北朝鮮問題で精力的な外交
ラモス前政権から引き続き2つの政権で通算5年間にわたって外相を務めている。東南アジア諸国連合(ASEAN)外交の中軸を担っており、カンボジア武力衝突後の1998年に実施された総選挙の支援、アジア経済危機の克服を巡る議論などを終始リードしてきた。
一貫して外交畑を歩んでおり、高校の同級生であるエストラダ大統領からの信頼は厚い。最近では、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交樹立に向けて動くと同時に、地域の安全保障を話し合うASEAN地域フォーラム(ARF)への北朝鮮の加盟を後押ししている。
フィリピンの公用語である英語、フィリピン語はもちろん、日本語、スペイン語など6カ国語を話す。国連工業開発機関(UNIDO)事務局長を8年務め、国際社会での顔は広い。4年間の日本留学の経験があるほか、駐日大使を務めた知日派。日本人の夫人との間に二男。米ハーバード大で行政学修士。60歳。
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