第36回 長崎ご当地グルメ(最終回) 蛍光食品の傾向と対策

クリスマスパーティーに最“滴”? カルコーク選手権(一芸)


野瀬も実飲(一杯だけ)
<写真を拡大>

野瀬も実飲(一杯だけ)

 長崎編で登場した「カルコーク」。カルピス原液をコーラで割るというとてつもなく甘そうなご当地ドリンクの話題には強く心を引かれました。自分はカレー好きの甘いもの好きの下戸ですが、毎日炭酸飲料による晩酌を欠かさない、炭酸飲料愛好家でもあるからです。

 そんな自分ですから、アミー隊員が「コーラといってもいろいろあるけど、どれがカルコークに合うのかな」とつぶやいたのを聞き逃すはずはありません。いやいや皆まで言わずとも結構。その任務、謹んで私がお引き受けいたしましょう。

 というわけでさまざまなコーラ、あるいはコーラに近い炭酸飲料による「カルコーク選手権」を、クリスマスも近づく師走のあわただしい社内でひっそり開催することにしました。なぜひっそりやるかというと、その光景を目撃されたらまず仕事をしているとは思われないからです。

 ですがカルコークにおける、コーラとカルピスの黄金比がどのぐらいか分かりません。市販のカルピス原液の容器には「水で4〜5倍にうすめて」と書いてあるので、とりあえずカルピス:コーラを1:4から1:5ぐらいの目安で作ってみることにします。


(1)コカ・コーラ

<写真を拡大>

 まずはオーソドックスなコーラでカルコーク初体験。コーヒー色のドリンクを口に含むと、ただただ甘い。その甘さがカルピスの甘さなのか、コーラの甘さなのかは判然としないのですが、とにかく甘い。

 そしてその甘さめがけて、カルピスの酸味が猛チャージをしかけてきました。普段は甘さや清涼感の陰に隠れて、あまり意識することのなかった酸味が、突然存在感を発揮するのです。これは驚きでした。

(2)コカ・コーラ ゼロ

<写真を拡大>

 糖分ゼロのコカ・コーラ ゼロは2007年の発売。今やすっかり定番商品となり、コンビニエンスストアではコカ・コーラとゼロが並んでいる光景をよく目にします。

 糖分ゼロなので、カルコークにすると甘さが押さえ気味になるかと思いましたが、正直、甘さの違いはあまり感じませんでした。ただ、後味として残る甘さが少し控えめになった気がします。

(3)コカ・コーラ ゼロフリー

<写真を拡大>

 糖分だけでなく、カフェインもゼロのゼロフリー。カルコークにするとほとんど「ゼロ」との違いは分かりませんが、やはりコーラ→ゼロ→ゼロフリーと、少しずつカルピスに力負けしてくるように思います。いや、勝ち負けの問題ではないですが。

(4)チェリーコーク

<写真を拡大>

 かつては日本でも販売されていたチェリー味のコーラ。現在は輸入食品などを扱う店で手に入ります。私の個人的お気に入りであり、箱で買って毎日飲んでいたこともあります。

 カルコークになっても、口元に近づけただけで漂ってくるチェリーのフレーバーは変わりません。口に含むと、コーラの甘さとカルピスの甘さを、チェリー味が橋渡しして、これはおいしい!チェリーコーク好きにはぜひおすすめしたい一品といえましょう。

(5)ペプシコーラ

<写真を拡大>

 もうひとつのスタンダード、ペプシコーラではどうか。

 コカ・コーラとペプシコーラを飲み比べれば、その違いは分かります。その自信はあります。しかし、カルピスと混ぜても区別できるかと言われたら、無理です。かつて、パッケージを隠して2つのコーラを試飲してもらい、どちらがおいしかったか選んでもらう「ペプシチャレンジ」というキャンペーンがありましたが、カルピスと混ぜた状態で同じことをしたら、どういう結果が出たでしょう。

(6)ペプシネックス

<写真を拡大>

 今や日本市場におけるペプシブランドの主力に躍り出た感のある、ゼロカロリードリンクです。

 ペプシの場合と比べ、最初の口当たりで感じる甘さがやや和らいでいるように感じましたが、それでもかなりの甘さです。糖類ゼロでもカルピスと混ぜれば十分に甘いのだということは分かりましたが、そもそもカルピスと混ぜた時点で、何のためのゼロカロリーか、という疑問が生じてきます。

