第126回 鹿児島県ご当地グルメ(その3) 小さな「じゃんぼ」は二本差し

特別編集委員 野瀬泰申


沼津名物あんかけスパゲティ
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沼津名物あんかけスパゲティ

 先週末は沼津と松阪。どちらも紙の新聞の取材であった。

 沼津はともかく、松阪では今週末に控えた三重県実食編の旅を念頭に置いて、食べ物にも注意を払った。しかしながら新聞の取材が主な目的であったので、中途半端に終わった。

 ひとつだけ明かせば、松阪に行きながら牛肉を食べなかったのである。その代わりに食べたのが……おっと、それは実食編で披露しよう。

牛肉は食べなかった
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牛肉は食べなかった

 夕方、一芸クンが三重実食の旅の大まかなスケジュールを持って打ち合わせに来ることになっている。彼はいったいどんなことを計画しているのであろうか。

 前回の打ち合わせで計画の一端は聞かせてもらっている。そのときの私の反応。

「えっ? そんなことを本当にやるの? 寝る時間ないじゃん。うーん、でもいいかも」

 これはお楽しみにしていただいていいアイデアである。まだ秘密だけれど。

 さて鹿児島県編も3回目。いよいよ佳境に入る。

 今週は予告したように鹿児島スイーツ・オン・ステージである。

路ボンタンアメと兵六餅
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路ボンタンアメと兵六餅

MNo.15

 鹿児島と言えば、ボンタンアメ・兵六餅。あの独特のパッケージの「ボンタンアメ」は大正15(1926)年生まれ。鹿児島のセイカ食品さんの製品です。特産品の甘酸っぱいボンタンの味と柔らかい餅のような食感は、飴でもキャラメルでもグミでもないオリジナリティ溢れるお菓子と言えるでしょう。いまだ類似品はないのでは?
 そして「兵六餅」はこの姉妹品なのですが、なかなか手に入りにくかった記憶があります。ちょっとお茶の味がする摩訶不思議な味。子どものころは「こっちが大人味だ」と決め込んでおりました。
 セイカ食品さんはスケート場を持っていて、試合の参加賞がボンタンアメと兵六餅の詰め合わせでした。当時はお菓子の詰め合わせ自体が珍しいので、なかなか開けられずにいたのを覚えています。

ベビー白熊
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ベビー白熊

「白熊」。天文館の「天文館むじゃき」さんが元祖と刷り込まれております。まだまだ全国区ではなかったころに、友人たちとこちらへ伺ったのですが、なんと中華食堂だった(1階)ということにぶっとびました。
 鹿児島とはいえ2月の寒い底冷えするような日だったこともあり、私は冷たさと大きさと甘さにひるんでしまい、大の男4人がフルーツたっぷりでタワーのような巨大白熊に戦いを挑んでいる中、(一応)女性の私だけが温かい紹興酒と焼売に宗旨替えして戦況を眺めておりました(MAYさん)

 ボンタンアメと兵六餅については「食べ物 新日本奇行」の「飴ちゃん」の項で登場した記憶がある。

朝鮮飴(ミルフォードさん提供)
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朝鮮飴(ミルフォードさん提供)

 熊本と鹿児島の郷土菓子「朝鮮餅」を社員がハサミで切って遊んでいるのを社長が見て、誕生したというエピソードが紹介されていた。

 そのときにも書いたが、ボンタンアメは私が小学生のころ、遠足に持っていくお菓子の定番であった。

「天文館むじゃき」は地下が鉄板焼き、1階が中華、2階が洋食、4階が居酒屋になっている。3階は事務所かな?

 地下から1階ずつ上がって行けば、和洋中の料理が食べられる。

 毎年6月に「白熊誕生祭」というのをやっていて、そのときには白熊が世に出た昭和22(1947)年当時のままの商品を食べられるらしい。

「いつか行ってみよう」と前々から思っていたのだが、タイミングが合わずに今日に至る。

MNo.16

 一芸さんの「宮城のおやつ大航海日誌」に刺激され「鹿児島のおやつ大航海日誌」に挑戦してみようと思ったのですが、4つ食べたら体重が1キロ増えてしまったので、断念しました。

かるかん(いけずな京女さん提供)
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かるかん(いけずな京女さん提供)

かるかん(軽羹) うるち米粉と砂糖、山芋、卵白を混ぜて蒸し上げた、白くてふわふわした、スポンジみたいなお菓子。口当たりも軽いですが、山芋入りのせいかコクのある味わいが特徴です。中にあんこを入れた「かるかんまんじゅう」もあります。


いこもち(いけずな京女さん提供)
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いこもち(いけずな京女さん提供)

