第227回 宮崎県ご当地グルメ(その2) ギョ! うどん?

特別編集委員 野瀬泰申


宮崎県

 いきなりまっ赤な「辛麺」でスタートした宮崎県編。辛いものが苦手な野瀬は果たして最終回まで耐えることができるのか?
 激辛から甘味へ…。打って変わって今週は、宮崎の甘いものが続々と登場します。
 今週のおかわりは、いよいよ7月10日にオープンする「B−1グランプリ食堂」の最新情報です
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(「食べB」へ初めて訪れた方は「食べB入門編」をご覧下さい記事の県別一覧はこちら

 前回、テレビ出演のときの衣装問題を書いたら、中林20系さんから次のようなご提案をいただいた。

メタルTシャツ(中林20系さん提供)
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メタルTシャツ(中林20系さん提供)

 番組衣装の提案です。何を着てもいいのならいっそのこと、メタルTシャツにブラックスリムなんかいかがでしょうか。足元はミドルカットのワークブーツで、首にはドクロ系のアイテムを下げる、など。で、いつもどおりに進行を…と。
 音楽番組なんでしょうから(=すいません、うちにテレビがないので観たことがないんです)、たまにはこういうもので音楽らしさを、と。
 野瀬さんはたぶん、今でもスレンダーでしょうから、似合うと思いますよ。
 …まずディレクターなどに止められますかね。

 ドクロアイテムは坂崎さんも高見沢さんもさりげなく使っているので問題ないと思う。衣装全体のイメージは大変すばらしい。ディレクターも止めない。ご提案に感謝である。

このカツラ、よかったら使います?(デスク)
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このカツラ、よかったら使います?(デスク)

 問題は髪の毛である。そういう衣装ならば肩までとどく長髪でないと決まらない。しかしながら、私の場合はかなり以前から「自力による頭髪の永久脱毛」に取り組んでおり、一部の諸先輩には及ばないものの、最近その成果が目に見える形で現れてきた。エステにも行っていないにしては、なかなかの好成績なのである。

 であるから長髪は無理。しいて伸ばせば……結果はカナシイことになるであろう。

 だもんで、悩みは解消されないのである。

 そんなことを書いているばやいではない。宮崎県編の2回目である。

ヨーグルッペ(いけずな京女さん提供)
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ヨーグルッペ(いけずな京女さん提供)

MNo.7

 宮崎旅行の思い出の味。というより今や「宮崎県民飲料」として知られているのが「ヨーグルッペ」ですね。私はウン10年前に初めて飲んで気に入ったので、物産展やアンテナショップなどで見かけると買うようにしています。
「ヨーグルッペ」は「高千穂牧場のむヨーグルト」「高千穂牧場カフェ・オ・レ」と同じ、都城市の南日本酪農協同株式会社の製品。昭和60年の発売以来、大人から子どもまで愛され続けているヨーグルト風味の乳製品乳酸菌飲料です。
「ヨーグルッペ」というネーミングは「社内公募により欧州から直輸入した乳酸菌を利用したことから、ヨーロッパ風にアレンジして名付けられました」とホームページに載っていました。マイルドでどなたにも飲みやすい甘酸っぱさです。全国発売してほしいくらい。
 残念ながら、若き日の宮崎旅行では甘酸っぱいロマンスは生まれませんでしたけど、「ヨーグルッペ」に出合えたしまあいいか(いけずな京女さん)

宮崎マンゴーサイダー(中林20系さん提供)
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宮崎マンゴーサイダー(中林20系さん提供)

MNo.8

 宮崎・都城発の乳性炭酸飲料「スコール」というものがありますが、これが最近では関東でも入手できるようになりました。
 もともと九州・山口地区では発売当初(昭和46年)からおなじみで、その後も西日本中心の展開だったと思うのですが、瓶から缶やペットボトルの時代となったことが各地への展開拡大の大きな要因でしょうか。
 路上ではディスカウント自販機でよく、そしてJR東日本の駅自販機でもよく見かけますたまに新味が登場しているのですが、それが期間限定だったりするのでついつい買って、そして楽しんでます。
 写真の宮崎マンゴーサイダーはJR東日本とスコールの発売元・南日本酪農協同との共同開発商品でした。JR菊名駅ホームの自販機内に見つけたこれはもしかして……と思い、ボタンを押して手にすれば「ああ、やっぱりあの会社のものだったか」と、ちょっと嬉しい気持ちになったものです。
 となると気になるのが現在の分布範囲ですが、関東以北ではどうなんでしょうか。JR東日本の駅自販機では東北でも扱ってそうですが(中林20系さん)

みやざき館KONNEのヨーグルッペとスコール
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みやざき館KONNEのヨーグルッペとスコール

