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2月9日(月)−2月11日(水)の発言内容

 From : 高木 浩光 2004/2/10 01:56  
 Subj : 【017】偽造防止目的のRFIDタグの応用
【003】佐藤
(1)タグひとつひとつに識別子が割り当てられることと、
(2)偽造や複製が難しいこと

も重要な特徴だと思います。実際、半導体の設計製造の技術・設備でもないと作れるものではありませんから、偽造コストを考えると同じ識別子をもったタグは世の中に一つしかないということになります。

この特質をもっとも有効に使うのは、坪田さんが書かれたとおり「権利証明」だと思いますし、その方向に無線ICタグを使うと発想が広がるでしょう。
RFIDタグ応用における偽造の困難性についてですが、確かに、従来のキャッシュカード等に使われている磁気ストライプなどが簡単に内容を書き換えられる(容易に偽造可能)ものだったのと異なり、RFIDタグでは(書き換え機能を持たないROMタイプであるなら)、半導体製造設備を利用できる者にしか偽造ができず、偽造の困難性は高いことになります。

しかし、これは、チップの偽造が困難というだけであって、タグの偽造が困難ということを意味するわけではありません。
タグを読み取る装置が、チップの物理形状を検査することなしに、単に応答電波の信号だけでもってタグの真正性を確認するようになっているなら、同じ電波を発信する全く別の電子回路をタグに取り付けることによって、タグ全体の偽造はできてしまいます。

そうした電子回路は容易に作ることができるでしょう。
RFIDタグのチップの製造に高度な技術が要求されているのは、単に小型化と低価格化を極限まで追求しているからであって、10センチ四方の電子基盤上に部品を載せて同じ機能のものを作ることは、おそらく中学生の電子工作くらいでもできるのではないでしょうか。
これは、小型化を追求している低機能タグほど、機能が単純であるがゆえに、簡単な回路で実現できるでしょう。しかも、偽のタグでは、外部からの電源供給を受ける必要もないので、回路はより簡単なものになるでしょう。

RFIDタグが偽造防止に使えるというのは、人の目視によるタグの物理形状の確認と合わせて初めて成り立つはずです。
たとえば、紙幣に偽造防止目的でRFIDタグを取り付けるという構想では、紙幣に数センチ角の電子回路基盤がくっついていたり、配線が外につながっていたら、その時点で誰でもそれは異常だと見破れるわけで、自動販売機等の場合でも、タグからの応答電波を見るだけでなく、紙幣全体およびタグ周辺の物理的性質の検査も併用して、真正性を確認するでしょう。
紙幣においてRFIDタグが偽造防止になるというのは、従来の様々な紙幣の偽造防止技術に新たにもう一つの技術を追加するということでしかありません。

同様に、高級ブランド商品の偽物識別にRFIDタグを使うという構想でも、商品の外観に影響を及ぼさない範囲で、そうした電子回路を取り付ける必要があって、それが困難であるために、偽造防止効果が成立しているのでしょう。商品本体を人が観察することなしに、商品が偽物か判定する場などというのは、ありえない(「自動古物買取査定装置」なんてありえない)話ですから、目視+タグの応答によって偽物判定がされるわけです。

それに対して、人が介在しない自動識別においては、RFIDタグによる識別はとても脆弱なものであることを認識すべきです。

テーマパークの入場券にRFIDタグを取り付けて偽造防止に使うという構想では、入場ゲートはどのような仕組みのものになるでしょうか。昔の改札機のように、改札機の中に入場券を差し込んで通す方式であれば、偽の電波を発信する回路が貼り付けられた偽造入場券は、装置の中に入らないか、入っても偽物と判別されるかもしれません。
しかし、せっかくRFIDタグを使うのだからということで、入場ゲートは非接触型になるかもしれません。非接触型であるなら、偽の電波を読み取り機に浴びせかけるのは、いろいろな方法で可能です。手元にアンテナを忍ばせ、ポケット内の装置から信号を送るということができるでしょう。これが可能なら、入場券本体はただの真っ白な紙でもよいかもしれません。

つまり、RFIDタグという「ハイテク」が高度に偽造を防止しているという思い込みから、人の目視による偽造券検査を省略してしまうという、技術への過信が問題をもたらすかもしれないということです。

このように述べると、「RFIDタグは暗号技術によって偽造防止をしている」とどなたかがおっしゃるかもしれません。
たしかに、128ビットのタグであれば、たとえば、上位64ビットのシリアルナンバーを暗号化した値を下位64ビットに格納しておけば、暗号の鍵を入手するか暗号を破らない限り、正規の値を示す応答電波を偽造できないと主張することができます。

