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アジア独自の結束呼びかけ――マハティール・マレーシア首相
講演でアジア諸国の結束を呼び掛けたマレーシアのマハティール首相
 「送られてきた馬の歯を見よ。そして傷があったら返すべきだ」――。マレーシアのマハティール首相は9日午後、都内のホテルで開いた第6回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)で講演し、欧米諸国とは別にアジア諸国の結束を呼び掛け、独自の政策を取る可能性を模索することを求めた。かねて主張している東南アジア経済共同体(EAEC)構想の必要性に言及しながら、欧米諸国が発するアジアへの政策がどんな意味を持つのか、深い吟味と検討が不可欠であると主張した。アジア通貨危機が欧米の投機的なヘッジファンドに引き起こされた点を念頭に置いた発言と見られ、欧米の対アジア政策を馬の歯に例えながら、それによって被害を受けた場合は「代償も(アジアとして)求めよう」と語った。

 ただマハティール首相は「21世紀は全世界が繁栄する世紀にしよう」とも呼びかけ、アジア諸国による経済連合の創設が必ずしも排外的な内容を志向しているわけではないことも強調した。「歴史の教訓から注意深く議論するべきだ」と語り、欧米主導で進む技術革新や経済構造にやみくもに追随する姿勢には懐疑的な意見を提示した。


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