第28回 富山ご当地グルメ(その1) おでんの鍋から「あんばやし」

「とやまスイーツ研究会」レポート(アミー隊員)

「とやまスイーツ研究会」代表の畠美江さん

「とやまスイーツ研究会」代表の畠美江さん

 富山県に県庁の女性職員が中心になって活動している「とやまスイーツ研究会」があると聞き、研究会を立ち上げた代表の畠美江さんに「とやまスイーツ」についてうかがってきました。「とやまスイーツ研究会」は1月に発足したばかり。「お菓子の魅力発進を通じて、地域のイメージアップ、活性化を図ること」を目標に、富山らしいオリジナルスイーツ「とやまスイーツ」の誕生を目指して活動されているそうです。

―― なぜ、「とやまスイーツ研究会」を始めようと思われたのでしょうか?

 観光課に所属し、東京や名古屋など県外の百貨店で開催される物産展を担当していますが、富山の特産食品といえば蒲鉾やます寿司、ホタルイカ、シロエビなどの海産物が中心です。最近のスイーツブームもあり、百貨店の担当者から「スイーツはないの?」と言われましたが、すぐに「これ」と出せるものがありませんでした。

 しかし富山にも美味しいスイーツはたくさんあるはずと思い、富山の美味しいスイーツを発掘・開発し全国にPRしようと考えました。県庁には職員の自主研究サークルを支援する仕組みがあるので、まず同期入庁者らに声をかけ研究会を立ち上げました。

 メンバーは15人。年代は20代後半から30代前半、所属は税務課や教育委員会など様々です。さらに外部メンバーとしてテレビ局のアナウンサーなども入っています。

―― 仕事がきっかけだったのですね。どのような活動をされているのでしょうか?

研究会で定義を決めた際に企画し、試作品として作ってもらった「とやまかろん」。商品化にあたり、深層水塩キャラメルを使ったマカロンの色はオレンジから海のイメージにあわせ淡いブルーに変更された(写真は認定審査の際に撮影したもの。「とやまスイーツ研究会」提供)
<写真を拡大>

研究会で定義を決めた際に企画し、試作品として作ってもらった「とやまかろん」。商品化にあたり、深層水塩キャラメルを使ったマカロンの色はオレンジから海のイメージにあわせ淡いブルーに変更された(写真は認定審査の際に撮影したもの。「とやまスイーツ研究会」提供)

 活動内容としては主に県内洋菓子店に関する情報発信、試食会の開催、「とやまスイーツ」の企画開発およびPR・販売戦略の検討などがあります。

 具体的には1月の立ち上げ後、県内80店舗のリサーチ結果などをもとに「とやまスイーツ」の定義を決め、6月には県内の洋菓子店などを対象に公募。審査の結果、7月に49点の中から選んだ10点を「とやまスイーツ」として認定し発表しています。

―― 「とやまスイーツ」の特徴は? 

 とやまスイーツ」の定義には県内製造、県産素材使用などに加え、富山らしさとして「体にやさしい工夫があること」を加えています。やはり「富山」と言えば「くすり」のイメージが強いと思いますので。

 例えば、今回認定したスイーツの中には低カロリーのおからを使った「五箇山豆乳おからチーズケーキ」や富山名産の昆布を材料に使い、かつ昆布巻き蒲鉾に見立てたロールケーキ「昆布巻きロール」などがあります。研究会で企画した「とやまかろん」は薬膳の要素も取り入れたいと氷見はとむぎを使っています。

 すでに富山らしさを特徴にしたお菓子を販売している店舗もありましたが、個人店が多く宣伝にお金はかけられません。「とやまスイーツ」とすることで、より県内外にアピールできるのではないかと思いますし、各店には「とやまスイーツ」を1つの“ツール”として使ってもらえればと思っています。

―― 今後の活動は?