しかし、他人の正規のRFIDタグからIDをコピーすることができてしまいます。
テーマパークの外に並んでいる適当な客のお尻のポケットに、リーダの電波をあてて、財布の中にある入場券のタグにIDを応答させます。この信号を読み取って、偽造電波発生回路に、同じ信号を応答するよう設定すれば、その客よりも先にゲートに行けば、偽物と見破られずに入場できるでしょう。

そうした「リプレイ攻撃」をするための専用装置を製造することも難しくないでしょう。
赤外線リモコンのごとく、特定周波数の搬送波の強弱をそのまま再現するというアナログな回路でも実現できてしまうかもしれません。

クレジットカードでは、磁気ストライプ内の情報を勝手に読み取るという「スキミング」の被害が多発しており、最近では国内で銀行のキャッシュカードに対してスキミングが横行しているとTBSなどで報道されています。
上に述べた被害シナリオは、いわば、RFIDタグの「スキミング」ですが、磁気ストライプのスキミングが、数ミリの距離まで近づかないと無理(たぶん)なのに対して、RFIDタグでは数十センチから数メートルの距離から可能になるわけで、問題はより現実的となるでしょう。

次に、たかがテーマパークの入場券ごときにそんな偽造工作はしないだろうという主張があり得ます。

たしかに、昔のテレホンカードにせよ、ハイウェイカードにせよ、いつかは偽造されてしまうような技術でそれなりの期間は実用になってきたわけですから、確実な技術対策をとらなくても社会は許容するということがあるようです。
しかし、それらの電子チケットでは、仮に成りすましが起きたとしても、その場合の被害者は事業者です。偽造チケットで先に同じIDで入られてしまった、本物の券の持ち主は、エラーではじかれるでしょうが、自分が確かに正規の購入者であることを証明することで、入場は許可されるでしょう。

しかし、RFIDタグが人の識別に使われる場合では話が違ってきます。
テーマパーク内に情報端末を設置して、入場券を端末にかざすと、その人向けにカスタマイズされたパビリオン案内が表示されるとか、優先予約をするといったアイデアが出ているようですが、そこでリプレイ装置を使って、他人の入場券のIDを送信すれば、その人の嗜好情報が得られるようでは、入場者のプライバシーが損なわれることになります。

古いシステムで脆弱な技術でもやってこられたのは、被害が起きても事業者だけがかぶるという前提できたからです。
ところが、RFIDタグへの期待が過剰に高まっている現在、それを人の識別に積極的に利用しようと様々なアイデアが出されています。それらの応用が、なりすましが起きた際に、消費者に被害が及ばないかをひとつひとつ検討する必要があります。

そういうわけで、単純に「RFIDタグ = 権利証明」とする発想にはゾッとしてしまいます。
【003】佐藤
またパスワードを入力するなどの既存「権利証明」システムはその操作が煩雑性なのですが、それを軽減することもできると思います。
たしかに、そのような認証に使えるRFIDシステムもあります。
私は、「RFIDタグ」と「RFIDカード」とを意識的に呼び分けています。「RFIDカード」は、カードという形状が暗示するように、人が意識的に差し出すことを意図して作られたものです。Suicaにせよ、住基カードにせよ、カード内で暗号演算を行うことにより、上に述べたリプレイ攻撃はできないように工夫されているはずです。

それに対し「RFIDタグ」は、タグという形状が示すように、物に取り付けて人の意思とは無関係に自動的に識別することを意図したものでしょう。
同時に、そうした目的のものは、タグの低価格性(と低消費電力)を最優先としているため、暗号演算機能を搭載していないものばかりです。その結果、リプレイ攻撃で簡単になりすましができてしまうものになっています。

そうした、物に付ける程度の目的で設計されたIDシステムを、人に対して使うべきではありません。それは、家畜の餌を人に食わせるようなものです。

まとめますと、

・人を識別するつもりのIDなのか、物を識別するつもりのIDなのかを明確に意識して設計することが必要。

・人を識別するつもりのIDには、その不正利用が人の不利益をもたらす場合には、なりすまし攻撃を防ぐ最低限のセキュリティ対策が必須である。

・物を識別するつもりのIDが、結果的に人を識別することにならないかを検討し、その影響を検討して設計することが必要。

といったところです。

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 From : 飯坂 譲二 2004/2/10 09:40  
 Subj : 【018】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
少し追加いたします。

(1)デジタルIDのコンテントはどこに保存するのがよいか。

これはアプリケーションによって変わることは、自明ですが
(a)タグ自体に盛り込む
(b)センター的なデータ・ベースに保存する。
(c)タグとは別のローカルなデータベースを持つ場合
に分けられ、それぞれ長短がありましょう。
今朝、TVのニュースで牛肉のBSE問題をきっかけに、ICタグを含めデジタルIDの応用が消費者に身近な分野でかなり実用化されつつあることを見ました。

