HOME > 企業経営と環境 > 事例紹介 ローソン「顧客と共に取り組むCO2削減対策」

企業経営と環境

Contents 一覧ページへ移動

ローソン 「顧客と共に取り組むCO2削減対策」

「CO2排出権付き商品」など気軽に参加できる仕組み作る

「省エネ法(エネルギーの使用の合理化に関する法律)」の改正案が成立し、2009年4月から施行される。この改正でコンビニエンスストアなどフランチャイズチェーンも、全国店舗をまとめた単一事業者として規制の対象となった。

全国に8500店以上を展開するローソンが排出するCO2は06年度で約72万トン、うち八割以上を店舗で使用する電気が占める。そのため、同社はCO2削減の自主行動目標として、電気使用に基づくCO2排出量を12年までに06年比で一店舗当たり10%削減(総量で年間約6万トンに相当)を設定している。

すでに冷凍機・空調機などを自動制御する「エコパック(省エネ制御システム)」を既存店に導入している。

また、新設店に関しては冷凍・冷蔵・空調機器の室外機をまとめて効率化を図る「省エネパック(要冷空調一体型システム)」を開発し、導入が進んでいる。

そのほか、外光に合わせて照明照度を調節するシステムや店頭看板照明に反射板を入れて蛍光灯を削減する対策も施している。

来年3月以降の新設店では、発光ダイオード(LED)照明の導入を予定し、現在検証実験中だ。導入すると、照明器具の電力消費量は半減するという。

こうした店舗側の省エネ努力と共に、「当社ではコンビニとしてお客様と一緒に取り組む対策を中心に考えています」とCSR推進ステーションの片山裕司部長は語る。

同社ではレジ袋削減のため、折り畳むとポケットサイズになる「コンビニecoバッグ」を開発、買い物時に携帯する「ケータイバッグ運動」を昨年から始めた。企業や自治体による特注もあり、今年7月末で累計140万枚が普及した。 また、割り箸(ばし)削減のためプロ野球用バットの不適格材を利用した箸を開発、「ケータイお箸運動」も昨年よりスタート。「今年からはその第二弾としてCO2削減運動を始めました」と片山氏。

同社では今年4月からポイントカードのポイントを使って顧客が「CO2オフセット運動」に気軽に参加できる仕組みを作った。

CO2オフセット証明書
顧客に送られるCO2オフセット証明書
(A5サイズ)とカード(名刺サイズ)

CO2オフセットとは自らが排出したCO2を何らかの手段で相殺する方法で、ローソンでは京都メカニズムを活用し、アルゼンチンの風力発電事業で創出された排出権を顧客に代わって政府口座に移転(償却)している。

50ポイント(100円の買い物につき1ポイント)でCO2排出削減量10キログラムと交換できる。累計で500キログラムになると、証明書とカードを発行し、ecoバッグと共に顧客に郵送される。

ポイントカードを持っていなくても店頭のマルチメディア端末(ロッピー)を使うと、現金でオフセット運動に参加できる。

スタートして4カ月で、700トンの参加状況となっている。

さらに、7月1日からは「CO2排出権付き商品」を28品目で販売するという業界初の試みも実施した。日本コカ・コーラなどと協力し、コーヒーなど二種類の飲料(一本につき1キログラムの排出量)と、電池・文具などの日用品(一品につき250グラム)が対象だ。排出権の取得費用は商品価格に転嫁せず、ローソンと各商品メーカーが負担する。

飲料は予想を上回る売れ行きで、予定した360万本が近々、売り切れそうな勢いという。今後も商品を変えて活動を継続する見込みだ。

日常的な活動が地球温暖化防止に役立つのは消費者にとってもいい話だ。

ページの先頭へ

NIKKEI NET