第6回　アジアの未来

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ネット・タイガースの共同市場を――丹羽伊藤忠社長

講演する伊藤忠商事の丹羽宇一郎社長

　伊藤忠商事の丹羽宇一郎社長は９日午前、第６回国際交流会議「アジアの未来」（日本経済新聞社主催）に出席し、「（香港やシンガポールなどインターネットの普及が進んでいる国々を指す）ネット・タイガースの共同市場を提案したい」と述べ、情報通信インフラを整えた自由なマーケットの創設を呼びかけた。「情報技術（ＩＴ）革命の流れは止められない」との認識を示しながら、アジア諸国がこうした流れの中でさらに発展する可能性に期待を表明した。
　「アジアの未来は楽観的」との見解を示し、世界の人口の６割が集まり若い世代が多い点が「成長の武器になる」と指摘した。特にアジアの「レイトカマー」（丹羽氏）は最先端のＩＴ技術を得られるメリットを強調した。先進国の企業から見れば、豊富な資源や人材の集まるアジアは「モノ作りの拠点として注目される」と位置付けて、日本などが資金提供や人材派遣を続けて成長を支えるべきとの考えを語った。