スーパーマーケットに設置された端末で、プロダクト番号(タグID番号)から消費者が履歴情報を取り出しているのは(c)の例です。
携帯電話から、プロダクトIDを入力した履歴を取り出すのは(b)の場合なのでしょう。

人間の場合はどうなるのでしょうか。
本人の病歴をいちいちICタグに盛り込む必要までなさそうですが、現在飲んでいる処方された薬の投薬情報などは盛り込んだほうがよい気もします。

タグをつける主体、人間であれ、ものであれ、その主体の属性が発生したところにID番号でアクセスできる十分なデータベースがあれば、タグにはIDのみの情報で済んでしまいます。
従ってIDタグに何を盛り込むかは、結局情報整備のレベルとアクセス権の認証のレベルにかかってくるのではないかと思えます。

スーパーの牛肉履歴にBSE検査結果が盛り込まれていましたが、BSE検査結果の作成コスト−−検査コスト−−も普及に無関係ではないと思います。

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 From : 唐澤 豊 2004/2/10 11:51  
 Subj : 【019】偽造防止目的のRFIDタグの応用〜セキュリティー確保の実現性
【017】高木
RFIDタグ応用における偽造の困難性についてですが、確かに、従来のキャッシュカード等に使われている磁気ストライプなどが簡単に内容を書き換えられる(容易に偽造可能)ものだったのと異なり、RFIDタグでは、(書き換え機能を持たないROMタイプであるなら、)半導体製造設備を利用できる者にしか偽造ができず、偽造の困難性は高いことになります。
と書かれており、ここまでは正しいと思います。
【017】高木
しかし、他人の正規のRFIDタグからIDをコピーすることができてしまいます。
テーマパークの外に並んでいる適当な客のお尻のポケットに、リーダの電波をあてて、財布の中にある入場券のタグにIDを応答させます。この信号を読み取って、偽造電波発生回路に、同じ信号を応答するよう設定すれば、その客よりも先にゲートに行けば、偽物と見破られずに入場できるでしょう。
ここは、違うと思います。

最初の勉強会で、日立の方は、RFIDとリーダーとの間でやり取りする電波を暗号化するということでした。これは、セキュリティーの面から必ずやらなければならないでしょうから、どの方式であろうと、やることになると思います。

更に、技術的にはこの暗号化をRFIDの個別の数字情報を元に個別に変えるようにすれば、簡単には破れないと思います。

従って、素人が簡単にリーダーや擬似RFIDを作ることは困難だろうと思います。出来るとしたら、企業でそうした開発に従事しているインサイダーということになります。

そして、前にも述べましたが、RFIDの情報は、自動的に先着順に発行するランダムなシリアル番号だけにして、必要な情報は企業内システムか、企業間システム、あるいは認証機関とか、公共機関、第3セクターなど利用形態に応じた情報管理をすれば、プライバシーの問題もセキュリティーの問題も、今まで議論されているよりは、安全で安心な仕組みが構築できると思います。

そうすれば、RFIDの情報をどう定義するかという問題は無くなり、それぞれの企業、業界、団体、政府などが、RFIDによって管理したい情報を個別に定義すれば済むことだと思います。

まとめますと、他人が持っているRFIDを簡単には読めないということ、そして例え読めたとしても、ランダムなシリアル番号であれば、情報としての意味がなく、その意味を探し出すことは、更に困難になるという仕組みにして、セキュリティーとプライバシーを確保すれば良いのではないかということです。

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 From : 木村 誠 2004/2/10 18:06  
 Subj : 【020】偽造防止目的のRFIDタグの応用〜セキュリティー確保の実現性
【019】唐澤
そうすれば、RFIDの情報をどう定義するかという問題は無くなり、それぞれの企業、業界、団体、政府などが、RFIDによって管理したい情報を個別に定義すれば済むことだと思います。

まとめますと、他人が持っているRFIDを簡単には読めないということ、そして例え読めたとしても、ランダムなシリアル番号であれば、情報としての意味がなく、その意味を探し出すことは、更に困難になるという仕組みにして、セキュリティーとプライバシーを確保すれば良いのではいかということです。
ということは、例えば財務省印刷局がRFIDタグ付き紙幣を製造しても、セキュリティとプライバシーが確保されれば良いという考えに至るのでしょうか。
監視する側にとってのメリットははかりしれないとしても、監視される側にとっては大問題となると思います。

