第240回 神奈川県実食編 そんなに食べなくてもよかったと思う

特別編集委員 野瀬泰申


神奈川県

 今週は、神奈川県の実食編です。
 港町・横浜、軍港の横須賀、漁港の三崎、相模原や厚木など相模川の上流地域は一転、山の気候・文化です。海と山に恵まれ、幅広い食文化を持つ神奈川県を、みんなで手分けして巡ってきました。
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古い商店が頑張る大船駅前商店街
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古い商店が頑張る大船駅前商店街

 秋のシルバーウイーク2日目の9月20日、神奈川県実食の旅に出た。といってもいつもと違って私、デスクのほかに首都圏在住の同人の皆さんがいくつかのコースに分かれて取材し、原稿を持ち寄ろうという趣向である。

 私は単独で鎌倉、横須賀方面に向かった。

 東京駅から横須賀線に乗ろうとして驚いた。通勤ラッシュ並の混雑である。なんで? 秋の大型連休で込むのはわかるが、込みすぎじゃない?

 荷物を胸に抱えて背中から乗り込む。

松竹通り
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松竹通り

 川崎ですくかなと思っていたが、全然すかない。さすがに横浜では相当降りるだろうという期待もむなしかった。立ったまま本も読めずに電車に揺られていると、ようやく大船に到着。そう最初の目的地は大船であった。

 なぜ大船か。理由はあまりなくて、大船にはかつて松竹大船撮影所があり、ここから「男はつらいよ」など多くの作品が世に出ているから、その名残でもないだろうかと思ったからだった。

 ここにはかつて旧東海道を歩いたときに立ち寄っている。

バス停に昔の名残
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バス停に昔の名残

 駅前に古い商店街があり、地元密着の店が立ち並んでいたことを覚えている。そんな様子をもう一度見てみたいという気持ちもあった。

 駅前の交番の前にある案内看板を見ていると、若い警察官が出て来た。

「松竹の撮影所跡に行きたいのですが」
「それなら2本目の角を右に曲がってください。途中に西友があります。突き当たりがそうです。記念の看板があるそうですよ」

女子大に沿って遊歩道を行くと…
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女子大に沿って遊歩道を行くと…

 親切に教えてくれた。

 言われた通り歩いていくと「松竹前」というバス停があった。「松竹前」という交差点も残っている。広大な撮影所跡地はショッピングセンターと女子大になっていた。

 女子大の塀(へい)に沿って伸びる狭い遊歩道の先に、大きなタイル壁画がかかっている。左に寅さん、右に幼かった美空ひばり。映画が最大の娯楽であった時代、ここは娯楽と文化の一大拠点であった。テレビに押されて映画が斜陽になってからも、映画の火を守り続けようとする人々が情熱を注いだ町であった。しかし遠い昔のことになってしまった。

このタイル壁画も9月末で撤去
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このタイル壁画も9月末で撤去

 タイル壁画の横に小さなパネルが見えた。

 要約すると、タイル壁画は古くなって何かあったら危険な状態にあるので、9月末をもって撤去する。これさえもなくなってしまうのか。

 9月末ならあと10日しかない。よくぞ間に合ったものである。感慨をかみしめながらカメラを向けた。

 駅前に戻って散策する。海が近いせいか鮮魚店が何軒かあって頑張っていた。店の前のトロ箱に新鮮そうな魚が並んでいる。旬のサンマが1匹80円。安い。買って帰って焼いて食ったら美味そうだが、そうはいかない。見るだけである。

鮮魚店直営の食堂に入る
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鮮魚店直営の食堂に入る

 鮮魚店の2階が寿司屋になっている。寿司でも食べようかと階段を見上げたら、行列の最後尾のおじさんが、こっちを見た。

「かなり待つよ」

 そう言っているみたいだったので、別の店でお昼にすることにした。時計は午後1時少し前。

「駅前に食堂があったな」

 角のところにある「観音食堂」に入る。隣の「魚廣」という鮮魚店直営という。

刺し身定食 950円
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刺し身定食 950円

 入ってみるとテーブル席と小上がりがあり、小上がりに通された。食堂と言いながら、私の回りは昼飲みの客でいっぱいである。刺し身や煮魚の皿を並べて日本酒だの焼酎だので盛り上がっている。私も何か飲みたいなあ。よし、今日は特別だ。飲むぞ。そしてコップに入った冷たい水をごくごくと飲んだのだった。いまは取材中なのである。