いこもち(煎粉餅) もち米を煎って粉にしたものに砂糖・水あめを溶かした蜜を加えてこね上げ、蒸して作る餅菓子。香ばしくてもっちりとした食感が特徴です。江戸時代初期から伝わる祝い菓子だそうです。


きもっかん(いけずな京女さん提供)
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きもっかん(いけずな京女さん提供)

きもっかん(木目羹) 小豆あんと白あんの生地を重ねて蒸しあげる室町時代からあるとも言われる祝菓子です。木目に似ているので、樹木の成長と子どもの健やかな成長を願う気持ちをかけているのだとか。口当たりなめらかで上品な甘さ、ふたつのあんこの味わいが交互に楽しめます。


これもち(いけずな京女さん提供)
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これもち(いけずな京女さん提供)

これもち(高麗餅) 江戸時代に高麗から連れて来られた陶工たちが、故郷をしのんで神社を建立し、祭を奉納する際に作ったお菓子。もち米粉と小豆あんを練って蒸し上げたものです。サクッとした歯ざわりで、口の中で小豆の美味しさが広がります。

 はて、こうして見ると、全部蒸し菓子ですね?「あくまき」「ふくれ菓子」という有名どころもすべて蒸して作るお菓子ですし。
 鹿児島には活火山が多く、至るところで足元から蒸気が上がっているので、その蒸気を利用して食材を調理していたのでは…という人もいますがどうなんでしょうか(いけずな京女さん)

サクラ色のかるかんまんじゅう
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サクラ色のかるかんまんじゅう

「かるかん」は私の思い出のお菓子。初回に書いたように中学校の修学旅行で宿の女性の言うままに買ったお土産であった。

 正確に言うと、あんこが入った「かるかんまんじゅう」であったが、幸いにも家族に好評であった。

 なにしろあの当時は、鹿児島の銘菓を久留米で買うことなど望めなかったから、珍しかったのである。

「いこもち」「きもっかん」「これもち」は食べたことがない。一芸クンのカバー領域である。

黒砂糖菓子3兄弟
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黒砂糖菓子3兄弟

MNo.17

 地元のお菓子はかるかんと白熊が有名ですが、ちなみに練乳でなくチョコレートクリームをかけたものは黒熊と呼ばれます。
 あと鹿児島らしいお菓子といえば「じゃんぼもち(両棒餅)」。磯庭園の近くあたりで昔から売っていました。五平餅に似たみたらし系の餅です。
「ふくれ菓子」「げたんは」「黒棒」は黒砂糖菓子3兄弟。鹿児島人のソウルフードです。ふくれ菓子は蒸しパン状態、げたんはは三角形でウェットな食感、黒棒は硬めでジャリッとしています(薩摩おごじょさん)

久留米の黒棒
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久留米の黒棒

「じゃんぼもち」については次のメールで写真をご覧いただくとして、黒砂糖菓子3兄弟は懐かしい。

 というのも、久留米の郷土菓子に「黒棒」があって、その黒は黒糖の黒である。黒糖をつかった蒸しパンも昔から久留米にあった。「げたんは」は鹿児島のものではあるけれど、黒糖の味に子どものころから親しんできた九州人は誰もが喜んで食べるであろう。

 ついでに書くと「げたんは」は「下駄の歯」のこと。

 私が小さかったころのおやつはふかしたサツマイモ。それがないときはサトウキビ。それもないときは黒砂糖ひとかけらであった。

 黒砂糖=九州・沖縄の図式である。

両棒餅=ぢゃんぼもち(ふろんたさん提供)
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両棒餅=ぢゃんぼもち(ふろんたさん提供)

MNo.18

 鹿児島で生まれたのですが、父の転勤で小学校高学年からずっと東京や川崎で生活しているため鹿児島生活は短いのですが、帰省する際にはこれは食べておく、買っておくというのがないわけではないです。父親によく連れられていったお店ばかりですが……。
 ひとつは両棒餅(ぢゃんぼもち)です。甘いたれのかかったお餅です。漢字の表記にあるとおり餅に2本の竹串が刺してあるので「両棒」餅というそうです。
 いろんなところで食べられるようですが、我が家は鹿児島市内にある島津家の別邸跡「仙巌園(磯庭園)」近くの「平田屋」でしか食べたことがないです。持ち帰りもできますが、お店で食べるほうが情緒があっていいです。

山形屋(豆津橋渡さん提供)
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山形屋(豆津橋渡さん提供)