 くしくもお二人から同じ会社の商品に関するメールが届いた。愛のスコールは何度も飲んでいるのだが、ヨーグルッペはまだなのである。

 私は出張先で地元の乳製品を買って飲むのが趣味といえば趣味である。宮崎に行く楽しみがまた増えた。

 宮崎オリジナルの飲み物がもう一つある。喫茶店メニューの定番「ガラナ」。昔、新聞に連載していた「偏食アカデミー」で取り上げたことがある。

 続いて私が知らなかった食べ物の話。それもかなりチャーミングな一品である。

厚焼きたまご(日南市提供)
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厚焼きたまご(日南市提供)

MNo.9

 宮崎名物で以前から気になっているのが「たまごやき」(という名前だったはず。漢字はどう書くか知りません)です。
 みりんだか砂糖だかがたっぷり入ったプリンみたいなものらしいのです。大きい一切れが100円で、店内でも腰掛けて食べられてお茶とみかんを出してくれるとか……。素晴らしいホスピタリティーを感じる食べ物のようです。
 甘みをしっかり効かせた卵料理ということで、おそらく城下町のごちそうとして誕生した食べ物だったかと思いますが、安価で手軽な名物として残ってくれているのが素敵ですよね。うーん味も気になるけどそれ以上に行ってみたいな〜。
「ちょいと店頭に腰掛けて名物を食べながら地元の話を聞く」っていう状況、大好きです。峠の茶屋みたいな風情を勝手に想像して夢を膨らませています(元松山の坂本(@富山)さん)

 どんなものであろうか。卵焼きが地域の名物になるというのは珍しいと思うのだが。次のメールにも登場する。

魚うどん(みやざき in SEASON提供)
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魚うどん(みやざき in SEASON提供)

MNo.10

 宮崎県南部にある日南市から、こんにちは。
 日南市は、プロ野球チーム(広島東洋カープ・埼玉西武ライオンズ)のキャンプ地で、人口は約5万5000人。平成18年から連続で「カツオ一本釣り漁獲量」が日本一、平成22年から連続で「スイートピー出荷量」が日本一のまちです。また、宮崎県は平成4年から「スギ丸太生産量」日本一です。サーフィン目的の移住者がいたりもします。
 前置きが長くなりましたが、わがまちの食に関する情報をお送りします。
・魚うどん(ぎょうどん)
 主食が不足していた戦時中、代用食として魚のすり身を麺にしてうどんを作っていました。現代風に再現された「魚うどん」は大好評です。日南市漁協女性部加工グループ「うみっこかあちゃん」は、手作りにこだわっています。低カロリー、高たんぱく、カルシウムたっぷり、そしてヘルシー。今年のGWイベントでは、カレー魚うどんも誕生していました。

飫肥の天ぷら
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飫肥の天ぷら

・飫肥(おび)の天ぷら
 近海でとれた新鮮な魚のすり身に、豆腐や黒砂糖、味噌をまぜ合わせて作る「天ぷら」は、ほんのり甘くてやさしい風味です。わがまちに江戸時代から伝わる庶民の味で、魚のすり身が入っている練り物ですが、カマボコやチクワとは、まったく違うやわらかさ。日南ならではの、甘い味付けも個性のひとつです。
・厚焼きたまご
 殿様に献上した「厚焼きたまご」。今でも祝い事にはかかせません。プリンのよう口当たりと上品な味わいは絶品です。七輪で焼き、ふたに炭火をのせて、上と下から時間と手間をかけて焼き上げます。飫肥城下町では、いくつかの店舗で製造・販売していますが、中には1時間つきっきりで丁寧に焼き上げる店も。しかも、温度計は使わず、職人の手の感覚で(飫肥杉仮面さん)

みやざき館KONNEの飫肥天コーナー
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みやざき館KONNEの飫肥天コーナー

 魚うどんはテレビで何度か紹介されて認知度が上がった。トビウオを使うそうである。美味いに決まっている。根拠が薄い創作料理と違って、昔は地元で盛んに食べられていたものである。これからも地元の人々が食べ続ければ、日南市のご当地グルメとして定着すると思う。

 飫肥は城下町。写真ではよく知っているのであるが、まだ未踏の地である。行くぞ。そして有名な天ぷらを食べるぞ。

 厚焼きたまごは坂本さんの想像通り、殿様に献上した「城下町のごちそう」であった。卵が貴重、甘味が貴重な時代のぜいたくな食べ物。しかもプリンのような食感というから、高級なお菓子でもあったのか。これも実食のターゲットである。かまなくてもいいところが良い。

 お菓子という言葉が出た。次のメールは甘味尽くし。

破れ饅頭
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破れ饅頭

MNo.11

 前回は、辛麺で盛り上がりましたが、宮崎は素朴なお菓子もたくさんあります。北から延岡の破れ饅頭、日向市のお船出団子、佐土原町の鯨羊羹、高岡町の長饅頭、国富町の白玉饅頭。
 長饅頭は1軒だけですが、他は、複数の店が製造しており、県民それぞれ、好みの店があるようですが、私は、おばあさんが作っている店の物が美味しいと思います。
 個人的には、前記の物以外にも、宮崎市江平の大迫おはぎ、同じく江平の三徳饅頭も好きです。
 また、ケーキも名店が多いので、実食時は野瀬さんでも大丈夫な、宮崎の甘味を堪能してください。
 おまけで、宮崎でうどんと言えば、釜揚げうどんとお思いでしょうが、ごぼう天うどんも美味しいですよ。おすすめは、西都市三財の名店「満所茶屋」です。1本が大人の中指ほどのごぼうの天ぷらがうどんを覆い尽くし、なかなか、うどんにたどり着けないほどです。これは、野瀬さんには無理でしょうから、デスクが実食してください(饅頭も美味しいよ!さん)