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 From : 山川 智彦 2004/2/10 19:34  
 Subj : 【021】偽造防止目的のRFIDタグの応用〜セキュリティー確保の実現性
【020】木村
ということは、例えば財務省印刷局がRFIDタグ付き紙幣を製造しても、セキュリティとプライバシーが確保されれば良いという考えに至るのでしょうか。
監視する側にとってのメリットははかりしれないとしても、監視される側にとっては大問題となると思います。
木村さんご指摘のこの点ですが、紙幣にRFIDを埋め込むことについては、CASPIAN、EPICなどが公表した「消費者向け製品でのRFIDの使用についての意見書 」*では、「はっきりと禁止されるべきRFIDの実施」のひとつに「匿名性を消したり損ねるようなやり方」、その例として「通貨」をあげています。

*Position Statement on the Use of RFID on Consumer Products
 http://www.privacyrights.org/ar/RFIDposition.htm

和訳はCPSR/JAPANによるものを参考
 http://black.res.soft.iwate-pu.ac.jp/~s-yamane/cpsr/jointrfid-j.html

通貨の匿名性が電子社会でも不動の前提であるべきかについては、有識者の間でも議論があったと理解しています。
辻井重男先生編・著の「電子社会のパラダイム デジタル化の論理と倫理」(新世社2002年10月)でも、鈴村興太郎先生(P94-95)と加藤尚武先生(P194-196)がそれぞれ議論を展開されています。

このような議論は別にしても、アメリカでの例からもわかるように、やはり「匿名性」を損なうようなRFIDの使い方は、利用者の理解を得にくいものではないでしょうか。
私自身は、高木さんがまとめられた最後の3点がポイントであるという点に同感です。
【017】高木
・人を識別するつもりのIDなのか、物を識別するつもりのIDなのかを明確に意識して設計することが必要。

・人を識別するつもりのIDには、その不正利用が人の不利益をもたらす場合には、なりすまし攻撃を防ぐ最低限のセキュリティ対策が必須である。

・物を識別するつもりのIDが、結果的に人を識別することにならないかを検討し、その影響を検討して設計することが必要。
もっとも、「人にタグをつける」場合でも理解を得られるか否か極めて微妙な例があると思います。医療目的の利用です。
昨年のSARS騒動の時に、外国の病院でSARS患者をRFIDで管理したという例があったと思います。ここは私自身明確な回答はもっていませんが、目的によっては、一定技術的保護手段や管理運用をすることによって、目的を許容するような場合があってもいいのかもしれないですね。。。

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 From : 唐澤 豊 2004/2/10 20:21  
 Subj : 【022】偽造防止目的のRFIDタグの応用〜セキュリティー確保の実現性
【021】山川
【020】木村
ということは、例えば財務省印刷局がRFIDタグ付き紙幣を製造しても、セキュリティとプライバシーが確保されれば良いという考えに至るのでしょうか。
監視する側にとってのメリットははかりしれないとしても、監視される側にとっては大問題となると思います。
木村さんご指摘のこの点ですが、紙幣にRFIDを埋め込むことについては、CASPIAN、EPICなどが公表した「消費者向け製品でのRFIDの使用についての意見書 」*では、「はっきりと禁止されるべきRFIDの実施」のひとつに「匿名性を消したり損ねるようなやり方」、その例として「通貨」をあげています。
私が申し上げたことが理解されていないと思いますので、重ねて説明致します。

例えば紙幣にRFIDを組み込んだとします。しかし、それのID番号が何番かは特定できない、更には、そこが破られたとしても、それが紙幣だということもわからない、というシステムにするということです。
更に、紙幣の管理目的は偽造でないことを保証すれば良いわけですから、日銀なりが、本物であることを認証すれば良いことで、何円かという情報は一切やりとりされないわけです。
こうしたシステムの場合、匿名性を損なうことは何等ないと思いますが。

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 From : 高木 浩光 2004/2/11 04:30  
 Subj : 【023】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【005】唐澤
【004】飯坂
そして個々のデジタルIDは普通には、ICタグを含め、識別情報のほかにその中に対象の履歴情報を含めいろいろな属性情報を含めることが前提と理解されている。
これは、2通りあって、単純でランダムな数字情報の場合と、ある程度の識別情報や履歴情報も含める場合があると思います。現状は、後者を前提に議論されているため、プライバシーの問題がありますが、前者であれば、それは回避できると思いますので、私個人は、前者が良いと思っています。
「現状では後者を前提に議論されているためプライバシーの問題がある」というのは誤りです。後者よりも前者の方がましであるというのはその通りです(ただし逆の場合もある。後に述べます)。

現状で既に、前者と後者の両方を前提として議論した上で、どちらにもプライバシーの問題がおき得る(そして解決が難しいらしい)という認識のはずです。このことは、昨年4月22日のネット時評に書かせていただいたところです。

<特集・電子タグ>(5)
固定IDは"デジタル化された顔"−−プライバシー問題の勘所
http://it.nikkei.co.jp/it/njh_archive/njh_archive.cfm?i=20030421S264L000_21&f=ic_tag

