第42回 長崎県実食編(前編) 五島で食べる五島地グルメ

特別編集委員 野瀬泰申


あらすじ

 読者の皆様からメールで寄せられた情報をもとに、全国の知られざるB級グルメを探る「食べB」。本編とは別に、そのB級グルメを実際に食べに行く「実食編」もすでに6県を踏破した。7県目でいよいよ野瀬のホームグラウンド・九州に初上陸する!
長崎県本編その1)、(その2)、(その3)、(最終回)へ。
(「食べB」へ初めて訪れた方は「食べB入門編」をご覧下さい。食についてのメール投稿先はこちら


碧い海に囲まれた五島で出合ったのは?
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碧い海に囲まれた五島で出合ったのは?

 今回は長崎県実食編。本編に登場した長崎の食べ物を駆け足で実食、ゲットしてきた。そしていざ書こうとしたら内容が余りに多岐にわたり、とても1回では収まりきれない。そこで異例のことながら前後編に分けてリポートする。

 2011年2月5日(土)、私は福岡空港に降り立った。同行するというか、長崎実食編の全行程を組み、色々な方面と調整してくれた一芸クンは早朝便に乗ってすでに福岡入りしているはずである。

 出発の前日、「何でそんなに早く行くの?」と問う私に、一芸クンは「ええと、博多で朝ご飯でも食べようかと思って」という意味不明の言葉を返していた。そこで空港で合流した一芸クンに聞いた。

「朝飯食った?」
「はい。長浜の行きつけの食堂で」

 長浜は長浜ラーメンが生まれた市場がある地名。いや市場そのものである。東京でいえば築地であるが、どうして東京に住む一芸クンがそんな遠隔の地に「行きつけの食堂」を持っているのか。なぜ、飛行機に乗る前に朝飯を済ませず、わざわざ福岡で食べなければならなかったのか。

 これはよほどの理由があるに違いない。一芸クン、皆さんにご説明を。そして長浜で何を食べたか披露してちょうだい。


福岡・鮮魚市場の食堂メニュー
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福岡・鮮魚市場の食堂メニュー

一芸 いきなり横道にそれて恐縮ですが、長浜の鮮魚市場には「市場会館」という建物があり、そこには多くの食堂があります。福岡に行ったらここで朝食をいただくのが自分のルール。今回食べた海鮮丼(写真左上)や、以前食べたウニ丼(左下)のようなメニューもありますが、地元の方々に支持されているのは「あら炊き定食」(右上)などのようですね。この海鮮丼は、刺身がヅケになっているのがナイスです。関東人にはテーブルに置いてある2つの醤油の、どちらを使っていいか分かりませんから。


 てなことがあって、私たちは福岡から五島列島の福江空港へと向かった。飛行機はオリエンタルエアブリッジ(ORC)が運航する双発プロペラ機である。定員39人だが、その便は満席。約40分の空の旅で福江空港に到着した。

いざ、五島へ!39人乗りのボンバルディアDHC8-Q200
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いざ、五島へ!39人乗りのボンバルディアDHC8-Q200

 いきなり五島行きとなった理由は簡単。一芸クンが個人的に行きたかったからである。私を巻き込んだのである。利用したのである。

 福江空港に着くと、そこで待っていてくれた人がいた。地元五島市役所農林課の三井寛之さんと観光交流課の丸山祐司さんである。事前に取材のお願いをしていたので、ルートを設定してあるという。挨拶もそこそこに車で向かったのは五島うどんの店「竹酔亭」。五島手延べうどんはもともと上五島のものであるが、もちろん五島全域で食べる。

 五島うどんは手延べで、しかも表面に椿油を塗るので、製法はそうめんに近い。しかしながら太さ、食感は紛れもなくうどんである。本日はこれを名物の「地獄炊き」でいただく算段。

 テーブルの中央に大きな鍋が沸いていて、その中でうどんが煮えている。油のせいか五島うどんは伸びにくいから少々煮込んでも大丈夫である。

煮立った湯からうどんをすくい上げて食べる
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煮立った湯からうどんをすくい上げて食べる

 つけ汁は「あご(トビウオ)」で取ったもの。味見をすると相当塩辛い。店の人の勧めのままに、まずは薬味を加えずに食べてみる。なるほど、塩辛いと感じたつけ汁はうどんに付いた湯で薄められ、ちょうど良い塩梅になる。

 続いて薬味のおろしショウガと青ネギを加えてみると、ショウガの風味がすーっと引き立って全く異なる味わい。不思議なもんだ。

 次に生卵を落とす。よく混ぜてうどんに絡めれば、ショウガ風味が残った月見うどんのできあがり。

 そこに運ばれてきたのがおにぎりであった。ここ五島ではうどんとおにぎり、または稲荷はセットみたいなものという。



あごだし、薬味、卵で3回楽しむ。うどんとごはんは同格の扱い
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あごだし、薬味、卵で3回楽しむ。うどんとごはんは同格の扱い

 私は地元の2人に聞いた。


「うどんは主食ですか?」
「主食ですね」
「じゃあ、一緒に食べるご飯は主食ではない?」
「うーん、考えたこともないです」

 メニューの丼ものはすべて「小うどん付き」となっており、うどんとご飯は切り離せないらしい。

 ともかく、大阪できつねうどんとかやくご飯を、あるいは久留米で丸天うどんとかしわご飯を食べている自分を思い浮かべれば、合わせて主食というか、どちらも主食の一部であって、どっちかがおかずという感覚ではない。それと同じかな?

 卓上にあった地元の「食事バランスガイド」を見たら、五島うどんはご飯と並んで主食に分類されていた。

「一杯のかけうどん」を2杯に分けてもらうが、それでも十分なボリューム
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「一杯のかけうどん」を2杯に分けてもらうが、それでも十分なボリューム

 その足でスーパーへ。肉うどんも含めてうどん類が全品100円というキャンペーン中というのでのぞきに行ったのだが、肉うどんは売り切れ。かけうどんで妥協するも、立派な1品であった。

 スーパーの売り場を歩くと「ハトシ」がある。味見をしたらその香ばしさに1発でやられ、考えもせずに買い込む。



「ハトシ」と義理チョコパワーセンター
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「ハトシ」と義理チョコパワーセンター

 「義理チョコパワーセンター」というコーナーもあったものの、用事がないので写真を撮っただけ。それにしてもパワーセンターとはよくぞ思いつきましたね。

 腹ごなしをかねて高浜海岸に行く。五島列島は西海国立公園の中にあって、息をのむような景色に出くわすことがある。高浜海岸もそのひとつ。ご覧のような絶景である。夏は多くの海水浴客でにぎわう。

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