済、長い不況から脱却」 

講演するフィリピンのラモス元大統領
 フィリピンのラモス元大統領は3日午後、国際交流会議「アジアの未来」で講演し、回復ぶりが目立ってきた日本経済について「長い不況から脱却した」との認識を示した。そのうえでラモス元大統領は「経済規模は東アジア地域でも圧倒的に大きく、ASEANと中国を合計した2倍以上になる。ASEANと中国に対する最大の援助供与国でもある」と日本の経済支援を高く評価した。同時に安全保障面でも「東アジアのパワーバランスにおける主要プレーヤー」と指摘した。

 中国が東南アジア経済に果たしている役割に関しては「成長の機関車」と評価。同時に多国籍企業がASEAN域内に建設している中国向け輸出のための製造拠点は「自由貿易地域の特恵対象になる」と指摘し、ASEAN域内へのさらなる投資拡大に期待を寄せた。

 東アジア地域の統合に向けた過去の動きにも触れ「推進力は東南アジア、中国という予期せぬ地域から現れた」と指摘。1967年の東南アジア諸国連合(ASEAN)創設や、ASEANに日中韓3国を加えた「ASEAN+3」の展開を挙げ、「世界最大の自由貿易地域だ」と実績を強調した。APEC(アジア太平洋経済協力会議)と連携する必要性にも言及し、「将来的にはアジア、太平洋の共同体につなげたい」とビジョンを示した。

 足元のASEAN経済の現状については「これまでニッチ(すき間)市場中心に発展してきたが、規模の経済も必要」と提唱。「兄貴分の日中に加え、将来は核のない統一された南北朝鮮が大きく貢献することも期待している」と述べた。

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