前者の「ランダムな数字情報(ID)」は、個人のトラッキングに使われる可能性があることと、IDからの検索によって属性情報を得られてしまうことも起こりえます。
検索の権限を誰までに認めるかとか、ID情報の事業者を越えた共有を禁止できるかといった議論が解決しない限り、「前者ならプライバシー問題は存在しない」ということにはならないはずです。

この議論は去年の段階でもう終わったと思っていたのですが、まだ説明が必要でしょうか。
【005】唐澤
【004】飯坂
問題の一つは、荷物のタグ番号とは異なり、この属性と履歴情報を何処までを含めるのか、含めるべきなのか、その情報(属性や履歴の管理の主体です。しかもデジタルIDの中身は容易にコピーでき、場合によっては一人歩きをしてしまいます。
ですから、含めない方が良いのではないかと思います。
タグの中に含めなくても、タグのIDに関連付けてどこかのデータベースに蓄積するかぎり、そのデータベース内の情報がどう取り扱われるかが問題となります。
「容易にコピーでき、場合によっては一人歩きをしてしまう」という懸念は、そうしたことを想定したものではないでしょうか。「タグに含めない方が良い」で終わる議論ではないはずです。
【005】唐澤
でも、既にIDチップを体内に埋め込みたいということで、そういうサービスを提供している会社も、実際に既に埋め込んでいる人も米国にはいると理解しています。体内に埋め込めば、遺失・盗難は拉致・殺害などされない限り無いことになります。これが倫理的にいい悪いはまた別の議論ですが。
倫理的にというよりも、ID窃盗のために拉致や殺害が起き易くなるという性質があるのではないでしょうか。

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 From : 高木 浩光 2004/2/11 04:40  
 Subj : 【024】偽造防止目的のRFIDタグの応用〜セキュリティー確保の実現性
【019】唐澤
【017】高木
しかし、他人の正規のRFIDタグからIDをコピーすることができてしまいます。
テーマパークの外に並んでいる適当な客のお尻のポケットに、リーダの電波をあてて、財布の中にある入場券のタグにIDを応答させます。この信号を読み取って、偽造電波発生回路に、同じ信号を応答するよう設定すれば、その客よりも先にゲートに行けば、偽物と見破られずに入場できるでしょう。
ここは、違うと思います。

最初の勉強会で、日立の方は、RFIDとリーダーとの間でやり取りする電波を暗号化するということでした。これは、セキュリティーの面から必ずやらなければならないでしょうから、どの方式であろうと、やることになると思います。
そのような話はなかったと記憶しています。
出ていた話題は、プロトコルを非公開にしたり、タグやリーダなどの機器をわざと非互換にして回避することが考えられるという話が出ました。

そうした不完全な回避方法の話が出てくるくらいですから、タグ内暗号化処理による正攻法の解決は、価格や消費電力や応答速度を優先とするタグでは、当面の間、とうてい解決されそうにないという認識が、この業界にあるということのはずです。
【019】唐澤
更に、技術的にはこの暗号化をRFIDの個別の数字情報を元に個別に変えるようにすれば、簡単には破れないと思います。
そのようなことは不可能です。復号をどうやってやりますか。
公開鍵暗号等を使うか、タグを耐タンパーデバイスにするしかないでしょう。

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 From : 飯坂 譲二 2004/2/11 09:29  
 Subj : 【025】デジタルIDを付加する対象とは?〜対象のガイドラインが必要
【009】佐々木
デジタルIDをつける対象のガイドラインが必要かと思います。
デジタルIDをつける必要があるモノと無いモノの区分を明確にするとか、工場内ではついているが、消費者にわたるときにははずれている。また、不慣れな人が簡単にはずせるように、デジタルIDがどこについているかが分かるような目印が必要です。
ご指摘の件は、結局のところ、デジタルIDの目的によるとおもいます。
ビッグブラザー的な使用目的の場合とそれに対するタグをつけられる側(坪田さんのコメントにあるような権利)では異なった特性が要求されるでしょうし、物品など、消費者やエンドユーザの場合には、その素性や履歴を知る権利や便利さから、別の形態となろうし、製造元から見れば、履歴の把握による品質や市場傾向の把握、流通などでは輸送のトレーサビリティーとう異なってガイドラインになるのでしょう。

いろいろなレベルのデジタルIDがあってしかるべきで、応用によってタグに課すべき特性をリストする作業からはじめる時期ではないかとおもいます(すでに業界によっては始まっているとは思いますが)