 冬はコタツに入りお茶を飲みながらのんびりすることができます。実食の疲れを癒やしがてらにぜひ行ってみていただければ……。お店が錦江湾沿いにあるので窓からは雄大な桜島の姿も見えます。
 もうひとつは加治木饅頭です。これも両親が好きだったということ、実家のお墓がそう遠くないところにあったこともあり、墓参りの帰りに寄るというのが定番でした。
 これもお店が決まっていて「新道屋」というお店でいつも買っていました。
 南九州の繁華街として少しは知られた「天文館」は地元の老舗百貨店「山形屋(やまかたや)」が地域一番店としてがんばっています。昔は三越もあったのですが、再編の中でなくなってしまいました。
 鹿児島中央駅(昔は西鹿児島駅といいました)は九州新幹線の開通もあり周辺には大規模な商業施設がいくつかあります。天文館と中央駅周辺は近いので、市中心部に人を引きつけられるものがあるというのはよいことなのかなと思っています(ふろんたさん)

いこもち(いけずな京女さん提供)
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いこもち(いけずな京女さん提供)

 両棒餅はこのような姿をしている。MAYさんからのメールに「両棒=武士の大小の刀で、これがなまったものといわれているそうです」とあった。

「いわすた」さんからも「鹿児島のちまきといえばあくまきですが、柏餅といえば『かからん団子』のことです。やっぱり鹿児島らしく葉っぱに挟まれているのは黒い餅。

 あと田舎だからか餅・饅頭のバリエーションが豊かですね。『ねったぼ』とか『いこもち』とか『加治木饅頭』とか。熱いお茶が飲みたくなります」とのメールをいただいている。

「げたんは」と同じく、「かからん」の「ん」は「の」の意味である。つまり「かからの団子」。では「かから」とは何かというと「サルトリイバラ」のこと。

博多から鹿児島まで1時間半
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博多から鹿児島まで1時間半

 柏餅はカシワの葉で包むのだが、カシワの木は基本的に東日本のもので、西日本ではよく似たサルトリイバラの葉が使われてきた。

 というのを何で読んだか思い出せない。

 九州新幹線が開通してから行ったのは水俣まで。

 鹿児島中央駅が西鹿児島駅だったころ、東京から西鹿児島行きの寝台特急が走っていた。

 あのころ鹿児島は修学旅行で行くくらい遠かったが、今では新幹線に乗ると博多から1時間半である。九州ってこんなに小さな島だったのか。

鮒の刺身(豆津橋渡さん提供)
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鮒の刺身(豆津橋渡さん提供)

MNo.19

 野瀬さんは中学校の修学旅行で鹿児島へ行かれたようですが、私は高校の修学旅行で鹿児島へ行きました。
 博多から鹿児島まで、確か6日間ぐらいかけての旅行でした。最終日は鹿児島の一流ホテルに泊めてもらえたのですが、そこでの晩ご飯が……テーブルマナー。
 ホテルの大宴会場で、丸テーブルに8人ずつ座らされました。料理のお皿が置かれる左右と向こう側に、ズラズラ並んだナイフとフォークにスプーン。厳かな雰囲気にのまれ、いつものジャジャ馬ぶりは、どこへやら。
 前菜、スープ……ここまでは、何とか粗相もなく食べられました。静かな雰囲気がブチ壊れたのが、次の魚料理。
 尾頭付きの川鱒。
 ホテルの方のお話では、川鱒はこの辺りの名産とのことでしたが、ナイフとフォークで尾頭付きの魚を食べるのは至難の技です。
 あちらでガチャン!こちらでガチャガチャ! 大宴会場全体が「キィィィィィーーーー!」という空気に包まれました。
 川鱒って鹿児島の名産ですか? それとも単なる嫌がらせ?(ちりとてちんさん)

若狭ガレイが地元漁師の華麗なテクニックで…
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若狭ガレイが地元漁師の華麗なテクニックで…

 これは豪華な修学旅行。お嬢さん学校ですか?

 川鱒のご登場で修羅場と化した宴会場の模様が、実に生き生きと描かれている。私も尾頭付きの魚をナイフとフォークで食べるのはムリ。お箸でも危ない。

 しかしながら金沢に住んでいたとき、どういう訳かフィリピンの若い女性が我が家に来た。晩ご飯にカレイの煮付けを出して箸を添えたら、ナイフとフォークがご所望という。

 そして彼女は見事に骨を外してきれいに食べたのであった。芸術的であった。

こうなる
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こうなる

 だがそれは身離れがいいカレイでのこと。川鱒となると相当の達人でも苦労するであろう。

 神はちりとてちんさんたちに、試練を与えたもうたのである。

 いつのまにか甘味から遠ざかった。このまま遠ざかる。

「ふろんた」さんのメールに出てきた地場百貨店の「山形屋」。その食堂に……。

かた焼きそばに三杯酢(豆津橋渡さん提供)
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かた焼きそばに三杯酢(豆津橋渡さん提供)

