第99回 滋賀県ご当地グルメ(その4) 人間は葦を食う生き物である。アシからず

特別編集委員 野瀬泰申


 先週、急遽熊本県実食編を掲載し「滋賀県メールが途絶した」とお知らせしたところ、読者の皆様から、わざわざ出かけていただくなどして滋賀県情報が集まってきました。当サイトは、読者の皆様に支えられていることを改めて痛感しました。ありがとうございました。そうそう次は岡山。岡山情報、ぜひとも早めにお寄せください。では満を持して、滋賀県編最終回、スタートします。
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(「食べB」へ初めて訪れた方は「食べB入門編」をご覧下さい食についてのメール投稿先はこちら

滋賀で親父ギャグ(原さん提供)
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滋賀で親父ギャグ(原さん提供)

 23日のNHK番組「あさイチ」を見ていたら、懐かしい顔が登場した。私が大阪で単身赴任生活を送っていたときの大家さん、喜多條清光さんである。昆布問屋のご主人にして料理も巧み。

 生粋の大阪人らしく、笑いという地場産業の担い手でもある。大阪では随分笑わせてもらった。

 番組では昆布の効用や便利な利用の仕方を紹介していたが、その中で喜多條さんが考案した「万能昆布水」が詳しく取り上げられた。

 出し用の昆布を細長く切り、水を注いで一晩冷蔵庫に入れておくだけで、うま味で満たされた昆布水ができあがる。これを水の代わりに使って調理をすると劇的に美味くなるのだという。

もひとつ親父ギャグ(大阪の原さん提供)
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もひとつ親父ギャグ(大阪の原さん提供)

 昆布水を使い切って残った昆布に、たっぷりのオリーブオイルを加えたら万能だれになる。チャーハンなどに入れるとスーパーグッド。

 詳しくは「あさイチ」のHPをどうぞ。

 昆布は美容にも便秘にもよく、ミネラルもたっぷりなのだということを学者が説明していた。番組の影響力を考えると、今ごろ日本中のスーパーで昆布が品薄になっているかも。

 さて滋賀県編最終回。今週は大型投稿が控えている。

葦うどん(大阪の原さん提供)
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葦うどん(大阪の原さん提供)

MNo.19

 近江八幡巡って参りました。すると「葦うどん」。こりゃ創作系かなあ。先人曰く「人間は考える葦である」。そんな人間は葦さえも食べるようになりました……をよよ。
 魚介類は多数あったのですが。石貝? まだ見ぬ強豪がいるようです
 鉄道で八日市へ回ると、親父ギャグに遭遇。
 日野へ行くと日野菜の漬け物ドレッシングひのなちゃん。ついでに鹿の缶詰(鹿が増えすぎで駆除しなければ)に遭遇。
 日野菜のサラダパンが当地に存在するそうなのですが、土日は休みなのか?遭遇できず。残念。
 それと多賀大社の糸切り餅です。当日は祭りでオマケのコンペイトウ付きでした。その他、糸切り飴やおみくじせんべいなど。いやあ、暑かったなあ(大阪の原さん)

天然もの(大阪の原さん提供)
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天然もの(大阪の原さん提供)

 滋賀は大阪から近いので、原さんのパクパク旅も勢いがよかった。

 大阪で駆けだし記者時代、復活した「鵜殿のヨシ原焼き」の取材をしたことがある。舞台は淀川河畔のヨシの群生地である。

 ところが当時の私にはヨシがわからない。アシではないのか。どこがどう違うのか。

 会社に戻ってモノシリの先輩に聞くと、こんな答えが返ってきた。

お酢のススメ(えいきょくさん提供)
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お酢のススメ(えいきょくさん提供)

「ヨシとアシは同じもの。東京ではアシ。大阪ではヨシ。アシは悪しに通じるから良しと言い換えたんや。そのヨシアシはわからんけどな」

 ほんまでっか?

 それはともかく、葦のどこが食用になるのであろうか。

 鹿の缶詰の文字が気に入った。

「天然鹿」

 ってことは養殖の鹿もいるのでしょうか。

 熊本実食編取材でお世話になったえいきょくさんから、近江ちゃんぽんの写真が送られてきた。その中で「お酢のススメ」をご覧になっていただきたい。

ふなずしパイ(カラスダニ@松山さん提供)
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ふなずしパイ(カラスダニ@松山さん提供)

「半分ほど食べたところでレンゲに半分くらいの酢を加える」とある。

 1回目で私は元祖の店「をかべ」の写真を掲げた。添えた写真に酢が写っていたはずである。元祖の店はなくなっても、独特の食べ方は伝承されている。

 カラスダニ@松山さんから「ふなずしパイ」の写真。

 こういうものは「気分」だけの商品が多いが、原材料のところに「小麦粉、バター、ふなずし……」と本物が。

 いったいどんな味? というかどんな匂い?

