第17回 高知県(その1) ウツボもかぶるぼうし(帽子)パン

鬼龍院政五郎のモデルになった人物が建てた石碑
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鬼龍院政五郎のモデルになった人物が建てた石碑

 前回、高知に行ったのは宮尾登美子著「鬼龍院花子の生涯」の舞台を取材するためであった。大正から昭和の土佐に実在した人物が、小説の鬼龍院政五郎のモデルだった。

 その人物が建てたり寄贈したりしたものが、いまも高知市内の数カ所に当時のままの姿で残っている。写真はそのひとつ。

 取材の合間に高知市内を歩き回った。

左上からウツボ、鯨のたたき、漬物や野菜を使った寿司。左下から魚1匹丸ごと使った寿司、マグロの目玉(大阪の原さん提供)
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左上からウツボ、鯨のたたき、漬物や野菜を使った寿司。左下から魚1匹丸ごと使った寿司、マグロの目玉(大阪の原さん提供)

MNo(メールナンバー).1

 高知へ行くと商店街の「ひろめ市場」、そして日曜市。ネタとしてはベタベタですが、高知初心者としては外せない場所です。
(1)ひろめ市
 招き猫の看板の屋台村のような集合市場です。私は適当におかずをセレクトしてパクパク。ウツボ、カツオのたたき、鯨のたたき……などなど。探して回ると面白いおかずが一杯。ウツボは外せません。見かけによらず美味い。
(2)市(日曜日以外もどこかで規模は違うけどやっているとか。でも日曜が大規模)
 高知の市では「漬物や野菜を使った寿司」とか「魚1匹丸ごと使った寿司」が多く見られます。漬物野菜類ではミョウガ、シイタケ、タケノコ、大根……朝食にはこっちの方が良かったのでパクパク。
 丸ごと寿司ではサバ、アジなどなど。見ても材料がよくわからないものもあり、食べてみてのお楽しみ(大阪の原さん)


ひろめ市場の看板(大阪の原さん提供)
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ひろめ市場の看板(大阪の原さん提供)

 「ひろめ市場」は探さなくても歩いていればぶつかる。食品を中心とする屋内マーケットで、店内のほか建物中央に広い飲食スペースがある。店で買ったものをそこに持ち込み朝からビール、とういう光景が繰り広げられている。

 カツオの店、ラーメンの店、うどんの店、カレー専門店、飲み屋などがひしめいていて、とってもアジアである。

 市はどこでもとても楽しいのだが、高知の場合は観光客が多いにもかかわらず、置いてあるものは地元志向のものが中心。足の速いものや重いものを求める観光客は、持ち帰らずにその場で食べることになる。

 私は懐かしい冷やし飴を飲んだ。

 原さんからのメールの続き。


上段左からウツボの唐揚げ、カニ。下段左からアイス、烏骨鶏ラーメン(大阪の原さん提供)
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上段左からウツボの唐揚げ、カニ。下段左からアイス、烏骨鶏ラーメン(大阪の原さん提供)

MNo.2

 四国〜和歌山近辺では結構、ウツボを食べるようで、お土産でも多く見かけます。
 写真はウツボのから揚げ? で酒のつまみに買いました。カツオの生節もつまみに最高ですが、ウツボも見かけによらず美味しい。こりゃいける。お勧めです。
 カニの写真は高知の市で見かけたカニで、大きい。肉厚で美味そうでした。
 アイスは竜馬記念館の近所のお土産屋で発見。焼きナスアイスって……何じゃこれ?!
 最後のラーメンは高知駅の南側の通りで遭遇した「烏骨鶏(うこっけい)ラーメン」肉が黒っぽいけどアッサリ味。


街でみつけた「せんざんぎ」(上)に「くじら有ります」
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街でみつけた「せんざんぎ」(上)に「くじら有ります」

 街を歩いていたらこんな看板をみつけた。「せんざんぎ」は北海道の鶏の唐揚げのことなので「おや?」と思っていたら。右肩に「うつぼタタキ」とあって、いかにも高知なので安心した。