 せっかく鮮魚店直営の食堂に入ったのだから、ここは生魚を食べないとしゃれにならない。勇気を出して刺し身定食にする。生魚を口にするのは久しぶりである。

みごとな大和シジミ
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みごとな大和シジミ

 出て来たのがこれ。950円である。

 味の説明をしても仕方がない。黙って食べたのであった。ややあって来店した隣のカップルも刺し身定食を注文したのだが、皿の中身は私のものとは違っていた。魚屋だからあるものを適当に出しているのがわかる。

 感心したのは味噌汁であった。汁の底に沈んでいるのは大きな大和シジミ。小さめなアサリサイズである。これは美味かった。

海上自衛隊の護衛艦「いずも」
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海上自衛隊の護衛艦「いずも」

 腹ごなしに少し散歩して横須賀線に乗る。横須賀に行くのである。しかしやって来た電車は満員。どうなっているのか。鎌倉駅に着いて事情が飲み込めた。どっと降りたのである。急にがらーんとなったのである。連休を鎌倉散策で過ごそうという大勢の人々がいたってこと。安近短のレジャーである。賢いかも。

 ぱらぱらの客を乗せた電車が横須賀に着いた。「カレーの町」とか書いた看板が目に入ったが、申し訳ないことながら全然興味がない。カレーを食べるお腹の余裕もない。

軍艦「三笠」
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軍艦「三笠」

 駅の目の前が軍港である。旧日本海軍の横須賀海軍工廠、横須賀鎮守府があった所で、戦後米軍が接収し、在日米海軍司令部を構えた。空母ジョージ・ワシントンの母港にもなっている。同時に海上自衛隊の自衛艦隊司令部もある。

 岸壁に立つと巨大な艦艇が他を圧して停泊していた。海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「いずも」である。基準排水量19500トン。それより小さな護衛艦も何隻か。潜水艦も見える。私はミリ男ではないが、初めて見る光景に息を飲んだ。

ドラマもこんな感じだった
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ドラマもこんな感じだった

 駅でもらったパンフレットを見ながら歩く。目指すは日露戦争の日本海海戦を戦った軍艦「三笠」である。ミリ男でもないのになぜ、三笠を見たいと思ったのか。それはかつて放送されたNHKの大河ドラマ「坂の上の雲」に登場した三笠の内部がどの程度、本物に近かったのかを確かめたいと思ったからであった。

 三笠は海際に固定され、見学施設になっている。全長122メートル。先ほど見た護衛艦「いずも」の半分ほどである。しかし当時は巨艦であった。連合艦隊の旗艦であり、東郷平八郎司令長官が座乗し、指揮を取った。

ドブ板通りの行列
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ドブ板通りの行列

 かねて気になっていた舷側の砲はドラマで見た通りであった。ではなくて、ドラマは実物を忠実に再現していたのである。

 艦内は結構混雑していて、中国語も聞こえてきた。こんな所にも来るんだなあ。

 ゆっくり見学して街中を歩く。いつしかドブ板通りに来た。横須賀は昔から軍港であったから飲食施設が多かった。大正時代のこの辺りは文字通りドブ板の上を人々が行き交う盛り場であった。戦後は米海軍がやって来たため、ネイビー相手の店が立ち並んだ。いまは横須賀の観光名所である。

でか過ぎ 食べられません
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でか過ぎ 食べられません

 巨大なヨコスカネイビーバーガーの店や、ジャンパーなどを売る店、昼からやっているバーなどが並んでいるが、私のような年格好のオジサンが1人で入るような店はない。ぶらぶら歩いていると酒屋があった。中には見たこともない世界各国のビールが置いてある。ネイビーのグループがビールを何本か買っていた。

 そんな様子を見ながら思い出した。

 私は中学時代、福岡市の南にあった米軍春日基地に毎週通っていた。久留米から自転車を1時間以上漕いで基地に行き、ゲートである米国人の名前を言うと通してくれた。なぜその米国人と知り合ったのか忘れたが、誰かの紹介であったろう。