琵琶湖のカモ
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琵琶湖のカモ

MNo.20

 渡り鳥の一大越冬地であった琵琶湖には、冬になるとマガモがたくさん飛来。中には琵琶湖の漁師さんの網にかかったマガモもいたそうで、冬の貴重なたんぱく源として食されてきました。
 鴨と漁師との結びつきから、琵琶湖周辺では、川魚を扱う魚屋の店頭に鴨肉が並んでいたという。その風景、見てみたいですね。
 琵琶湖の周辺には鴨料理を名物とする老舗があります。湖東の長浜にある天保5年創業の「鳥新」の名物料理は“鴨すき”。長浜にも鴨料理を楽しめる店がいくつかあります。
 そして、滋賀県出身の同僚が今でも年に1度は食べに行くというのが、湖西の近江今津にある「丁子屋」。こちらも300年の伝統がある老舗で、琵琶湖畔に佇む店では、名物の“鴨鍋”の他、モロコの炭火焼など琵琶湖名物も味わえます。
 鴨鍋は11月〜3月の期間限定とのこと。実食編のタイミングと合えば、ぜひ食べてきてください。
 現在は琵琶湖周辺での鴨の狩猟は全面的に禁止されていて、鴨肉は北陸などから届くそうです(ミルフォードさん)

 かつて琵琶湖の鴨猟はトリモチをつかった伝統猟法によったという。子どものころ竹ざおの先にトリモチをつけて、小鳥を追い回しているガキ大将がいたが、あのトリモチで鴨のような大きな鳥を捕まえたというのだから、感嘆に値する。

 現在、琵琶湖周辺で提供されている鴨の産地は北陸。石川県の加賀地方にも飛んでいる鴨に大きな網を投げて捕まえる猟があったはず。

こい子付き刺身(中林20系さん提供)

こい子付き刺身(中林20系さん提供)

MNo.21

 今や教育関連で揺れに揺れている大津に泊まったときのこと。
 県庁所在地の玄関駅だけに県内で最も栄えた駅前風景を期待したものの…まあある意味、官庁街ってことで。
 そゆとこってたまにありますが(=JR駅前は閑散としてて地元私鉄駅周辺が繁華街とか)、ここまで何もないとは…街が真っ暗だし。
 駅前スーパーは閉店時間も早く、到着時点で既に閉店準備中。
 駅からかなり離れたビジホ周辺はもっと何もなかろうと、ここで夕食&翌朝の朝食を閉店間際価格でいろいろと。
 そこの鮮魚コーナーで見つけたのがこの「こい子付き刺身」です。
 鯉ですよ。いわゆる「洗い」ですよね。んで、それに魚卵がまぶしてあるという、初めて出合った味でした。
 さすがに琵琶湖を擁する土地柄、流通の発達した現代でも淡水魚食文化が今なお息づいてるところに感動しました。しかもスーパーで売られてるってことは日常の食ってことでもありますよね。淡水魚食文化に幸あれ! などと思いながらビジホの狭いデスクで楽しみました。
 が、原材料のところをみれば鯉は福岡県産で、魚卵はメルルーサのそれでニュージーランド産…これは海産物じゃないか!
 となると、福岡における淡水魚食文化が気になるところですが、これは単に養殖が盛んってだけのことでしょうか。
 まあとにかく、淡水魚食文化が日常であることだなぁ…と、鮒寿司など高級食材ではなくスーパーの鮮魚売り場で体験できたのはよいことだったかな、と(中林20系さん)

 鴨に続いて鯉も魚卵も移入品&輸入品。まあいたしかたないか。

 ただしメルルーサの卵を「こい子」と称すると、ほとんどコピー食品の世界になる。最近のかにかまは解凍した本物のカニより美味いという人もいるけれど。

のっぺいうどん(まっどだいまるさん提供)

のっぺいうどん(まっどだいまるさん提供)

