ディスカッションでは、国内のP2P利用の状況やデジタル時代の著作権の扱いについて、質問や意見が寄せられた。
「市場にまかせるか、立法が解決するのを待つか、裁判所は慎重だ。ただし、無法状態を放置するわけにはいかないので、積極的な著作権侵害を誘発している事実があったかどうかがポイントとなっている」と城所氏は解説した。
会場からも日本でのWinny(ウィニー)開発者が逮捕された件に関連して、日本でも積極的な著作権侵害を誘発があったかどうかで検討されている点が興味深いとの発言が出た。
また、日本では現在、経済産業省などでは、権利者の間のビジネスアライアンスの問題である明確になりつつあり、ビジネスの構造という理解の仕方になっているとの発言もあった。インターネット上のパロディが横行しているが、著作権法にとらえて、違法だととらえるのか、使用を認めることを前提に考えるべきなのかが、議論されているという。
著作権を守りながら、創作意欲を阻まず、作品を使用するにはどのように考えるべきかとの問いには、「コンテンツ業界の裁判でも、必ずしもP2Pを違法と言っているわけではない。アーティストでも指示すべきだという人々もいる一方で、流通促進派の意見も強くある。利用したいというユーザーも意見も政治観は無視できなくなっている」とコメントされた。
法律家からは、「レッシグ氏らが主張するクリエイティブ・コモンズはひとつの解決策かとも思う。さらに、改変することを許諾して、ライセンスを付けて、発表する『デリバティブ・オンリー・ライセンス』について検討されている。単に複製するだけでは使用できず、改変をする条件となっている使用許諾で、このような使用促進の考え方も出てきている」と発言があった。
現在は、技術を変えるイノベーターが出てきた際に、調和をとりながら、新しいフェーズを作っていく段階にある。エキセントリックな状態から、成熟してきているが、課題も多い。今後、どのようなビジネスモデルが登場し、社会的に受け入れられ、どう法律に影響を与えていくのか、判決はどうなるのか、着目していきたいとの司会のコメントで締めくくられた。
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