鯨羊羹
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鯨羊羹

 最近は寿司とスイーツに挑戦している。寿司は硬いものがないので、あまりかまなくていいところを評価している。スイーツはこれまでの日々で口にすることが少なかった。しかし残された人生で、あと何食口に入るかわからないと思い、手を出すようにしているのである。

 宮崎の伝統的なスイーツにも挑んでみたい。太いゴボウの天ぷらがのったうどんには挑みたくない。

 次のもスイーツの親戚。

日向夏のドレッシング(ちりとてちんさん提供)
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日向夏のドレッシング(ちりとてちんさん提供)

MNo.12

「くだものメールがほしい」というデスクさんのつぶやきにお答えしようと、ネタを仕入れに行きましたが……マンゴーは財布の事情で買えず、代わりに日向夏のドレッシングを買うて来ました。
 日向夏の果肉も果皮もたっぷり入っていて、美味しいだけでなく、食べ応えのあるドレッシングでした(ちりとてちんさん)

日向夏
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日向夏

 山口県の萩で夏ミカンの果汁と果肉を混ぜた「みかん寿司」を食べて、かんきつ類の力を改めて認識した私は、あるときサラダにオレンジをギューギュー搾ってみた。すると強力かつ魅惑的なドレッシングになったのだった。日向夏ドレッシングは、聞いただけでよさそうである。

 生日向夏サワーというのをやったことがあるが、すばらしかった。

 サワーは甲類焼酎を使う。でも宮崎は乙類焼酎の王国である。

みやざき館KONNEにも焼酎がずらり
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みやざき館KONNEにも焼酎がずらり

MNo.13

 芋焼酎というと鹿児島県、とアプリオリに反応しますが、蔵としての生産量1位は宮崎が誇る「黒霧島」の霧島酒造のはずです。この「黒霧島」、急激に売上を増やし、ビジネス界ではケーススタディに使われるほど有名ですが、呑み助にとっては低価格でたくさん飲める、ありがたい焼酎ということで十分です。
 宮崎市内の大衆居酒屋で「芋焼酎!ロックで」というと、まず間違いなくこの銘柄が出てきます。驚愕するのはその量と値段です。300円前後でグラスになみなみと注がれて運ばれてきます。量の面では、大阪・京橋の立ち飲み屋も尻尾を巻いて逃げ出すような水準です。

黒霧島の大盛り
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黒霧島の大盛り

 宮崎県人は驚くわけでもなく普通に飲み始めますが、東京人から見ると何かの間違いでは? というような量です。ダブルは存在しようもありません。逆に宮崎県人は東京の居酒屋で焼酎ロックをオーダーすると驚いているのではないでしょうか?
 空港内レストランは通りすがりの客が多く、コストパフォーマンスがイマイチな感じですが、宮崎空港は違います。「萩之茶屋」というそば屋さんで、お別れの一杯として「黒霧島」をオーダーしても、やはり300円台でなみなみ注いでくれます。
 チキン南蛮を含め、実は宮崎県は隠れた「デカ盛り」地区なのではないでしょうか?(あまロスさん)

困る?
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困る?

 ご飯物のデカ盛りは困るが、このようなデカ盛りは賛成である。

 先日、都内の寿司屋で地酒を飲もうと思った。有名な地酒がかなり安い値段でメニューに載っている。しかしその単位は100ccであった。大きめのおちょこ単位で売らなくてもいいと思ったのだった。

 宮崎に実食の旅に行く前に、うんと酒を飲んで肝臓を鍛えておこう。などというしゃれがむなしい年齢になった。

 メールが残っているが、地鶏のもも焼きに関するものなどは次回に温存する。

 来週は、福岡県実食編のため、宮崎県編はお休み。でも、いい感じで進んでいる。引き続き、楽しい宮崎県メールを待っている。

(特別編集委員 野瀬泰申)



★今週のおかわりは「7月10日「B−1グランプリ食堂」オープン」です。ぜひお読みください。

宮崎県編(その1) 「チキン南蛮」はなぜ「南蛮」?

宮崎県編(その3) かにまき汁にごんぐり煮

宮崎県編(その4) 白い皮、むいて食べるな日向夏

宮崎県実食編 「かにまき汁」で生き返る


 


●筆者(特別編集委員 野瀬泰申)へのお気軽メールはこちら(tabeb@nex.nikkei.co.jp

2015年7月3日

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