なぜかソフトクリーム
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なぜかソフトクリーム

 基地の中は米国そのものだった。庭付きの住宅がずらっと並んでいて、そこには米軍人の家族が住んでいた。映画館があり、PXというショッピングセンターもあった。日曜日に行って、紹介された軍人一家が教会から戻ってくるのを待つ。話し相手になってくれ、早い夕食をごちそうしてくれるのである。

 日本人の中学生のためにわざわざステーキを焼いてくれたことがあった。牛肉は論外で豚肉の細切れを年に何回かしか食べることができなかった私は、ステーキの分厚さに倒れそうになりながら、ほお張ったのだった。食後に出るバケツみたいなアイスクリームの容器に、目を回しそうになりながら何回もお代わりしたのであった。

横須賀中央駅駅前の一角
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横須賀中央駅駅前の一角

 あの当時の体験が私の英語力を培ってくれた。もう少し培っていれば、入社後の英語検定試験で、あのような成績になることはなかったであろうと悔やまれる。

 ドブ板通りをあっという間に通り過ぎ、そのまま公園に沿って横須賀駅に向かった。途中のカフェでソフトクリームを食べたのだが、実食編といいつつ、どうして横須賀でソフトクリームか。んーと、別に理由はない。

 そこで三浦半島組のみんみん(♂)さんから電話があった。

「京浜急行横須賀中央駅で合流しましょう」
「はいよ」

 夕方になって合流し、駅前の商店街の横っちょにある焼き鳥の店をのぞく。

川崎で食べたサンマー麺
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川崎で食べたサンマー麺

 カウンターのある店の隣の屋根の下で半自動焼き鳥製造器が働いていて、どんどん焼き鳥を焼く。焼ける端から人々が手を伸ばして食べる。あるいは何人前も持ち帰る。私たちもちょこっとだけ食べた。

 そのまま京急川崎駅へ。ほかの同人と合流して中華の店に行き、サンマー麺を食べたのである。ほぼ全員が昼間の食べ歩きで満腹状態。少しだけ食べ、大いに飲んだのであった。

 さて各コースに分かれた同人の皆さんは、どのような1日を過ごされたのであろうか。リポートしていただく。


三崎組リポート

生涯初「寝起きでカツカレー」〜三崎の朝市(gyou1さん)

しらすピザ(gyou1さん提供)
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しらすピザ(gyou1さん提供)

 始発に乗っても間に合わないじゃん…。

 朝5時前から始まり、8時前にはあちこち売り切れているという三浦市三崎の朝市。情緒ある木造旅館に泊まれるし、と前日から三崎へ乗り込むことにしました。

 前の晩、三崎港前のお店で食べたしらすピザがおいしかった。

 朝市のために前泊していると言うと「しらすの春巻がお勧めですよ」とのとありがたいアドバイスもいただきました。

まぐろのカツカレー(gyou1さん提供)
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まぐろのカツカレー(gyou1さん提供)

 翌朝4時半に起きて朝市に向かいます。朝市に向かう車の列、どんどん増える人波。

 まず「まぐろのカツカレー」を食べました。マグロでなくても、寝起きでカツカレーを食べたのは初めてです。

 とってもおいしかった。

ラーメン、ユッケ、カルボナーラ〜三崎でまぐろ三昧(MAYさん)

しらすの春巻き(MAYさん提供)
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しらすの春巻き(MAYさん提供)

 向かったのは、三崎港近くの「港楽亭」。前日から乗り込んだ二人と合流すると、朝市で仕入れたお土産が待っていました。

 釜揚げしらすの春巻きです。

 切ってもらうとしらすがみっしり。塩気に海が香るふんわりとしたしらすとパリっと揚がった皮の食感が、呑兵衛にはたまりません。

 そして「港楽亭」の裏メニュー(要予約)「しじみラーメン」をいただきました。

しじみラーメン(MAYさん提供)
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しじみラーメン(MAYさん提供)

 しらすを釜揚げするときのゆで汁にシジミの出しを加え、味付けはひと塩だけ。

 あっさりしながら、味わい深く、身体に浸みる優しい味です。しじみも大ぶり。

「スープがうますぎ」と参加者全員あっと言う間に完食しました。

 続いてB−1グランプリでもおなじみ「三崎まぐろラーメン」をいただきます。

 こちらは安定感のあるおいしさ。

三崎まぐろラーメン(MAYさん提供)
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三崎まぐろラーメン(MAYさん提供)