「昆布巻きロール」。富山名産の昆布巻き蒲鉾に見立てたロールケーキ(写真は認定審査の際に撮影したもの。「とやまスイーツ研究会」提供)
<写真を拡大>

「昆布巻きロール」。富山名産の昆布巻き蒲鉾に見立てたロールケーキ(写真は認定審査の際に撮影したもの。「とやまスイーツ研究会」提供)

  現在、まずは県内の人に知ってもらおうと思い、美術館内のカフェで限定販売したり、県内のイベントに数種類を組み合わせて限定40個という形で販売したりしています。1時間で売り切れることもあり、評判は良いですね。

 来年の1、2月には名古屋と東京の百貨店で開催する県物産展に出店の予定です。県が主催する物産展は富山の魅力を知ってもらう場です。スイーツが加わることで、若い人にも注目してもらえるのではないかと思います。

 「とやまスイーツ」は新聞や雑誌などで取り上げられたこともあり、想定以上に知られるようになり、洋菓子店から「新商品を作ったので試食してほしい」「コラボ商品を作らないか」という話もくるようになりました。

 「『とやまスイーツ』を食べるために富山県に来た」と言ってもらえるのが夢ですね。

◇     ◇

 畠さんは入庁12年目。情報政策課、厚生企画課、広報課などを経て観光課は4つ目の職場。異動しても「とやまスイーツ」に継続的に関われるようにという思いもあり、北前船をテーマにした自主研究サークルで活動する上司をお手本に、研究会を立ち上げた。自主研究サークルだけに当然、活動は仕事が終わってから。試食会はメンバーから集めた会費でスイーツを購入し、飲み物は各自持参。イベントも土日のプライベートな時間を使っている。共働き率が全国で3位(05年国勢調査)ということもあり「富山の女性は働き者だ」と聞いていましたが、本当に働き者です。

◇     ◇

■「とやまスイーツ」の定義
(1)富山県内で製造および販売されているお菓子であること
(2)県産素材を使用したお菓子であること(卵や牛乳、野菜や果物、米粉などの素材を1品目以上使用していること)
(3)外観・名前・パッケージのいずれかまたは複数で富山県をイメージさせるものがあること
(4)体にやさしい工夫のあるお菓子であること


■「とやまスイーツ」認定商品(2010年10月現在)
・とやまかろん
・昆布巻き米ロール
・とやま赤米シュークリームー
・もっちりコシヒカリぷりん
・とやまのはちみつプリン
・五箇山豆乳おからチーズケーキ
・柚子味噌ぷりんゆっぷりーず
・なんと!ん米ロール
・富山県産紫黒米とコシヒカリ玄米のきときとロール
・竹炭 米っ粉ボーロ


・詳細は「とやまスイーツ」ブログへ(http://toyamasweets.jugem.jp/


食べB修行記、今週のリポート一覧


■富山B級グルメ
・その1 おでんの鍋から「あんばやし」「とやまスイーツ研究会」レポート
・その2 高岡の「チャンポン」は力技だ!駅の立ち食いそば・うどんについて振り返る
・その3 「べっこう」は「ゆべし」で「えびす」「青森ご当地グルメ屋台村」へ行く
・最終回 鱒寿司はこうして危機を逃れマスたいざ長崎!トルコライス行進曲でいこう
・実食編 富山で、もうエッチュウほど食べた富山県実食編への道

【PR】

【PR】

【PR】

大人のレストランガイド

大人のレストランガイド

NIKKEI×ぐるなびが提供する、大人のためのグルメガイド。接待や会食、ビジネスシーンなどにおすすめのお店情報をご紹介。

ぐるなびWoman

ぐるなびWOMAN

女性のための女子会・デートのグルメ情報サイト。おすすめのレストランや居酒屋をこだわりやシーンに合わせて検索できます。

ぐるなびWedding

貸切パーティコレクション

企業向け貸切、OB会etc… 少人数〜大人数でも貸切OKのレストラン

結納・顔合わせ

特別な日を過ごすための完全個室のお店情報や、マナー・段取りまで

このサイトについて

日本経済新聞社について