 ウツボの刺身は熊本県水俣市にほど近い湯ノ児温泉で食べたことがある。白身のあっさりした味わいであった。

 そのウツボにカツオ、そして鯨が加わると高知の三大海の幸集合となる。

カツオのたたき(大阪の原さん提供)
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カツオのたたき(大阪の原さん提供)

MNo.3

 秘境駅探訪に凝ってたころに坪尻駅や新改(しんがい)駅訪問などで何度か四国に伺いました。それ以来四国はあまり訪れてないので何ですが、一番印象に残ってる食べ物は高知の「土佐巻き」でしょうか。
 カツオのたたきが芯になってる太巻き寿司なんですが、このたたきがまた大きいんですよ。マグロ鉄火巻きの太巻きヴァージョンみたいな感じですね。
 とある商店の冷蔵コーナーでパック物を見つけたときは「さすがに土佐だねぇ!」なんて思って、魚好きなわたしは狂喜乱舞的な勢いで買い求めましたよ。駅弁代わりに。
 で走り出した列車内で開けて……あれっ? 誰か鶏の唐揚げでも食べてるひとがいるのかな? ガーリックの香りが車内に……うわっ! 俺だよ、発生源は!
 単にカツオのたたき入りなだけじゃなくて“生にんにくスライス”も一緒に巻き込んであったんですよ。ちょっと焦りました。生にんにく恐るべし!
 ただ、ほかに乗客がほとんどいなかったので、さほどの迷惑はかけなかったかな? と、自分に免罪符を発行しましたが。
 で、そのころは鉄道&風景写真ばかり撮ってたので、土佐巻きの写真はありません。多分、他の同人から送られてくることかと思います。名物だし美味しい。
 コレは“硬い・辛い・高い”にカテゴライズされませんから、ぜひ野瀬さんにも食べていただきたいものです(中林20系さん)


 土佐巻きはひろめ市場で売っていた。しかし買わなかった。1人だと手に余る量。頑張って食べるとほかのものに手が出なくなる。

 今度、実食編で高知に行った折、外部胃袋に応援を頼もうと思う。一芸クン、適度に頑張ってね。

一芸クン がってん承知之助であります。

 ひろめ市場で食べなかったのは、某喫茶のチャンポンを食べる予定が入っていたからでもあった。そして昼時を少し過ぎてその喫茶店に入ってチャンポンを注文しようとした。すると店主が聞いてきた。「冷凍ものですが、いいですか?」。無論断ったのである。


左上からウツボのたたき、ニロギの唐揚げ、ゼン子、みませのすり身。左下からニギス、長太郎貝、カツオのたたき、安田川の鮎(ミルフォードさん提供)
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左上からウツボのたたき、ニロギの唐揚げ、ゼン子、みませのすり身。左下からニギス、長太郎貝、カツオのたたき、安田川の鮎(ミルフォードさん提供)

MNo.4

 2009年以降、半年にいっぺんくらいのペースで高知に出張に行っていました。その時々に目にし、口にしたものです。
□ウツボのたたき
 ウツボは、だいぶ前に三重県で食べたかなあ。それ以来の遭遇でした。高知では、よく食べるのだそうです。これ、おいしかった!
□ニロギの唐揚げ
 ニロギとは、スズキ目スズキ科のオキヒイラギという魚のこと。高知の魚の呼び名はちょっと変わっていて、何だかとっても魅惑的。売場などで出合った名前も、あわせて写真を送ります。
ゼン子=真アジ
みませ=魚の名前かなあと思っていたら、どうやら、御畳瀬(みませ)という漁港で取れた魚を使ったすり身のことらしいです。
ニギス=沖うるめ
□ちちこ
 カツオの心臓のことだそうです。カツオのたたきは土佐の名物! 他にもカツオ料理はいろいろありそうですね〜
□長太郎貝
 カラフルなヒオウギ貝のことを、高知ではこのように呼ぶそうです。網で焼いたら、もう最高!
□鮎
 四万十川、安田川など清流に恵まれた高知は、鮎も名物。安田川の鮎、おいしかった!(ミルフォードさん)