MNo.22

 空いた時間で行ってきました、滋賀県。
 で何を撮ってきたかといいますと、長浜の「のっぺいうどん」です。とりあえずまだ食べBには出て来ていませんので。
 話には聞いていたものの岐阜県から滋賀県ってなかなか行き来することがないのです。仕事でも彦根の某工場と取引はありますが担当ではないので行かないですし、やはり愛知県とはつながりが多いですが、関西圏はなかなか少ないです。
 で、のっぺいうどんは、大きなシイタケが中に入っているあんかけのおうどんです。
 初めていただいたのですが、おろろしたショウガが入っているようで、ちょっとピリッとした部分もありました。
 あとは湯葉とかかまぼこなどが入っていて、味的には自分たちがいつも食べているうどんと比べて薄味に感じました。
 ほかにも行ってみたかったのですが、たとえばちゃんぽんとか鮒ずしとか、ちょっと時間がなくて行けませんでした。
 あと赤こんにゃくを売っていたので写真を撮っておきました(まっどだいまるさん)

赤こんにゃく(まっどだいまるさん提供)

赤こんにゃく(まっどだいまるさん提供)

 「滋賀県メールが途絶した」と書いたら、わざわざ車を飛ばして岐阜から滋賀まで行ってくださった。感謝。奥さんによろしく。

「のっぺいうどん」は関西の「しっぽくうどん」のあんかけと考えればいいのか。「しっぽく」は東京の「おかめうどん」と姉妹関係と思えばいいのか。

 ともかくシイタケや湯葉などさまざまな具をのせたうどんにくずあんがかかっている。これにおろしショウガを溶いていただく。

 湖北の厳しい冬にはもってこいの一品である。

 京都の古い「たぬきうどん」もあんかけでおろしショウガ添え。具こそ違え、そこそこ似ている。

石川名物、滋賀県にも(あかさくらさん提供)
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石川名物、滋賀県にも(あかさくらさん提供)

MNo.23

 昨年暮れ、金沢に北鉄の地下に潜った乗り潰しの再履修と、正月菓子を買い出しに行ったときの帰り道、その晩は敦賀泊まりで、へしこ・小鯛の笹漬・水ようかんなどをホテルそばの平和堂系のアルプラザで買って、時間ときっぷがあったので、これはサラダパンを是非に、と北陸線上りの各停に乗りました。
 着いたのは木ノ本で、夕方遅くでしたので平和堂に行きました。
 早速探すと、レジ前の積み台にお知らせが1枚風に揺れています。曰く”サラダパンは、製造元が12月28日から、1月5日までお休みのため入荷いたしません”。失意のうちに見回すとその積み台の大半をサラダパンの製造元が作ったラスクの箱が並んでいました。

長浜のスーパーでサラダパン山積み(大阪の原さん提供)
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長浜のスーパーでサラダパン山積み(大阪の原さん提供)

 なぜかスーパーに寄ると、必ず色々と見て回る性格でして、この夜も徘徊していたら、結構面白い商品があって思わずいくつか買ってしまいました。
 そのうちの一つが、このとり野菜みそのノーマルと辛口で、石川中心に北陸全域に広がっている商品ですが、まさか滋賀県北部にあるとは思いませんでした。スーパー自体が、北陸を基盤にするせいもあるかもしれません。
 ということで、滋賀そのものの品ではありませんが、北部には北陸の影響もあるというご報告でした。
 結局サラダパンは宿題になりました。それからこの辺りの地元通の京都人に聞いたら、このパン屋さんは高校生向けに作っているので、学校が休みになったら休んでしまうという話でした(あかさくらさん)

 お目当てのサラダパンがなく残念。でも、あれは自作できそうである。コッペパンとマヨとたくあんがあれば何とかなる。

「ダイコウ醤油」の「あまいろ」
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「ダイコウ醤油」の「あまいろ」

MNo.24

 先日、職場の旅行で米原に行ってまいりました。帰りに、このサイトで話題になった「サラダパン」を買いに、木之本に寄り、つるやパンでパンを大量購入しました。その後、ものはついでということで、木之本インター直近の平和堂に寄り、店内を物色しましたところ、醤油コーナーで、地元醤油メーカー「ダイコウ醤油」謹製の「あまいろ」という醤油を発見しました。
 原材料を見てみると、脱脂加工大豆は当然として、砂糖、甘味料(甘草、ステビア)が載っていますので、名前の通り甘いような気がします(すみません、買う勇気がありませんでした)。以前の「食の方言地図」によりますと、滋賀県は甘くない100%でした。この「あまいろ」が、単なる醤油ラインナップのバリエーションのひとつで、本来は甘くないのが普通なのか、気になるところです(井村さん)

あまいろの成分表示
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あまいろの成分表示

 こちらは「サラダパン」入手に成功。おめでとうございます。ところで問題の醤油だが、わざわざ「あま」と銘打っているのだから、ノーマルなものは甘くないと考えるべきではないか。

 と言っても、滋賀の醤油は観察したことがない。実食編取材のときに詳しく見てみよう。

滋賀県編!
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滋賀県編!