MNo.20

 鹿児島には、唯一にして孤高のデパート「山形屋」があります。そこの7階大食堂「ファミリーレストラン」で供される名物が、鹿児島市民なら知らぬものはいない「かた焼きそば」です。
 焼きそばとはいっても、実際にはあんかけ揚げそばと言った方が正確かも知れませんが、要は太めの中華麺を揚げた揚げそばに野菜たっぷりのトロトロあんかけをかけたもの。
 デパートにしては良心的な600円台の価格にして、その量は半端なく多いのですが、老若男女が皆こぞって注文し、ぺろりと完食しています。
 その食欲を煽っているのは、ともに供される「三杯酢」で、これをたっぷりと回しかけていただくとあっさりサッパリぺろりといけてしまうというものです。
 なお鹿児島空港2階の山形屋が提供するレストランでも食すことができ、名物ゆえ「空港価格」にすることができないのか、同じ店内でも他の商品と比べ破格の、本店と同価格で食すことができるのはちょっとしたトリビアです(ねこだにゃんさん)

長崎の皿うどん
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長崎の皿うどん

 いま長崎の方から「うおー」という声が聞こえたような気がするが、無論空耳である。しかしながら実際に雄たけびがあがってもおかしくない。

 限りなく長崎の(揚げ麺タイプの)皿うどんに似ていながら、微妙な違いを見せている。

 まず揚げる麺が太め。

「うどん」ではなく「そば」である。

 長崎では皿うどんにかけるのはウスターソースなのに、鹿児島では三杯酢。

長崎ではウスターソース
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長崎ではウスターソース

 これは面白い。たまらん。

 伝播の過程で変化したのか。それとも長崎とは無関係に中華料理から誕生したのか。その辺は知らないが、中華のあんかけ系焼きそばの場合は「酢」が普通である。三杯酢というところに、どこにもない食の文化がある。

 実食編の候補に入れておこう。

味噌汁が真っ白(豆津橋渡さん提供)
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味噌汁が真っ白(豆津橋渡さん提供)

MNo.21

 先日所用で鹿児島に行ってきたんですが、どうしても豚カツが食べたくなって、地元の方に推薦されたお店に行ってきました。せっかくだからと「ダブル定食」なるものを注文。それはそれはすばらしく脂の美味いロースカツがドーンと出てきました。
 やっとの思いで完食したのですが、「真っ白」味噌汁に驚きました。久留米はあわせ味噌の白い系の味噌汁が一般的ですが、粕汁?と思うほどの白色でちょっと馴染みのない味でした。
 満腹のまま迎えた夕刻。デスクから一本のメールが入ってきました。「山形屋でかた焼きそば食べてきて」とのミッション。Facebookで私が鹿児島に滞在中なのを知って送ってきたようですが、まさに先の豚カツ定食を完食したことを知った上でのこの仕打ち。いいでしょう、同人として立派にその役目努めてみせましょう。

山形屋名物かた焼きそば(豆津橋渡さん提供)
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山形屋名物かた焼きそば(豆津橋渡さん提供)

 重たい腹を抱えて市電に乗り老舗の山形屋へ。7階のファミリーレストランでは事前に食券を買う形式で、なんか懐かしいなぁ…と店頭の食品サンプル(見事!)でかた焼きそばを探していたら「当店名物 焼きそば 1958年(昭和33年)誕生」とある。揚げた中華麺にあんかけの具を載せた、長崎の皿うどんと同様のものです。
 この皿うどんは久留米でもよく「パリパリやきそば」として中華系の食堂にあります。さて注文してほどなくその名物がやってきました。うーん、サンプル見て覚悟はしていましたが、百貨店のレストランで680円でこの量が来るとは…。周りを見回すと妙齢のご婦人のほかほとんどのお客さんが同じものを食べていらっしゃる。意を決していただきました。
 具は豚肉、タコ、蒲鉾、キャベツ、ニンジン、タマネギ、ネギ。半分ほどいただいてちょっと飽きてきたら、目の前に三杯酢が。長崎では皿うどんに酢やソースをかけて食べられていますが、ここでは三杯酢でした。たっぷりかけるとイケル!
 これでなんとか完食。一人ガッツポーズを決めた鹿児島の夜でした(久留米特派員 豆津橋渡さん)

