第43回 長崎県実食編(後編) 三度の飯より佐世保のサンド

一芸クンの食べB修行記〜ひとりデザートバイキング編〜

 佐世保の夜。市井のチャンポンをいただいて取材は終了となりましたが、自分にはまだやるべきことが残っていました。野瀬特別編集委員に気付かれないように、ひそかに買い集めた長崎スイーツの数々をいただくのであります。

野瀬 あれは「ひそか」ではなくて「あたふた」だったでしょ。バレバレだっつーの!

ながさきスイーツの数々
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ながさきスイーツの数々

 五島市、長崎市、佐世保市、平戸市の誇るスイーツ全6種類を、ホテルの小さなデスクの上に並べてみました。まるで飲茶かアフタヌーンティーのような優雅さです。甘いことを表現する「長崎が近い」「砂糖屋が近い」を心いくまで味わおうではありませんか。

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 トップバッターは五島の「かんころもち」。サツマイモを混ぜたお餅です。食べてみると、砂糖も入ってはおりますが、サツマイモ自体の素朴な甘さが口の中に広がります。「かんころ」とはサツマイモを薄く切って天日干ししたもの。茨城育ちの自分が子供のころよく食べた、乾燥芋(干しイモ)の味を思い出しました。(参照:長崎編最終回 カルミンさんのメール 

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 続いて長崎市の「桃カステラ」。桃の節句のほか、各種祝い事の贈答品として用いられる、その名の通り桃をかたどったカステラです。カステラのうえに、砂糖細工の桃があしらわれたお菓子は、和洋の文化が交差する長崎らしい一品といえます。もともと甘いカステラと砂糖100%の桃の融合。その甘さたるや「長崎が近い」どころか、長崎の中心でアマイと叫ぶレベルです。(参照:長崎編最終回 ミルフォードさんのメールあかさくらさんのメール

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 そして同じ長崎市の「シースケーキ(シースクリーム)」をいただきましょう。目に飛び込んでくる黄桃とパイナップルのトッピング。ぜいたくにそれらをいっぺんにほおばります。実は、自分は洋菓子に添えられる黄桃があまり好きではありませんでした。そのぼんやりした甘さが、クリームなどの甘さに打ち消されてしまい、よく分からない味になってしまうからです。しかし、シースケーキではパイナップルという加勢を得たことで、黄桃ががぜん存在感を発揮、エッジの効いたうまみを展開してきます。この日いただいた梅月堂のシースクリームは、スポンジ生地の間にカスタードクリームを挟み込んでいました。これと生クリームとの強力コンビが、黄桃&パイナップルと壮絶なタッグマッチを繰り広げるのです。(参照:長崎編第2回 ミルフォードさんのメール

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 ここで佐世保市に移ります。1951年創業「蜂の家」の人気商品、ジャンボシュークリーム。特製「スカッチソース」をかけて食べるのが特徴です。しかしこのシュークリームの特徴はそれだけではなかった。食べ進めていくと、中からバナナやキウイといった果物が出てくるではありませんか。これは嬉しい誤算です。かなり大きめなシュークリームですが、最後まで変化に富んだ味わいを楽しむことができます。

 ところで、この「スカッチソース」はどのような成分でできているのでしょうか。正直、この段階ですでに味覚が疲弊していたこともあり、判然としなかったのですが、自分の下戸センサーが反応しましたので洋酒が入っているのは確かなようです。ちなみに蜂の家では、ジャンボシュークリーム10個分の超弩(ど)級型、「軍艦シュークリーム」も発売しています。予約制なのでこの日は購入を断念しましたが、あの大きさは福島県いわき市でめぐりあった「超特大ジャンボシュークリーム」とほぼ同じでした。いつの日か、チャレンジしてみたいものです。(参照:長崎編第1回 あかさくらさんのメール 福島実食編 いわきのジャンボシュークリーム 

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 続いて、佐世保玉屋で買った「回転焼き」。回転焼きは今川焼き、大判焼といった名前のバリエーションの1つですが、これは佐世保玉屋が約50年前に売っていたものを再現し「復刻玉屋まんじゅう」として販売しているものです。コンパクトな一口サイズの中に、卵黄の入ったあんが詰まったかわいらしいお菓子。1個42円という価格、そして50年前と同じ機械を使っていることでも人気を呼んでいるようです。(参照:鳥取編第1回 かえでさんのメール

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 トリは平戸市の「カスポール(カスドース)」。今回、平戸を訪れることはできなかったのですが、平戸の和菓子店が佐世保にも店を構えていると聞き、そこで購入しました。カステラを卵黄と砂糖でさらに甘くしたこのお菓子を、本編では野瀬特編が福岡の「鶏卵素麺」と比較しておりました。自分は鶏卵素麺が大好物で、博多に行ったらお土産に買ってくるのですが、なるほど鶏卵素麺の味わいと共通するものがあります。ただこちらのほうが、カステラが入っているぶん食べごたえがあるのがいいですね。(参照:長崎編第3回 ザビーさんからのメール

 砂糖屋に近い、というより砂糖にどっぷり漬かった至福のひととき。どれもただ甘いだけでなく、味にも見た目にも工夫が凝らされており、楽しくいただくことができました。とはいえ、歴史的に砂糖と深いかかわりを持ってきた長崎県。そのスイーツ文化を“一夜漬け”で学ぶのは無理があります。いつかさらなる甘い体験を求め、この地に戻ってくることを誓ったのでありました。


食べB修行記、今週のリポート一覧


■長崎県編
・その1 長崎はマヨが甘かった翔べ!天正遣欧少年の夢
・その2 カルコークは「砂糖屋の近か」ご当地“美”級グルメ「とやまスイーツ」実食 in Tokyo美級グルメ
・その3 竜眼はアルマジロの親戚である富山で「B級ご当地グルメでまちおこしセミナー」開催(一芸)
・最終回 蛍光食品の傾向と対策カルコーク選手権(一芸)
・実食編(前編) 五島で食べる五島地グルメ一芸クンの食べB修行記〜ちゃんぽん番町の野望〜
・実食編(後編) 三度の飯より佐世保のサンド一芸クンの食べB修行記〜ひとりデザートバイキング編〜

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