番外編 コメパンマン見参! 新潟県の米粉普及プロジェクト「R10」(一芸)


 

米粉PRのため、身を粉にして働くコメパンマン
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米粉PRのため、身を粉にして働くコメパンマン

 近年、スーパーやコンビニエンスストアでひんぱんに見かけるようになった「米粉」の文字。パンや菓子、麺類など、多くの食品に米粉が使われています。

 こうした需要の拡大に加え、政府の助成金が受けられることもあって小麦などの代わりとなる米粉用米の生産量は急速に拡大。2008年には全国で566トンだったのが2010年には27,796トンと2年で50倍近い伸びになりました(農林水産省「新規需要米取組計画認定状況」より)。その34%を占め、全国1位になっているのが新潟県です。

 新潟県は2008年に「R10プロジェクト」をスタートさせました。これは日本の小麦粉消費量の10%以上を米粉に置き換え、食料自給率の向上や耕作放棄地の解消に貢献していこう、というもの。県の取り組みでありながら、目標値を全国の指標に置いているのには理由があります。

 「農業だけでなく、メーカーや流通もかかわる形で米粉を全国規模の一大産業として育てる。その中で新潟県が重要な位置を確保することを目指したい」と新潟県農林水産部・米粉普及推進室の担当者は話していました。

 そのために県では、企業に米粉の利用・販売を働きかけるだけでなく、より踏み込んだ政策の実現に取り組んでいます。今年5月には、新潟東港に米粉の製粉工場や食品加工工場、物流施設などを誘致し、米粉の産業集積地を作る構想の説明会も開きました。

エースコック(大阪府吹田市)が2010年9月に発売した米粉入り即席ラーメン「新麺組」も好評。これまで関東甲信越のみで販売していたが今月から東海・北陸・関西へも投入する
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エースコック(大阪府吹田市)が2010年9月に発売した米粉入り即席ラーメン「新麺組」も好評。これまで関東甲信越のみで販売していたが今月から東海・北陸・関西へも投入する

 また新潟県は、よりきめの細かい米粉を作る微細製粉技術の特許も保有しており、県内だけでなく全国の企業に公開しています。今後さらに研究を進め、小麦粉に強力粉や薄力粉があるように、米粉の用途に応じた規格化を提案すべく準備中です。

 もちろん、米粉の魅力を消費者にアピールする努力も欠かせません。料理教室や各種のイベントを通じ、米粉を使った料理のレシピやおいしさを伝えています。そこで活躍しているのが「コメパンマン」。「アンパンマン」の作者であるやなせたかし氏が生み出した米粉PRキャラクターです。

 胸に輝く「米」の文字がトレードマークのコメパンマン。県庁内の米粉普及推進室でイベントの写真を見せていただきながら「ぜひ会ってみたいですね」と言うと「呼んできましょうか?」と担当者。なんとッ!コメパンマンの基地は県庁内にあるのでしょうか?

 待つこと数分、目の前にさっそうとコメパンマンが現れました。実においしそうな顔をしておいでです。オフィス内なのでやや控えめではありますが、ポーズを決めてくれました。

 コメパンマンと入れ替わりに戻ってきた担当者は「米粉パンのモチモチした食感はすっかりおなじみですが、米粉を使った天ぷらもおいしいですよ。油をあまり吸い込まないのでサクサク感が違います。そうそう、米粉のパン粉を使ったカツもいけます」と最後まで米粉のうまさを教えてくれました。


◇     ◇

十日町の「四季彩館ベジぱーく」と、その中にある米粉パンコーナー「米(べい)かりー」
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十日町の「四季彩館ベジぱーく」と、その中にある米粉パンコーナー「米(べい)かりー」

 コメパンマンと邂逅した日の夕方、十日町市で米粉パンの人気店にお邪魔しました。あのおいしそうな顔を見ては、かじりつかずにはいられません。

 JA十日町が運営している大型農産物直売所「四季彩館ベジぱーく」。ここに地元の米粉を使ったパンやケーキを販売しているショップがあるのです。その名も「米(べい)かりー」。チョベリグなネーミングに心が躍ります。

 店長の小海一弘さんを訪ねると、まずは食べてみてください、とこの日作った米粉パンをふるまってくれました。さっそくいただいてみると、モチモチした食感はもちろん、口に入れた瞬間のしっとりした舌触りがなんともセクシーです。

 これは人気が出るのもうなずけます。小海さんによれば、2009年5月のオープン当初は、店に並ぶとあっという間になくなったのだとか。みな焼きあがり時間をねらって来るので、混乱を避けるために焼き上がりの時刻表も作りました。

米粉パンはしっとり、モチモチが持ち味
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米粉パンはしっとり、モチモチが持ち味

 「パンというと女性が買っていくイメージがありますが、米粉パンは男性も結構買いにいらっしゃいますね。年配の方にも好評です」と小海さん。「米粉は水をよく吸収するのでしっとりしたパンになります。その分、固くなるのもやや早いのですが、トーストにするとよりカリッとした感じになる。それもまた魅力です」。

 新潟県も研究を重ねていますが、こちらでもどうしたらおいしい米粉パンができるか、さまざまな実験を繰り返しているとのこと。一般的に、パンにはうるち米の米粉を使うのですが、もち米で作ってみたこともあるそうです。

 「で、どうなりました?」

 「モチになってしまいました(笑)」。

 まだまだ分からないことも多い米粉ですが、普及への道のりは始まったばかり。日本中の食卓に定着するためには、コストの低下やさらなる製法の改善も必要ですが、各家庭で米粉を使いおいしい料理が作られるようになることも重要です。ベジぱーくでも米粉を使った料理教室を実施しています。

 「米粉を使った自慢のレシピがある」という方、どうぞ食べBまでお知らせください。

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