 あんかけのまぐろは臭みがまったくなく、時々顔を出す椎茸がいい隠し味になっています。食べ進んだところで、味変用の「まぐろ辣油」をかけます。こちらも一同大絶賛。一杯のまぐろラーメンで二度楽しめます。

 お腹が膨らんだら、少しお散歩です。

 関東大震災後に登場した、洋風の外観を持った店舗・住宅兼用の造り込みがしっかりした家、小正月の伝統行事「チャッキラコ」を残すべく整備された三崎昭和館、ガラス製作の体験ができるキラリなど、小さな町ながら楽しみどころは満載です。

まぐろユッケ(MAYさん提供)
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まぐろユッケ(MAYさん提供)

 干物屋さんで、まぐろの頬肉を干したものを購入しました。

 お腹にちょっと隙間ができたので、面白いまぐろ料理が食べられるという喫茶店へ。

 そこで食べたまぐろユッケは拍子切り。自家製という濃厚なネギだれや、卵との絡みもなかなかでした。

 そして、まぐろカルボナーラ。ちょっと物足りないと胡椒(タバスコではない)をお願いしたところ、大缶がどどん、でした。でも引き締まったいい味になりましたよ。


大山(おおやま)・横浜組リポート

甘さあふれる出来立て豆腐〜大山(太ったオオカミさん)

きゃらぶきなど米屋の佃煮
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きゃらぶきなど米屋の佃煮

 古くから信仰を集める県央・内陸の大山へ。小田急線の伊勢原駅に着くと、シルバーウイーク真っ只中だけに、すでにバス停は大行列です。

 臨時便のバスに乗って、大山阿夫利神社の社務局前でバスを下りると、ちょうど山菜佃煮の米屋が店を開けるところでした。試食をすると、デスクがその味わいにびっくり。一気に4種もの佃煮を大人買いです。

 大山といえば豆腐。お目当の店は、開いていたものの、声をかけても不在。2軒目は、写真こそ撮らせていただけたものの、忙しそうで、イートインスペースもありませんでした。

まだ温かい豆腐にさっと塩を振って
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まだ温かい豆腐にさっと塩を振って

 やっと「東学坊 湧水工房」というイートインスペースのある豆腐店を発見。ここで、出来立てのまだ温かい豆腐をいただきました。

 豆の甘さが口の中にぱあっと広がります。冷やしてしまうと、この独特の甘さが感じられなくなってしまうのだそうです。

 残るは、地酒と地ビールです。開店15分前にお店に入れていただき、店の前のベンチで試飲です。水の良さを感じられるお酒でした。

大行列の「元祖ナポリタン」〜横浜の老舗ホテル(太ったオオカミさん)

プリンアラモード
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プリンアラモード

 海老名から相鉄線で横浜に移動、水ノ江さんと合流して老舗のホテルニューグランドへ。1階にある「ザ・カフェ」の前では、25組の人たちが「元祖ナポリタン」を待って行列を作っていました。

 その間に元町へ。こちらも凄まじい混雑ぶりで、老舗のベカーリー「ウチキパン」で食パンを購入するのがやっとでした。

 ホテルに戻ってどうにか入店。ここで誕生したというナポリタンに加え、やはりニューグランド発祥と言われるプリンアラモード、そしてアップルパイも注文しました。

「元祖ナポリタン}
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「元祖ナポリタン}

うん、ナポリタンだ

 ひと口食べたデスクが言い放ちました。ベーコンもトマトソースも値段相応の素材をうかがわせます。でも、この味はナポリタンそのもの。これぞ元祖の味、と言ったところでしょうか。

唐辛子を食べるデスクの姿にうっとり〜横浜中華街(水ノ江さん)

本場四川の家庭風五目煮込み
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本場四川の家庭風五目煮込み

 横浜といえば中華街は欠かせません。太ったオオカミさんがデスクを想定して選んだという路地裏の四川料理店「杜記」に行ってきってきました

 店頭にある真っ赤な鍋料理の写真を見ただけで喜色満面、そして饒舌になるデスクを横目に、若干怯えながら店に入りました。

 食べたのはまず、本場四川の家庭五目煮込み。濃厚なうま味スープは、期待を裏切らない激辛で、プリプリの白身魚が魅力的です。中華料理にスパムミートという組み合わせも新鮮でした。

