「アジアの未来」
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第5回アジア賞
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マハティール・ビン・モハマド氏
首相(マレーシア)
 決断力で経済回復

 1999年11月の総選挙で首相が率いる与党連合「国民戦線」は3分の2以上の安定多数を獲得、改めて政権基盤の強固さを印象づけた。81年7月にマレーシアの第4代首相に就任して以降、19年近くにわたり首相を務めている。

 97年の通貨危機とその後の景気低迷に際し、98年9月に為替の対ドル固定制と株式売却代金の外国送金禁止を打ち出した。当時、その手法には厳しい批判が出たものの、99年の実質国内総生産(GDP)伸び率が5.4%のプラスになるなどマレーシア経済の回復は著しく、最近では首相の決断力を高く評価する声が多い。

 2020年までに先進国の仲間入りを目指す「ビジョン2020」の旗を振り、国民車「プロトン」など自国民のプライドを高める構想を次々と打ち出した。通貨危機に直面しても国際通貨基金(IMF)の支援を受けなかったことからも、強烈なカリスマ性で国を指導してきた首相の自負がうかがえる。マラヤ大(現シンガポール大)医学部卒。74歳。


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