MNo.25

 滋賀ネタが無い…とお嘆きのスタッフのみなさま、近江ちゃんぽんカップ麺の写真です。
 先日、近江ちゃんぽん関係者が久留米に視察に来られまして、そのお土産にいただきました。あっさりでいい感じでした(久留米の豆津橋さん)

 豆さん、気ばつかわせてすいまっしぇん。

トンちゃん焼き(原さん提供)
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トンちゃん焼き(原さん提供)

MNo.26

 昨夏、大津では滋賀B級グルメバトルというのが始まりました。ネットで見たら今年も無事に2回目を開催できるようすです。昨年は朝食、昼食を抜いて、ビール片手に回りました。B級グルメというより、地元食材を使った創作料理コンテストの風情もありますが、とんちゃん焼きも出展しています。
 それから甲賀・水口の「すやき」が出ています。焼きそばですが、味は自分でつけるという代物。現地で食べたことはないですが、カラッとしたそばとソースの味付けがなかなか気に入りました。
 守山〜草津では青花とか、ホンモロコとか、復活させた食材が土産物に出回っています。近くの湖南市では江戸時代に食べられたという「いもつぶし」というものも食べました。見た目はおやきです。現代風にアレンジされているのでしょうが、おいしかったです。
 そうそう、京漬物の材料の野菜は多くが滋賀県で作られています。下漬けして京都の漬物メーカーに出荷されています。京扇子の扇骨がもともとは高島で作られていたというのと似ています。
 などなど、滋賀は地味ですが面白いものがいろいろあります(猫じゃら師さん)

  元滋賀在勤者らしい目配り。大いに実食編の参考になった。中でも「すやき」。何か面白そうだなあ。

 さて冒頭で予告した大型投稿。いけずな京女さんの近江八幡の旅である(ここをクリック)

山間部の牛肉文化
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山間部の牛肉文化

 次回からいよいよ岡山県編がスタートする。

 岡山県は先月「ご当地グルメうまい県! おかやま」というキャッチフレーズを発表したばかり。

 どんな食べ物が登場するのか。私は日本海側から岡山県山間部に広がる「法事パン」のことをもっと知りたい。

 山間部の牛肉文化、瀬戸内の海の幸、果物、菓子と多彩なメールを期待している。

 では岡山メールを待つ

(特別編集委員 野瀬泰申)

実食編 琵琶湖周食の歌

滋賀県編(その1) たくあんは、いかにしてサラダになりしか

滋賀県編(その2) 名前は「トン」でも鶏肉よ

滋賀県編(その3) 老眼なのにきんし丼


 


●筆者(特別編集委員 野瀬泰申)へのお気軽メールはこちら(tabeb@nex.nikkei.co.jp

2012年7月27日




近江八幡を温(たず)ねる〜ふるいたからものとあたらしいたからもの

水郷・近江八幡
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水郷・近江八幡

「水郷と古き商家のたたずまい」で多くの観光客を集める近江八幡市に、素晴らしい「たからもの」があると聞きました。
 京都から近江八幡は新快速で30分、せっかくやし行ってみよかいな。
 最初に訪れたのは、北津田町の大嶋・奥津島神社(おおしま・おくつしまじんじゃ)でございます。
 奥津比賣命(おくつひめのみこと)を祀る大嶋、大国主命を祀る奥津島の両社が同じ境内に鎮座するこの神社は、平安時代の「延喜式」に出てくるとても由緒ある神様。
 そしてこの神社から、毎年朝廷に献上されてきた「不老長寿の果実」があります。
 それが「むべ」(漢字では「くさかんむり」に「奥」という字を書きます)

大嶋・奥津島神社
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大嶋・奥津島神社

 「むべ」とはアケビ科の一種で、春に白い花をつけ、秋に長さ7〜9センチほどの鶏卵より大きい楕円形の実を結びます。
 果肉は半透明のゼリー状で、ほんのり甘く素朴な味わい。
 その樹は1年中緑を保つこと、木の葉が幼木のときは3枚、その後5枚、実が成るころには7枚になり「七五三の縁起木」と呼ばれることから、長寿を祝う果実として珍重されてきました。
 故事によれば、狩りに出かけた天智天皇がこの地で、8人の子どもを持つ大変元気で健康的な老夫婦に出会いました。
 天智天皇が老夫婦に長寿の秘訣を尋ねたところ、老夫婦は「この地で取れる無病長寿の霊果を毎年秋に食します」と、ひとつの果実を差し出しました。