(7)ペプシモンブラン

<写真を拡大>

 近年、ペプシは「キュウリ味」「シソ味」「あずき味」と、一風変わったフレーバーを期間限定で販売していますが、今年の10月に発売されたのがこの「モンブラン味」。

 まず色が他のコーラとは異なり、茶色です。カルピスと混ぜると、コーヒー色というよりもキャラメル色に。しかしこれはカルピスと混ぜてはいけませんでした。

 数々の期間限定ペプシを飲んだ人なら分かると思いますが、いずれも聞いたときは驚くものの、飲んでみるとなかなかおいしい。このモンブラン味もそう。その味は緻密に計算され、ギリギリのところでバランスを取っているのです。 その微妙なバランスを、カルピスという要素が壊してしまいました。このペプシは、カルピスと混ぜずに飲むことをおすすめします。

(8)ペプシストロングショット

<写真を拡大>

 清涼飲料市場において「無糖派層」が伸張する中、自分も含め一部の炭酸飲料愛好家は「もっと刺激のあるものが飲みたい」と願っていました。その期待に応えてくれたのがこのストロングショット。通常のペプシよりも炭酸と、カフェインが強化されています。

 「強化ペプシ」とも言えるこの一品は、カルピスとがっぷり組んで一歩も引きません。逆にじりじりと土俵際へ追い込んで、最後は寄り切った感があります。

(9)ドクターペッパー

<写真を拡大>

 さまざまなコーラとカルピスを混ぜてみましたが、炭酸飲料はコーラだけではありません。コーラのように刺激や甘さを追い求めたドリンクなら、カルコーク的なものが成立するのではないか。そう考え、独断でいくつかの炭酸飲料をカルピスと混ぜてみました。

 まずは固定ファンの多いドクターペッパー。首都圏や沖縄など一部の地域でしか流通していないため、関西や九州の方には馴染みが薄いかもしれません。

 自分が生涯で最も多く飲んだ炭酸飲料は、このドクターペッパーであります。わくわくしてカルピスと混ぜると……なんとも拍子抜けで、ドクターペッパー特有の風味が感じられません。どうも、自慢の「フルーツフレーバー」が、カルピスの酸味と正面からぶつかってしまい、相殺されてしまったようなのです。

(10)ダイエットドクターペッパー

<写真を拡大>

 一時期、日本でもドクターペッパーのダイエットタイプが販売されていました。自分が社会人になって体型を気にし始めたころだったので、それを飲み続けていたことがあります。しかしいつしか市場から消えてしまい、自分も体型を気にするのをやめてしまいました。

 通常タイプのドクターペッパーがカルピスに力負けしている状態ですから、これは推してしるべし。果たせるかな「ちょっと味のついたカルピスソーダ」のようでした。

(11)ドクターペッパー・チェリー

<写真を拡大>

 ドクターペッパー推しの自分としては、カルピスに連敗のまま終わらせるわけにはいきません。これも輸入物の、チェリー味で勝負です。

 チェリーコークの色は普通のコーラと同じですが、こちらは赤ワインのような色。カルピスと混ぜると、キュートなピンク色になりました。飲んでみると、ここでやっと一糸報いた印象です。チェリー味とカルピスは相性がいいのでしょうか?

(12)マウンテンデュー

<写真を拡大>

 少しコーラから離れる感じはしますが、やはり炭酸印象愛好家の間では根強い人気を誇るマウンテンデュー。カルピスと混ぜるときれいなクリーム色になりました。

 これはいまどきの言葉でいえば「普通においしい」。しかし、その味を具体的に表現するのは非常に難しい。そんな味わいです。以前、マンガ喫茶のフリードリンクコーナーで、カルピスと「リアルゴールド」を混ぜたものを飲んだことがありますが、方向性としてはそれに近いように思います。

(13)セブンアップ レモン&ライム

<写真を拡大>

 さらにコーラから離れます。今回の実験(と呼んでいいのかは置くとして)で、初めての透明な液体が登場しました。

 レモン&ライムの風味はそのまま残っていますが、味そのものは完全にカルピスに支配されています。

(14)ルートビア

<写真を拡大>

 米国発のファストフードチェーン「A&W」で提供されるルートビア。日本では沖縄にしか店舗がありませんが、この缶飲料は沖縄物産を扱う店などで買うことができます。沖縄のご当地ドリンク、と言えるかもしれません。

 強烈すぎるハッカ風味のために好き嫌いが分かれますが、自分はもちろん肯定派。カルピスと混ぜても、その香りはひるむことなく鼻腔を刺激します。飲んでみると――これは初めて、カルピスに「完全勝利」したと言えるのではないでしょうか。A&Wはルートビアの姉妹品でクリームソーダも販売していますが、それにやや近い味わいです。