長太郎貝(ミルフォードさん提供)
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長太郎貝(ミルフォードさん提供)

 ちちこ=カツオの心臓。東海道を歩いていたときに焼津の「カツオのへそ」を食べたが、あれと同じもの。

 ヒオウギ貝を東京のスーパーで初めてみたとき、色を塗ってあるのかと驚いた。赤、緑、紫と色とりどりであった。確か島根県産の表示があった。

 ホタテは主に貝柱を食べるがヒオウギ貝は丸ごといただく。

 確かに焼いて醤油を垂らしたら美味であった。アルコール含有炭酸系飲料が似合う。

 昨日の東京は気温35度の猛暑日。普段はビールを飲まない私が、昼間っから(休みだったのね)ビールをぐびぐびやってしまった。暑いときにはやっぱりこれである。


ぼうし(帽子)パン
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ぼうし(帽子)パン

MNo.5

 東京生まれの横浜育ちですが、大学生活を高知で過ごし、また結婚してからは義父の故郷が高知で、今となっては高知県は第二の故郷(ちなみに現在、神戸在住)です。
 高知には色々名物がありますが、私が思う高知らしい食べ物を3つご紹介したいと思います。
(1)帽子パン
 これは、麦藁帽子をかたどった菓子パンです。高知で初めて見かけ、高知以外では見たことがありません。高知県内のパン屋ではどこにでもあるものと思います。
(2)水晶文旦
 南国土佐は柑橘系が有名で、特に馬路村のゆずはもはや全国的に知られていますが、食べられる果実ということでは、水晶文旦が一押しです。グレープフルーツの食感に、さわやかな甘み。個人的には、柑橘系の果物の中で一番おいしいと思います。
 この文旦を食べるときは、専用の剥き器「ムッキーちゃん」を使うと便利です。「ムッキーちゃん」には、外側の厚い皮を剥く部分と果実の薄皮を剥く部分が一つになってます。
(3)リュウキュウ
 リュウキュウは植物です。茎を酢の物にして食べたりします。義父の実家(土佐山田)の庭に自生しており、義祖母がそれを切って作ってくれます。
 ただ高知県内でもあまりメジャーではないかもしれません。というのも、義父の実家以外では食べた記憶がないからです。また、スーパーでもあまり見かけません(DANDYさん)


高知市内
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高知市内

 出ました、ぼうし(帽子)パン。「食べ物 新日本奇行」の「ご当地パン」の回で高知代表として出場したパンである。先日高知を訪れたときに私も買った。ホテルで食べてみたが、相当に甘い。ということは子ども向け。ということは幼いころから慣れ親しんだ高知市民がたくさんいるはず。ということは高知市民のソウルフード。

 水晶文旦は名前からして良い。食べる前から透明な果汁がしたたり落ちている。東京でも売っているかな。

 九州人は「りゅうきゅう」というと大分のサバやアジをつかった郷土料理を思い出す。植物のリュウキュウって何?


「宇宙を旅したヨーグルト」(上)と「高知育ちヨーグルト」シリーズ(いけずな京女さん提供)
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「宇宙を旅したヨーグルト」(上)と「高知育ちヨーグルト」シリーズ(いけずな京女さん提供)

MNo.6

 高知県を代表する「地牛乳」メーカーと言えば「ひまわり乳業」さんです。こちらが発売されている、高知県民のソウルドリンク「リーブル」については、ご当地より通報があると思いますので遠慮させていただいて。
 高知が他府県にもっと誇って良いと思われるヨーグルトをご紹介いたします。その名も「宇宙を旅したヨーグルト」!
 ロシアのソユーズロケットに乗って宇宙旅行をしてきた乳酸菌で発酵させたヨーグルトなんです。もちろん、宇宙から生還した乳酸菌でヨーグルトをつくったのは地球初。
 実はこれ、「高知県宇宙利用研究会」が大真面目に検討した、高知県の資源を宇宙に打ち上げて利用しようという壮大なプロジェクトの成果。
 乳酸菌だけでなく日本酒酵母と酒米も旅をさせ、それらで仕込んだ「宇宙酒」が高知県の各蔵元から発売されています。
 龍馬を生んだ土地にふさわしい、実に壮大な未来への食文化づくりだと思われませんか?もちろん話題性だけでなく、ヨーグルトもお酒も、むちゃくちゃ美味しいです。
 なお、「ひまわり乳業」さんでは高知県の特産品をヨーグルトに入れた「高知育ちヨーグルト」シリーズも発売されております。こちらも地産地消かつ正しい美味しさのヨーグルトですので、高知の皆さんに成り代わり推奨させていただきます(いけずな京女さん)