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 From : 夏井 高人 2004/2/11 09:47  
 Subj : 【026】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【023】高木
【005】唐澤
でも、既にIDチップを体内に埋め込みたいということで、そういうサービスを提供している会社も、実際に既に埋め込んでいる人も米国にはいると理解しています。体内に埋め込めば、遺失・盗難は拉致・殺害などされない限り無いことになります。これが倫理的にいい悪いはまた別の議論ですが。
倫理的にというよりも、ID窃盗のために拉致や殺害が起き易くなるという性質があるのではないでしょうか。
ウイリアム・ギブソンの『ニューロマンサー』(1984)には、日本の商社員を殺害して、その体内に埋め込まれたIDチップを取り出し、身分を偽装するというくだりがありますよね。
IDチップを体内に埋め込むようになれば、必ずそういうことが起きるようになると思います。

なお、指紋認証にしても、ドスで指を切り取るようなことが起きるだろうと一般的に予測されています。
掌静脈認証だと手首から切り取って人工血液を流し込みながら認証装置をくぐらせれば大丈夫です(もちろん、静脈パターンエミュレータを構築することも非常に簡単なことです)。
虹彩認証についてもすでに偽造技術が存在することは周知のところです。

要するに、どうやったって偽造を完全に防ぐことはできない。そして、生体認証を用いる場合には、IDを奪い取るためにというだけの目的で殺される人の数が増加することは必定だと思います。
ちなみに、殺さなくても脅迫すれは同じ結果を得ることができます(機械装置の脅迫はあり得ませんが、人間は脅迫や誘惑に非常に弱い。つまり、生体認証技術は、一般的に、かなり大きな脆弱性を最初から抱えていることになる)。
したがって、現実には、殺人よりも脅迫(本人または家族に対して、殺人、スキャンダルの暴露等を示唆して脅迫する場合を含む)や誘惑(汚職や買収を含む)のほうがずっと多く発生するだろうと見込んでいます。

高木さんのご意見に基本的に賛成です。

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 From : 加藤 幹之 2004/2/11 12:21  
 Subj : 【027】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【026】夏井
要するに、どうやったって偽造を完全に防ぐことはできない。そして、生体認証を用いる場合には、IDを奪い取るためにというだけの目的で殺される人の数が増加することは必定だと思います。
ちなみに、殺さなくても脅迫すれは同じ結果を得ることができます(機械装置の脅迫はあり得ませんが、人間は脅迫や誘惑に非常に弱い。つまり、生体認証技術は、一般的に、かなり大きな脆弱性を最初から抱えていることになる)。
したがって、現実には、殺人よりも脅迫(本人または家族に対して、殺人、スキャンダルの暴露等を示唆して脅迫する場合を含む。)や誘惑(汚職や買収を含む)のほうがずっと多く発生するだろうと見込んでいます。
夏井さんのご指摘に賛成で、非常に重要な点だと思います。

技術的に完璧なセキュリティーを実現することは、そこに人間の要素が入りうる限り不可能です。 人間が関与する面を完全に無くすことも恐らく無理なのではないかと思います。
そこで重要なことは、技術をカバーする為の制度の議論だと思います。

夏井さんのご指摘の例にしても、殺人、脅迫、汚職、買収のいずれも法的に規制されている訳で、そういう意味での防止策がとられており、かつ犯罪予防、捜査等も規定されている訳です。当然ながら、そうした制度も、始めから犯罪を意図していう人々には意味がないかも知れませんが、厳しい刑罰があれば、かなりの程度の抑止力はあると思われます(勿論刑事規制だけが重要と言うことではなく、制度議論の例として申しあげているだけです。念の為)。

技術も制度も完璧ではないという現状を認識した上で、それらのバランスをどこに置くかというのが、より大きな仕組みの議論ではないかと思います。

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 From : 夏井 高人 2004/2/11 12:53  
 Subj : 【028】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【027】加藤
夏井さんのご指摘に賛成で、非常に重要な点だと思います。
ありがとうございます。
【027】加藤
技術的に完璧なセキュリティーを実現することは、そこに人間の要素が入りうる限り不可能です。人間が関与する面を完全に無くすことも恐らく無理なのではないかと思います。
そこで重要なことは、技術をカバーする為の制度の議論だと思います。
同感です。
技術がしっかりしていないと最初から話しにならず、どうにもなりませんので、技術はしっかりと設計・構築・運用してほしいです。ただ、その設計の際に、「社会的文脈」という要素を十分に検討しておくことが大事なんだろうと思います。