鶏肉と唐辛子炒め
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鶏肉と唐辛子炒め

 鶏肉と唐辛子炒めは、炒め物というより揚げ物。大量の唐辛子と一緒になった鶏の空揚げといったところです。

 そして箸休めのニンニクきゅうり

 辛さで意識が朦朧(もうろう)とする中、揚げた唐辛子をガツガツ食べるデスクの姿がとても素敵に見えたのは、きっと幻覚だったに違いありません。

モチモチ、ふわふわ優しい食感〜弘明寺商店街の花こんにゃく(水ノ江さん)

花こんにゃく
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花こんにゃく

 辛味でビールがススム君になり、3人そろって千鳥足で向かったのは弘明寺商店街です。お目当ては、周りがギザギザと山型になっている、通称「花こんにゃく」です。

 形が違うだけで、普通のこんにゃくと中は同じと思っていたのですが、店先で炊くおでん鍋から「花こんにゃく」をいただくと…。

 まあなんということでしょう。

 薄味がしっかり染みて、モチモチ、ふわふわとした何とも言えない優しい食感なのです。一気に“恋”に落ちました。

“恋”に落ちました
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“恋”に落ちました

 これはお持ち帰り確定だわ!と、鞄から財布を取り出してソワソワモジモジ。そんな姿をデスクからいじられるていると、店のお母さんが「食べてみないとわからんもんでしょ」とにんまり。

 いやぁ、たいへん恐れ入りました。


湘南組リポート

胃袋直撃、巨大なかき揚丼〜江の島の湘南しらす(つかぽんさん)

しらすかき揚丼1枚(つかぽんさん提供)
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しらすかき揚丼1枚(つかぽんさん提供)

 朝9時過ぎに片瀬江ノ島駅に降り立ち、江の島に渡りました

 参道を歩くとと右手に目指す店を発見。しかし、不漁のため今日は生しらすがないと張り紙がしてありました。

 島内を散策して時を過ごします。サムエル・コッキング苑にある展望台は、天気も良く眺めは最高!

 生しらすは諦めて、別の店へ。店頭で売っていたしらすパンと、しらすブラックコロッケをつまみ食いしながら開店を待ちます。

釜揚げしらす丼(つかぽんさん提供)
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釜揚げしらす丼(つかぽんさん提供)

 3人揃っていちばんのり。

 まずは「しらすかき揚丼1枚」。かき揚げ2枚もあったのですが、後々を考えて1枚に。それでも、上から見ると巨大です。

 続いて「釜揚げしらす丼」、そして「しらす生姜」付きの「しらすさざえ卵とじ丼」と「岩のりみそ汁」。

「しらすかき揚丼1枚」担当のえいきょくさんは、巨大なかき揚が胃にもたれたらしく、3分の1を残して箸が止まりました。しかし、そこで救世主になったのが「しらす生姜」でした。

しらすさざえ卵とじ丼(つかぽんさん提供)
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しらすさざえ卵とじ丼(つかぽんさん提供)

 生姜で口をさっぱりさせて、残り3分の1を何とか食べきることができたのでした。

すべての悪事災難を祓い除くあんこ餅〜寒川神社の八福餅(えいきょくさん)

寒川神社(えいきょくさん提供)
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寒川神社(えいきょくさん提供)

 しらす三昧の後は、電車で寒川まで移動、寒川神社にお参りしました。同神社は相模国一之宮で、八方除の神社です。

 八方除とは地相、家相、方位、日柄などからくるすべての悪事災難を祓い除く御祈願だそうで、ある意味「オールマイティー」。

 今回の目的はこの八方除にちなんだお餅。その名も「八福餅」です。

 見た目は伊勢のアレに似てますが、あちらは「角」が3つ、こちらは8つです。お土産だけでなく、神社横のカフェでも食べることができます。

八福餅(えいきょくさん提供)
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八福餅(えいきょくさん提供)

 餅はかなり柔らかく、甘さもほどほどで洗面器大のかき揚げ後のわりには、すんなり食べることができました。

商店街の中で食べ比べ〜寒川町の「さむかわ棒コロ」(三月うさぎさん)