「土佐宇宙酒 瀧嵐」。後ろに建設中の東京スカイツリーが見…えないか
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「土佐宇宙酒 瀧嵐」。後ろに建設中の東京スカイツリーが見…えないか

 ひまわり乳業の牛乳は飲みました。コンビニで買って飲みました。

 でも宇宙から帰還したヨーグルトには気づかなかった。続報を待ちたい。

 いけずな京女さんから「土佐宇宙酒 瀧嵐」を送っていただいた。酔っ払って空のかなたまで飛んでいきそうである。

 いつもながら現物でのご協力に感謝。模倣犯を求む。


 外国における四国。

シンガポールのスーパーで「四国フェア」(シンガポールの星のあいすさん提供)
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シンガポールのスーパーで「四国フェア」(シンガポールの星のあいすさん提供)

MNo.7

 高知県特集、楽しみです。折しも当地有名日系スーパーで、もうすぐ「四国フェア」が開催されます。「北海道フェア」や「沖縄フェア」は比較的頻繁にありますが、四国は初めて、と思っていたら初めてではないそうです。
 食べBに出ていた、「さかなコロッケ」(ぎょろっけ、でしたっけ)も出品されるようです。でも1枚SGD3.80はちょっと高い。1ドル=65円くらい。あ、でもこれ愛媛県だ。
 ぶり丼も良さげ。と思ったら、これも愛媛県だ。
 高知県、高知県???
 ぶり丼の下にゆずシャーベット、四万十栗アイス、アールスメロンの広告が出てました。高知県って果物なんですね。川魚地帯なんでしょうか。さすがに川魚は輸入してません。当地では(シンガポールの星のあいすさん)


シンガポールのスーパーで「四国フェア」(シンガポールの星のあいすさん提供)
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シンガポールのスーパーで「四国フェア」(シンガポールの星のあいすさん提供)

 日系のスーパーは外国でも北海道フェアとか沖縄フェアをやっていたのか。そして四国フェアまでやるのか。在住日本人には嬉しいことであろう。がコスト高は避けられない。

 愛媛の魚ろっけが邦貨換算約250円。ちと高いかのお。

 というわけで高知県編が始まったが、まだ暖機運転状態。

 地元からのホットなメールを待ちたい。

 どなた様も、暑さ厳しき折、ご自愛ください。


アミー隊員 最後にお願いです。千葉県実食編に向け、VOTEにある「サバメンチやサバコロッケ」が食べられるところを探しています。ご存知の方はこちらへメールをお願いします。


 おおそうじゃった。あっちも更新された

 ではまた来週。

(特別編集委員 野瀬泰申)


実食編<映像リポート>はこちら(青森県編と鳥取県編を1ページにまとめました)
料理・素材名から探す(インデックス)ページはこちら



 


●筆者(特別編集委員 野瀬泰申)へのお気軽メールはこちら(tabeb@nex.nikkei.co.jp

2010年7月23日


■高知B級グルメ
その1 ウツボもかぶるぼうし(帽子)パン
その2 高知なのにリュウキュウの謎
その3 会いたかったぜ、マダムロゼ
最終回 シンガポールで鍋焼きラーメン行ってきました! 「まるごと高知」
実食編 いきなりマヨネーズラーメン


■入門編:「食べBって何?」という方はこちらからご覧下さい
■実食編:<映像リポート>はこちら
料理・素材名から探す(インデックス)ページはこちら

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