(15)コアップ・ガラナ

<写真を拡大>

 沖縄のご当地ドリンクが出たので、今度は北海道のご当地ドリンク。南米の果実、ガラナ味のソーダは北海道で複数のブランドが流通しています。自分はガラナ味も大好きで、北海道に行ったらひたすら飲み続けます。

 というわけでこれもカルピスと混合。コーラのときとはまた違った甘さが口の中に広がります。ドクターペッパーのフルーツフレーバーがカルピスの酸味に押されていたので、ガラナも似たような結果になるかと思いましたが、意外にガラナの風味が健闘しています。全体的にバランスの取れた味わいになっており、もともとこういう味のドリンクなのだといわれれば、納得してしまいそうです。

(16)ガラナ・アンタルチカ

<写真を拡大>

 ガラナが出たので、ブラジル生まれのガラナ・アンタルチカを試します。ブラジル料理店などに行くとだいたい置いてあり、現在は日本でも生産しています。

 カルピスと混ぜてしまうと他のガラナ飲料との違いがよくわからなくなるのですが、やはりガラナとカルピスの相性の良さを感じます。

(17)インカコーラ

<写真を拡大>

 南米からもう1本。ペルーの代表的ソフトドリンク、「インカコーラ」です。日本ではまだあまり知られていませんが、近年輸入食品などを扱う店に並ぶようになり、じわりと浸透しつつあります。インカ帝国の黄金文明をイメージした黄色と、あまり強くない炭酸、駄菓子屋のフーセンガムを思い出すノスタルジックな甘さが特徴です。

 これをカルピスと混ぜると、その甘さがカルピスの甘さに競り勝っています。カルピスの風味を得たことで、ノスタルジーもさらに倍、といったところでしょうか。

(18)カルピスソーダ

<写真を拡大>

 最後にこれをやってみようという気になりました。カルピスとカルピスの融合。微妙な色の違いがお分かりいただけるでしょうか。

 味は――うーん、カルピス。


 結果としては、まずカルピスという飲料は混ぜる相手として実に強い存在であるということが分かりました。それなりに強烈なものでないと、飲み込まれてしまいます。

 そして、チェリー、ガラナ、あるいはルートビアのハッカ風味といった、とんがったフレーバーが合う、ということも発見できました。

 これまで自分が出合った数多くの炭酸飲料の中で、そういうものがあったかどうか考えてみます。ひとつ思い当たるのは、1984年に発売された「冒険活劇飲料 サスケ」。時代劇タッチの印象的なCMをご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。コーラともドクターペッパーとも異なる強烈な味がたいそう気に入って、夏の間毎日飲み続けていましたが、強烈すぎたのか、その年限りで消えてしまいました。大切なひと夏の思い出です。あのサスケなら、カルピスとどんなハーモニーを奏でてくれたでしょうか。


アミー隊員 よい大人とよい子はマネしないでくださいね。


(1)

(1)

(2)

(2)

(3)

(3)

(4)

(4)

(5)

(5)

(6)

(6)

(7)

(7)

(8)

(8)

(9)

(9)

(10)

(10)

(11)

(11)

(12)

(12)

(13)

(13)

(14)

(14)

(15)

(15)

(16)

(16)

(17)

(17)

(18)

(18)


仕事中!


食べB修行記、今週のリポート一覧


■長崎県編
・その1 長崎はマヨが甘かった翔べ!天正遣欧少年の夢
・その2 カルコークは「砂糖屋の近か」ご当地“美”級グルメ「とやまスイーツ」実食 in Tokyo美級グルメ
・その3 竜眼はアルマジロの親戚である富山で「B級ご当地グルメでまちおこしセミナー」開催(一芸)
・最終回 蛍光食品の傾向と対策カルコーク選手権(一芸)
・実食編(前編) 五島で食べる五島地グルメ一芸クンの食べB修行記〜ちゃんぽん番町の野望〜
・実食編(後編) 三度の飯より佐世保のサンド一芸クンの食べB修行記〜ひとりデザートバイキング編〜

【PR】

【PR】

【PR】

大人のレストランガイド

大人のレストランガイド

NIKKEI×ぐるなびが提供する、大人のためのグルメガイド。接待や会食、ビジネスシーンなどにおすすめのお店情報をご紹介。

ぐるなびWoman

ぐるなびWOMAN

女性のための女子会・デートのグルメ情報サイト。おすすめのレストランや居酒屋をこだわりやシーンに合わせて検索できます。

ぐるなびWedding

貸切パーティコレクション

企業向け貸切、OB会etc… 少人数〜大人数でも貸切OKのレストラン

結納・顔合わせ

特別な日を過ごすための完全個室のお店情報や、マナー・段取りまで

このサイトについて

日本経済新聞社について