 豆さん、デスクが無理を言って申し訳ないです。ご協力に感謝。

 私もこれ系の食べ物が好き。家でもときどきつくるが、三杯酢は思いつかなかった。

 次は主にイモ系。

がね(えいきょくさん提供)
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がね(えいきょくさん提供)

MNo.22

「がね」はサツマイモが入ったかき揚げのようなものですが、地元の道の駅では普通に売られていました。背景は不明です。ま、イモの天ぷらです。場所は「道の駅たからべ」です。
 そして「しょうが入り天ぷら」。名前だけ聞くと紅しょうがの天ぷらかと思いきや、材料に砂糖が入っており、甘いお味です。うっすらとしょうがの風味が、というくらいのしょうが味です。場所は「道の駅末吉」です。
「からいも餅」。名前の通りサツマイモと餅が合わさったものでしょうが、買っていないので未食です。場所は「道の駅たからべ」です。
「安納芋ドレッシング」。種子島のスーパーで発見しました。味噌ベースで安納芋が入っています。甘みがあるので好みが分かれそうです。
「山川コロッケ」。「道の駅山川」で売っていましたが、地元の新聞にも取り上げられています。なにが違うのかというところなんですが、豚皮コラーゲンや鶏肉をジャガイモに練り込んで醤油で味付けということのようです。ジャガイモの甘みがいいですよ〜。
 最後は指宿で見つけたオクラ漬け。指宿は日本一のオクラの産地だそうで、いろんな加工品があるようです(えいきょくさん)

 最初に出てきた「がね」。

山川コロッケ(えいきょくさん提供)
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山川コロッケ(えいきょくさん提供)

 薩摩おごじょさんによると「北薩〜都城盆地(宮崎県)エリアに特有の食べ物なのかもしれません。千切りにしたサツマイモをかき揚げにしたもので、形がカニに似ているからがねなんだそうです。なんてことない食べ物ですが、都城盆地の人間に言わせるともっともこの辺らしい食べ物だそうです。都城盆地に属する鹿児島県(曽於市)は文化も言葉も宮崎寄りで、鹿児島っぽさがちょっと薄れます」とのこと。

 佐賀県、長崎県の有明海沿岸でもカニのことを「がね」と呼ぶ。こちらはワタリガニである。

 シオマネキを細かく砕いて唐辛子で漬けたものを「がんづけ」。つまり「がね漬け」のこと。九州各地でカニはがねになる。覚えてね。

油そうめん
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油そうめん

MNo.23

 奄美の料理です。まず鶏飯、これは外せません。あっさりでおいしい。店によって味が違います。
 次は「油ソーメン」「油うどん」です。これも店によって作る人によって味が違います。番外編はアオサと卵の炒め物。磯の香りがしておいしいです(ジーザスさん)

そーみんちゃんぷるー
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そーみんちゃんぷるー

 油そうめんとは言わなかったが、似たものを母がつくってくれたことがある。豚肉や各種野菜を炒め、そこにゆでたそうめんを入れて油を絡ませる。味つけは何であったろうか。

 油とそうめんの組み合わせが、食欲をそそった記憶がある。

 食べたことがないのでわからないが、奄美の郷土料理である「油そうめん」もこんなものではないだろうか。沖縄には「そーみんちゃんぷるー」がある。鹿児島以南でそうめんが活躍している。

 さて最後はこれ。

 前回、登場した「そうしきそうめん」に関して。

群馬県では葬式にきんぴらうどん
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群馬県では葬式にきんぴらうどん

MNo.24

 葬式にそうめん!? 他の地域はわかりませんが、東京の人には相当驚かれるのではないかと思います。東京では葬儀に「長い物」は禁じ手。そばもうどんもラーメンも食べられません。色々と慌ただしいので必然的に店屋物の食事になりがちなのですが、麺類は注文できないのです。
 土地が変われば習慣も変わるものなんですねぇ(こばりんさん)

 その通りである。だから日本は面白い。

 今週はこれまで。鹿児島県編もあと1回を残すのみとなった。書き忘れがないいかどうか、よーく考えてみよう。

 少し早いが、鹿児島県の次のテーマは徳島県とする。ご関係の方は準備体操をどうぞ。


(特別編集委員 野瀬泰申)

★今週のおかわりは「ところ変われば名も変わる?〜ご当地兄弟菓子」です。ぜひお読みください。

鹿児島県編(その1) 後ろのそうめん、回−われ!

鹿児島県編(その2) 醤油が甘い。しょういうこと。

鹿児島県編(その4) かねがね、がねを食べたいと…


 


●筆者(特別編集委員 野瀬泰申)へのお気軽メールはこちら(tabeb@nex.nikkei.co.jp

2013年3月1日

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