「むべ」の木
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「むべ」の木

 天智天皇はその果物をひと口食べ、「むべなるかな(もっともであるな)」と言ったのです。
 これにより「むべ」が果物の名前となり、朝廷に毎年献上することになったのです。
 献上は1982年まで続き、その後途絶えていたのですが、近年になって神社と町の人たちの尽力により、復活!
 これをきっかけに「むべの里からむべの商品を発信し、町の活性化に結び付けたい」との気運が高まりました。
 現在、前出幸久さんという方が津田干拓地でむべを栽培し、果実を原料に飴やかき餅、お酒やジャムなどの加工品に仕上げ、地域特産品として販売されています。
 もちろん、ちゃんと実食いたしましたよ。

むべの加工品
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むべの加工品

 菓子の原点は果子、それが実感できる天然自然のやさしい甘さに、平民なれども「むべなるかな」と納得した次第。
 生産者の前出さん、神社の宮司さんをはじめ町の皆さんは、この由緒ある「むべ」と豊かな自然を次世代に伝え、子どもたちが誇りを持てるふるさとにしたいと願っておられます。
 どうぞ近江八幡に不老長寿の果実「むべ」ありと、お見知りおきください。

◇ ◇ ◇

 さて、話はがらりと変わりまして。
 淡水湖に浮かぶ日本唯一の有人島が琵琶湖の沖合いにあります。それが沖島(おきしま)。
 ここ沖島町から、新たなB級ご当地グルメが発信されました!

沖島よそものコロッケ
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沖島よそものコロッケ

 その名も「沖島よそものコロッケ」と申します。
 よそもの、って?
 それは、琵琶湖の外来魚、ブラックバスなどバス類のこと。
 琵琶湖の本来の生態系を乱す“害魚”として駆除活動が続けられているのは皆様ご存知ですよね。
 しかし、駆除するだけでは単なる生ゴミ。
 そこで、バス類を新たな水産資源として活用する試みも、滋賀県の各地でとりくまれています。
 沖島の皆さんは、さらに一歩踏み込んだのでした。
 よそものだけど、琵琶湖に棲みついて長いじゃないかブラックバスたち。
 そろそろ、琵琶湖の仲間として地域のまちおこしに役立ってもらおうじゃないか。
「迷惑なよそもの」を排除するのではなく地域での役割(食材)をきちんと与え、それを地域の人間が受け入れる(食べる)ことで。

船に乗って出てくる
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船に乗って出てくる

 いつかは地域に愛される存在となりあらたな「たからもの」となるのではないか。
 そして考案されたのが「沖島よそものコロッケ」なんです。
 沖島で水揚げされた鮮度の良い天然バスのミンチを使用し、おから、ハーブなどを加えたクリームコロッケ風の一口フライ
 現在、近江八幡市内の2軒の飲食店で食べることができます。
 注文すると、「舟」に乗って出てきました。
 パッケージには沖島小学校の子どもたちが描いたイラストと、沖島への通船時刻表が印刷されています。
 また、パッケージ作りは障害者自立支援施設「いきいき」の皆さんが担当されているそうで、まさに町を挙げてのとりくみなんですね。

たこ焼きサイズのまん丸
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たこ焼きサイズのまん丸

 舟になっている理由はもうひとつあって、たこ焼きのようにスナック感覚で、町あるきをしながら揚げたてを味わってほしいからなんだそうです。
 なるほど、ほんでコロッケもたこ焼きサイズのまん丸なんや。
 外はカリッと、中はホクホク。
 あっさり淡白な旨みにハーブの風味がきいて、臭みもなく、これまでにない新しい感覚のコロッケでした。
 沖島のおかあちゃんたちが「美味しくなあれ」と心を込めて、魚の加工から製品化(揚げる前の状態)まで行っておられるそうです。
 その気持ちがとっても伝わってきました。

沖島よそものコロッケの中味
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沖島よそものコロッケの中味

 悪役イメージの強いブラックバス、実は高タンパク・低脂肪で有効成分のタウリンを豊富に含む優秀な食材なんだそうですね。
 それが美味しく食べられて、琵琶湖の環境改善に役立ち、漁師さんも喜び、町おこしにもつながるなら。
 まさに近江商人の「三方よし」(売り手よし ・ 買い手よし ・ 世間よし)の精神、その具現化ではありませんか?
 ふるくからあった「たからもの」の再発見と、あたらしいこれからの「たからもの」の創造。
 近江八幡には、こんな素晴らしいもんがあるんですよ。
 近江牛とか食べてる場合、ちゃいますって!(笑)
 以上、いけずな京女が現地から勝手にお届けしました。

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