「アジアの未来」
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第5回アジア賞
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胡 鞍 鋼(ホー・アンガン)氏
中国科学院国情研究センター主任(中国)
 数量分析もとに説得力ある提言

 中国現指導部の経済政策決定に大きな影響を与えているエコノミスト。「都市部の失業率は国家統計局の公式発表の2.5倍」と喝破するなど、大胆な発言や提言で知られる。工学博士で、提言には数量分析に裏打ちされた説得力がある。

 中国が税収を中央、地方間できちんと分ける「分税制」を94年に導入したとき、推進派の論客として名をはせた。中国では当時、地方政府の財政請負制の下で地方財政が潤う一方、中央財政が弱体化していた。胡氏は「このままでは旧ユーゴスラビアのように国家が分裂する」と警告し、中央の財政と指導力を強化するよう主張した。

 広東省深センなど経済特区に対する優遇策の見直し論者としても有名。優遇策が貧しい西部との格差を拡大し、政治的な不安定をもたらすと1990年代半ばから指摘し続けてきた。第10次5カ年計画の目玉になる「西部大開発」構想には、胡氏の主張が反映されている。47歳。


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