さむかわ棒コロ(三月うさぎさん提供)
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さむかわ棒コロ(三月うさぎさん提供)

 3つ目のテーマは、寒川町で「さむかわ棒コロ」を食べること。

 つぶしたジャガイモを、みじん切りにしたタマネギ、ミックスチーズと混ぜ合わせてソースで味付けし、春巻きの皮で包んで20センチほどの棒状にしたコロッケです。具材などアレンジが可能なため、店ごとにバリエーションが豊富です。

 まずはトンカツ屋さんの「棒コロ」から。「今からから作るので20分くらいかかります」とのことで、残りのふたりはお寿司屋へ。海苔巻き風「棒コロ」がターゲットでしたが、残念ながら昼の営業、終了していました。

ライスペーパーでもっちり(三月うさぎさん提供)
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春巻きの皮でもっちり(三月うさぎさん提供)

 3軒目はそば屋さん。海苔巻き風の代わりは、近くの食品スーパーでゲットしました。

 前評判どおり、店ごとに特徴が異なります。

 春巻きの皮のもっちり感は共通ですが、トンカツ屋のは味がこってり、そば屋のは少しあっさりと、それぞれ持ち味を発揮。個人的にはそば屋さんのあっさりチーズ味が好みかも。そば入りもあるそうで、食べてみたかったな。


小田原リポート

明治元年の梅干しってどんな味?〜小田原(デスク)

「薬と喫茶」が一体化
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「薬と喫茶」が一体化

 小田原といえば、蒲鉾、ういろう、そして梅干しかな。駅から小田原城址公園を抜けて、国道1号線に出ると、チェックしたい3要素が、一直線に並んでいました。

 いちばん駅寄り、小田原城のすぐ裏手にあったのが「外郎博物館」。JIROMALいずみさんからの情報にもあったように、小田原のういろうの店は確かに薬局と一体化していました。このお城のようなお店も、店内は撮影禁止でしたが、中は右半分がういろうの店、左半分が薬局でした。

 駅前のういろう屋も「薬と喫茶」が一体化した看板で、佐藤製薬のサトちゃんとおはぎのPOPが同居していました。

古漬け
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古漬け

 国道をはさんで、「外郎博物館」の向かいにあったのが「ちん里う」。老舗の梅干し専門店です。店の奥がミュージアムスペースになっていて、梅干しの古漬けが展示されています。

 古いものは、明治元年製。100年以上前の梅干しで、食べられないことはないそうですが、おいしくはないとのこと。経年で、塩が結晶化してしまい、梅干し自体も固くなってしまっているそうです。

 梅干しがもっともおいしいのは3〜5年ものとのこと。そのあたりがいちばん味がなじんで柔らかいのだそうです。

鈴廣本店
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鈴廣本店

 試食すると、う〜ん、すっぱい。

 さらに国道1号線を直進すると、道は徐々に坂を上り始めます。そんな箱根の入り口、箱根登山鉄道の風祭駅と国道1号線に面して建っているのが「鈴廣かまぼこの里」でした。

 箱入りの進物用かまぼこをずらり並べる「鈴廣本店」のほか、かまぼこの歴史や作り方を学ぶとともに、実際のかまぼこづくりも体験できる「かまぼこ博物館」、かまぼこをはじめ小田原ならではの味を取りそろえる大型ショップ「鈴なり市場」などが同居しています。

金目鯛の炙りめしと箱根ビール
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金目鯛の炙りめしと箱根ビール

 板付きのかまぼこはもちろん、揚げかまぼこなど、多種多様なかまぼこを味見してきました。味見だけでお腹いっぱいにできるかも。

 でも、それはもったいないので、僕は金目鯛の炙りめしというお弁当を食べてきました。

 甘辛く味付けした金目鯛がご飯の上にのっているのですが、身がぷりっぷりで何とも言えません。ご飯だけで食べるのはもったいなくて、思わず箱根ビールも一緒に飲んじゃいました。


神奈川県編(その1) サンマがのらないサンマー麺

神奈川県編(その2) 横須賀は「のりだんだん」のお弁当

神奈川県編(その3) 初めて聞いたぞ花こんにゃく

神奈川県編(その4) 試食に食指が伸びました


 


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2015年10月16日

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