そして、技術だけではなく、法制度を含む様々な社会システム、そして、適正な運用が確保されるようにするための様々な工夫(自主管理を含む)等の適切な組み合わせを考え出すことが重要だと思います。
世の中には、非常に大事なものと、まあそこそこ重要なもの、まったく重要性のないもの等々と色んなレベルのものが存在するので、いったい「何を」守ろうとしているのかをよく認識した上で、適切な「方法」を検討し、実装し、運用し、再評価することが大事ですよね。
【027】加藤
夏井さんのご指摘の例にしても、殺人、脅迫、汚職、買収のいずれも法的に規制されている訳で、そういう意味での防止策がとられており、かつ犯罪予防、捜査等も規定されている訳です。当然ながら、そうした制度も、始めから犯罪を意図していう人々には意味がないかも知れませんが、厳しい刑罰があれば、かなりの程度の抑止力はあると思われます(勿論刑事規制だけが重要と言うことではなく、制度議論の例として申しあげているだけです。念の為)。
はい、「法」も完全な道具ではありません。
威嚇効果のない者に対しては、事後的に処罰したり隔離したりするということしかできません。確信犯や職業的犯罪者に対しては、法は無力な場合さえあります。
ですから、何かひとつの方法だけに頼るのは非常に危険であり、加藤さんのご意見のとおりだと思います。
【027】加藤
技術も制度も完璧ではないという現状を認識した上で、それらのバランスをどこに置くかというのが、より大きな仕組みの議論ではないかと思います。
はい、賛成です。
一般的に、特定の技術が「完璧だ」と思うこと、あるいは、特定の法が「完璧だ」と思うこと、それ自体が傲慢であり無知をさらけ出す行為だと思います。
技術や法の限界を知り、それをどのような別の方法でカバーするかを考えることが大事だと思います。

IDの問題にしても、1種類の生体認証にのみ頼ると既述のような問題が発生しやすいだろうと思います。複数の異なる方法を組み合わせて使用することが大事でしょう。

たとえば、RFIDタグにしても、暗号化するよりも、人間が読み取れるバーコードと併用し、タグに記録されている内容とバーコードに印刷されている内容とを人間または装置によって照合するといったシステムのほうが、安価であり、かつ、安定したオペレーションを保証するかもしれません(処理が複雑になればなるほどエラー発生の機会が増える)。

もともとタグの中に記録されるデータの入力時でのエラー発生の可能性が常に否定できない以上、エラーゼロを前提にしてものごとを考えるのはおかしい。それやこれやを考えてみると、比較的重要度の低い物品の識別の場合には、上記のような暗号化しない方法でやってしまっても問題のない場合が多いでしょう。
もちろん、個人情報をタグの中に書き込む場合を含め、タグ内の情報を保護すべき必要性が非常に高い場合には暗号化や特殊な機械的仕組の導入を含め様々な工夫をする必要があります。
しかし、要点は、「何を」守ろうとしているかを正確に認識し、その重要度を的確に評価することにあるのだろうと思います。

そして、最も高度なセキュリティ技術を施したシステムであっても、たとえば現場のオペレータが読み出した情報を他に横流しするようなことが起きればすべてだめになってしまいます。あるいは、オペレータの確認用画面が第三者によって容易に盗み見ることのできる場合には、そこからどんどん情報が外部に漏れてしまいます。
だから、個別の機器のセキュリティだけを考え、それだけで大丈夫をうかつに信じてしまうことは非常に危険なことだと思います。「社会的文脈」をきちんと理解すること(場合によってはそれについて十分に想像をめぐらせること)が肝要だと思います。

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 From : 加藤 幹之 2004/2/11 16:47  
 Subj : 【029】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【028】夏井
たとえば、RFIDタグにしても、暗号化するよりも、人間が読み取れるバーコードと併用し、タグに記録されている内容とバーコードに印刷されている内容とを人間または装置によって照合するといったシステムのほうが、安価であり、かつ、安定したオペレーションを保証するかもしれません(処理が複雑になればなるほどエラー発生の機会が増える)。
全く同感です。

良い例だと思います。
ビジネスモデルとして考える場合、やはりコストの問題は大きいと思います。また、文化と言うか、商慣習との関係も非常に大きいと思います。この会議でもその辺にお詳しい方のご意見が伺いたいと思います。
【028】夏井
もちろん、個人情報をタグの中に書き込む場合を含め、タグ内の情報を保護すべき必要性が非常に高い場合には暗号化や特殊な機械的仕組の導入を含め様々な工夫をする必要があります。
しかし、要点は、「何を」守ろうとしているかを正確に認識し、その重要度を的確に評価することにあるのだろうと思います。
実は、これが核心ですね。
セキュリティーという場合、どのセッティングでどのレベルの完全を求めるかということによって、技術も制度も大きく違って来る訳です。個人が非営利で行なう活動と、非常にクリティカルな社会的インフラでは、自ずと求められるものが違うわけです。

そういう意味で、法律の観点から見ると、そろそろ、もっと個別のルール作りが議論されるべきかなという気がするのですが、いかがでしょうか?
例えば、医療の分野ではどのようなセキュリティーやプライバシーが求められるか?
セキュリティーでも、直接患者に投与される医薬や治療の場合と、医療器具の場合、病院の情報システムと、それぞれ全くレベルが違うと思います。
そろそろそうした個別の議論、例えば米国ではプライバシーについては、(全体的な立法ではなく)分野ごとの立法が議論される訳ですが、日本でもそれが必要なのでしょうか?
日本でこうした議論を始めると、またガチガチの規制論になることも懸念されますが、いかがでしょうか?

