「アジアの未来」
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8日の概要

崔 禹 錫(チェ・ウソク)氏
三星経済研究所代表理事所長(韓国)
 民間活力が改革の主役・激変の時代こそ前向きに

 韓国経済は危機後大きな変化を遂げた。世界経済の環境の好転に加え、韓国の自助努力もあった。国際通貨基金(IMF)などの支援を受けるため、企業、金融、労働、公共部門で様々な改革が行われ、疲労したシステムを大改造する機会になった。

 危機克服の初期段階では政府が大きな役割を果たしたが、次第に民間活力が変化の主役になった。98年4月ごろに起きた創業ブームがそれを示している。ベンチャー登録した企業数は1年半で17倍になり、昨年末時点で4900社を超えた。いまや大企業や官庁のエリートたちが組織を辞め、コリアン・ドリームを目指し、ベンチャーに飛び込んでいる。

 韓国経済には外国資本の影響力が強まったが、欧米に比べ日本の投資額が少ない。日本特有の慎重さと完ぺき主義のため、機会と市場を見逃してしまったのではないか。

 激変の時代には完全に予測し準備することは難しい。前向きに進みつつ、問題にぶつかれば柔軟に対応する。これしか方法はない。


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