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‘信託’機能とCSR

三菱UFJ信託銀行は、CSR活動の主要テーマとして「地球環境問題」と「少子高齢化問題」の2つを選定し、主として本業を通じて社会に貢献していくことを目指しています。
本稿では、当社の‘信託’の機能を活用した本業における取り組みを紹介します。

「ピーターラビット®」と三菱UFJ信託銀行

ピーターラビット®
環境啓発冊子
「ピーターラビット®
おんだんかのおはなし」

本論に入る前に、皆さんは三菱UFJ信託銀行のイメージキャラクターである「ピーターラビット®」が、「チーム・マイナス6%」のメンバーであることはご存じでしょうか。「ピーターラビット®」の生みの親であるビアトリクス・ポターは、こよなく愛した英国の湖水地方の豊かな自然を後世に残すために、たくさんの土地や農場を買い求め、その遺志によってナショナルトラストという自然保護団体に信託し、美しい景観をそのまま今に伝えています。信託とは、委託者から受託者に対して、財産をまさに「信じて託し」、委託者の意思(信託目的)に沿った管理・処分を行う制度です。‘信託’という機能を通じ、豊かな環境を守り、次世代につなぎたいと考える当社の取り組みは、ビアトリクスの「想い」につながっています。

「地球環境問題」への取り組み

‘信託’の機能の1つに、小さなものをまとめるあるいは大きなものを小口化するというものがあります(例えば、「貸付信託」は、幅広く小口の資金を集め、主として基幹産業に長期資金として貸し付けるという「信託商品」で、特に戦後の復興期から高度経済成長期にかけ日本経済の成長に‘信託’の機能を通じて貢献してきました)。

―「排出権信託」―

「排出権信託」は、まさに「小口化」するという‘信託’の機能を活用した「信託商品」であり、世界各地で多くの企業・団体が創出した排出権を三菱UFJ信託銀行が受託者として管理、小口化して提供するものです。これによりお客さまは、信託受益者として小口の排出権を取得でき、その排出権は、クレジットのポイント交換による排出権利用、排出権付き営業車、業務用製品のリースなどさまざまなカーボンオフセットに利用されています。

―生物多様性への対応「野鳥と緑の信託」―

「地球環境問題」へ対応の中で、生物多様性への取組みの重要性が高まってきており、2010年10月には名古屋で第10回条約締約国会議(COP10)が開催されます。

「野鳥と緑の信託」は、2007年5月より取り扱いを開始した社会貢献型他益信託です。収益を第三者に還元する他益信託という手法を利用し、お客さまからお預かりした金銭信託の収益金を、自然保護団体「財団法人日本野鳥の会」に寄付する生物多様性に対応した数少ない金融商品であり、お客さまの運用資金から得られる寄付金と同額(半年で下限50万円・上限250万円)を当社も寄付しています。また、三菱UFJ信託銀行では、タンチョウの生息地を守るための土地購入資金を日本野鳥の会に寄付し、2008年3月に北海道根室市に「財団法人日本野鳥の会 三菱UFJ信託銀行野鳥保護区酪陽」を設置しました。契約されたお客さまには日本野鳥の会が取組む自然保護活動について定期的に活動レポートをお送りし、100万円以上お預かりしたお客さまには、ご希望により保護区近接地にネームプレートの掲示を行っています。

「少子高齢化問題」への取り組み

―「遺言信託」「パーソナルトラスト」―

英国の湖水地方の豊かな自然
撮影地:
財団法人日本野鳥の会
三菱UFJ信託銀行野鳥保護区酪陽

「地球環境問題」と並び日本における「少子高齢化問題」は、社会的に重大な課題です。このままでいくと2055年には、国民の4人に1人が75歳以上の高齢者になると予測されています(内閣府「平成20年度 高齢社会白書」より)。
こうした中で、安心感や生きがいのある社会を未来へ伝えることが大きな課題となりますが、三菱UFJ信託銀行では、金銭や有価証券、不動産などの資産を、ご本人の意思や目的に合わせて、確実かつ円滑に次世代につなぐ承継・相続のサポートに取り組んでいます。

ご本人の意思をカタチにした遺言をお預かりし、遺言の執行までをお引き受けする「遺言信託」のほか、お客さまご自身やご家族に代わり、長期的に資産を運用管理する「パーソナルトラスト」など、多彩な信託商品を提供しています。

SRI(Socially Responsible Investment = 社会的責任投資)

以上、紹介したように、‘信託’の機能を通じて社会的課題に対応する信託商品を提供していますが、一方で、信託銀行には、お客さまの資金をお預かりし運用する投資家としての顔があります。

成長性や収益性という従来の尺度だけではなく、環境や社会問題などへの取組みも考慮して企業を選び、より良い社会の実現を目指す投資をSRI(社会的責任投資)といいます。三菱UFJ信託銀行では個人のお客さまに対するSRI投信のラインアップの拡充に努めるとともに年金基金向けのSRIファンドを提供し、よりよい地球・社会を育てる取り組みを行っています。

結び

これまで説明してきたとおり‘信託’とCSRとは親和性が強く、さまざまな社会的要請に対して‘信託’という機能を活用することで多くの最適なソリューションを提供できるものと考えています。

今後とも、この‘信託’という機能を十分に活用し、持続可能な社会の構築に向け貢献していくことが、私ども三菱UFJ信託銀行のCSR活動であり、社会的使命であると考えています。

写真 竹内昌也
竹内 昌也 (たけうち まさや)
三菱UFJ信託銀行株式会社 経営企画部CSR室長
1985年3月、東京大学法学部卒業。1985年4月、三菱信託銀行株式会社入社。2006年6月、コストマネジメント室長、その後、経営企画部副部長、システム統合推進部長を歴任し、2007年10月より経営企画部CSR室長に就任。現在に至る。
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