デジタルコアが自主規制の案を作れば良いのかもしれませんが。。。

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 From : 夏井 高人 2004/2/11 21:07  
 Subj : 【030】デジタルIDを付加する対象とは?〜IDに含める情報の範囲
【029】加藤
全く同感です。
ありがとうございます。
【029】加藤
【028】夏井
しかし、要点は、「何を」守ろうとしているかを正確に認識し、その重要度を的確に評価することにあるのだろうと思います。
実は、これが核心ですね。
セキュリティーという場合、どのセッティングでどのレベルの完全を求めるかということによって、技術も制度も大きく違って来る訳です。個人が非営利で行なう活動と、非常にクリティカルな社会的インフラでは、自ずと求められるものが違うわけです。
はい、そのとおりだと思います。
ごく大雑把な表現で言えば、「メリハリ」の利いた考察と提案と実践が重要だということになるんじゃないかと思います。
【029】加藤
そういう意味で、法律の観点から見ると、そろそろ、もっと個別のルール作りが議論されるべきかなという気がするのですが、いかがでしょうか?
基本的には同意します。
ただ、法律の制定、改廃は、そんなに簡単にできることではないので、即効性や適時の対応という観点からは、かなり難があります。もちろん、有効性や必要性を否定する趣旨ではありません。
要するに、「即効的で適時に利用可能なオプションであるかどうか」という問題です。

私個人の意見としては、ベンダーにしろメーカーにしろ、あるいは、監査人や弁護士にしても、日々の具体的な業務の中で、目の前に存在している事態に対し、適切に対応した考察と提案と実践を心がけるということをしっかりやれば、それだけでも「民」のレベルでかなりのことができるかもしれないと思っています。

ともすると、報酬額の高さだけに関心が向いてしまうのは人間のサガというものです。聖人君子だけでは生きていけません。
しかし、顧客が求めているものが「何」であるかをしっかりと理解・認識し、それに向けた対応策を考えるのがプロの仕事なはずです。こうした個別のきめ細やかな対応こそが本来求められているものだと思います。
それに対し、自分自身の構想や考えを何も持たずに、既存の法令やガイドラインを横目にしながら、消極的なビジネスばかりやっていたのでは、何も良い結果が生まれないような気がします。
そうではなく、コンプライアンスの重要性を認識した上で(大前提)、臨機応変に対応できるようなビジネス上の体質を作っていくことが大事なのではないかと思います。

そして、そうした真の意味でのびのびとしたビジネスというものを実現するためには、もちろん良い人材が必要です。頭でっかちなのではなく、事実を正しく認識・理解し、問題点を観察・測定し、何が必要であるかを感ずることのできる人材、そうした人材と協議しながら解決策を考える人材、そして、その解決策を実装・運用へと結び付けていく人材、更には、そうした人々をしっかりと見守り、あるべき方向への指針を必要なときに適切に出すことのできるマネージャー的な存在というものが必要でしょう。

技術部門が何か儲かりそうなものを開発したからといって、こじつけ的に製品やサービスを開発し、押し売りするような商売もママ見受けられますが、何だか感心しませんね。
【029】加藤
例えば、医療の分野ではどのようなセキュリティーやプライバシーが求められるか?
セキュリティーでも、直接患者に投与される医薬や治療の場合と、医療器具の場合、病院の情報システムと、それぞれ全くレベルが違うと思います。
はい、そのとおりだと思います。
【029】加藤
そろそろそうした個別の議論、例えば米国ではプライバシーについては、(全体的な立法ではなく)分野ごとの立法が議論される訳ですが、日本でもそれが必要なのでしょうか?
日本でこうした議論を始めると、またガチガチの規制論になることも懸念されますが、いかがでしょうか?
米国の関連諸法令は、非常に美しいのですが、実装と運用の現実となると話しは全然別です。EU指令でも同じです。

一般に、日本では、企業も政府も「事前調査」というものにあまりお金をかけないという傾向があるように思います。どこかうまいやり方があると耳にすると、無自覚に模倣をしてしまうこと(その結果は、しばしば、ババをつかまされるようなことになってしまう・・・)もしばしばあります。
しかし、他国での実装・運用例の実際を正確に認識・測定・評価することは、日本において何ができるか、何をなすべきかを考える上でも非常に大事なことではないかと思います。
正確な事前調査に基づかない無責任な評論は、場合によっては、百害あって一利なしといった状況さえもたらすかもしれませんよね。

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