番外編 全国ご当地ちゃんぽん乱れ食い(デスク)


「被災地を行く 500キロの旅」長らくのご愛読ありがとうございました。先週お知らせしましたとおり、野瀬はただいま充電中です。通常版食べBの再開は来週からです。
 そこで今週はデスク、一芸の豪華ダブルキャストの自腹出張による長崎県雲仙市で開催された「全国ご当地ちゃんぽんサミット」ならびに「全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル」のリポートです。

 食べBの次回のテーマは岐阜県です。食べBは読者の皆さんから情報をもとに構成するコーナーです。多くの方々から様々な岐阜県ご当地グルメ情報をお待ちしております。。

「日経ショッピング&トラべル」(http://shopping.nikkei.co.jp/)では、食べBで紹介した様々なご当地グルメをその場でお取り寄せできます。食べBのFacebookページ(http://www.facebook.com/tabebforum)もご好評をいただいています。実食編地図など、オリジナルコンテンツも掲載していますのでぜひご利用ください

(「食べB」へ初めて訪れた方は「食べB入門編」をご覧下さい食についてのメール投稿先はこちら

大勢の来場者でにぎわった全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル
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大勢の来場者でにぎわった全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル

 長崎県雲仙市の小浜温泉で開催された「全国ご当地ちゃんぽんサミット」「全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル」に行ってきました。

 ちゃんぽんは長崎市内の中華料理店・四海樓が福建料理をベースに居留民たちに提供した麺料理がルーツと言われています。いまでも長崎の名物料理として有名ですが、安くてうまくて腹一杯になるちゃんぽんの魅力は、やがて人の流れとともに九州各地へと広がっていきます。

 長崎本線ルートに乗って佐賀県を通り久留米へ。久留米には光華楼というちゃんぽんの老舗があります。

(左上から時計回りに)網走、平戸、小浜、水俣の各ご当地ちゃんぽん
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(左上から時計回りに)網走、平戸、小浜、水俣の各ご当地ちゃんぽん

 そして久大本線ルートで日田から別府へ。九州・四国を結ぶフェリーに乗って愛媛県の八幡浜にまで至ります。

 一方で、長崎居留民の温泉保養地だった小浜へも伝播していきます。これがさらに天草へと渡り、八代海の港町・水俣へと到達するのです。また逆方向へは、ちゃんぽんの主要な具である練りものの輸送ルートをたどって、漁業の島・平戸でもちゃんぽんは発達します。

 長崎を核に、九州各地へと伝播しローカライズしていったそんな「ご当地ちゃんぽん」を縁に各都市が手を携えていこうというのが「全国ご当地ちゃんぽんサミット」であり、それを食べ比べようというのが「全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル」なのです。

網走刑務所謹製
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網走刑務所謹製

 まずは「全国ご当地ちゃんぽんフェスティバル」の模様をご紹介しましょう。

 今回ご当地ちゃんぽんを提供したのは(北から)網走、平戸、小浜、水俣の4都市です。遠く北海道の網走からご当地ちゃんぽんがやってきたのは、網走のちゃんぽんが地元・小浜との共同開発による「ご両地グルメ」だからです。

 練りものづくりが盛んなことを共通点とした長崎の小浜と北海道の網走が交流を持ち、小浜の名物であるちゃんぽんを網走にも定着させるべく始めたプロジェクトが網走ちゃんぽんなのです。

網走ちゃんぽん
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網走ちゃんぽん

 スープや調理法は小浜ちゃんぽんを踏襲しつつ、網走ならでは具材を使い独自のちゃんぽんを作り上げました。

 最大の特徴は、シジミとホタテのうまみです。北海道らしい食材を使い、小浜ちゃんぽんにはない味わいを実現しました。あっさりしていながら濃厚な味わいを楽しめるスープでした。練りものももちろん網走産です。

 そしてちゃんぽん専用の丼は、何と網走刑務所の刑務作業で焼いたものだそうです。今回は野外でのイベント販売のため使い捨て容器でしたが、小銭入れとして専用丼のプロトタイプを持ってきていました。

水俣ちゃんぽん
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水俣ちゃんぽん

 続いて食べたのが水俣ちゃんぽんです。あっさり貝のうまみから一転、非常にこしょうの効いたスープでした。見た目はさほどではないのですが、丼に鼻を近づけると確実にこっしょうの香りが鼻を刺激します。

 野菜たっぷりもうれしいですね。野菜で麺が見えないほどです。

 食べているうちにこしょうのせいでしょうか、カラダがかっかと熱くなっていきます。かまぼこのピンク色もあいまって、なんかチカラがみなぎってくる感じでした。

平戸ちゃんぽん
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平戸ちゃんぽん

 続いての平戸・アゴ出しちゃんぽんは、実はこの日がデビュー戦。鶏ガラや豚骨でなく、アゴで出しを取った点が最大の特徴です。アゴ出しならではパンチの強さは、他の魚介系出しとは一線を画するものですね。

 出しこそ魚介ですが、具には練りもの以外魚介は使わないのだとか。平戸は漁師町なので、海から上がったら魚ではなく肉類が食べたい、そういうお客さんが多いそうです。漁師向けという点では、量の多さも目を引きました。

 今回のフェスティバル、4品とも「ハーフサイズ」での提供なのですが、平戸は十分1人前に匹敵するボリュームでした。体力を要する漁師のみなさんの嗜好のあらわれなのかもしれません。

小浜ちゃんぽん
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小浜ちゃんぽん

 3杯目の大盛り平戸ちゃんぽんに悶絶しつつ、最後に挑んだのが地元・小浜ちゃんぽんです。見た目にはキクラゲも特徴的ですが、味の面で最も個性を放っているのが、カラつきエビです。

 エビそのものよりもカラの香ばしさが刺激的です。エビが入っていないとちゃんぽんという気がしない、とは地元の声です。

 結局、一気に休まず4杯を平らげましたが、平戸ちゃんぽんの量の多さには相当苦しみました。ちゃんぽん麺は胃袋の中でどんどんふくらむような気がするのです。「一気に食べないと、二度と復活できない」という決意を固め、脇目もふらず、一滴のスープも残さず食べきりました。

「ちゃんぽん番長」も大活躍
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「ちゃんぽん番長」も大活躍

 同じちゃんぽんと言いながら明確に美味しさが違う、網走・水俣・平戸・小浜のちゃんぽん。この味のバリエーションの豊かさこそが最後まで萎えずに食べ切れた最大の要因のように思います。

 今回は伝播の過程がある程度想像できるご当地ちゃんぽんを食べ比べました。しかし、これまでの実食編で取り上げてきたような尼崎ちゃんぽん秋田ちゃんぽんといった各地で突発的に発生するご当地ちゃんぽんもあるはずです。そこまで含めると、ちゃんぽんはいったいどれだけのバリエーションになるのだろうか…。日本全国いたるところに様々なちゃんぽんがあるのだろうと思います。

 たかがちゃんぽん、されどちゃんぽん…。ちゃんぽんの道は深い、そう思うのです。

(デスク)

★今週のもう1本の番外編は地域越え連携確認・全国ご当地ちゃんぽんサミット(一芸)です。ぜひお読みください。

 

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2012年4月6日

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