第46回 兵庫ご当地グルメ(その3) チワー、宅釘煮便です!


佐用、水害からの復興とホルモン焼きうどん(一芸)


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古タオルと救援物資の梱包作業の様子(ひょこむ提供)
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古タオルと救援物資の梱包作業の様子(ひょこむ提供)

 今年3月11日、日本を襲った東日本大震災。発生直後から、各地で救援物資の取りまとめや義援金の呼びかけが行われています。3月20日、獣医師の依田さんはSNS「さよっち」に「預かるものがあれば承ります」と書き込んで姫路に向かいました。姫路市内で行われた、被災地に古タオルなどを送る作業を手伝いに行ったのです。

 この古タオルは、佐用水害のときに全国から集められたものです。呼びかけたのは兵庫県全域を対象にしたSNS「ひょこむ」の管理人である和崎宏さん。浸水した店舗や住居を掃除するためには、大量の雑巾が必要になります。そのために古タオルを集めよう、と全国のSNS管理者に呼びかけました。


和崎宏さん

和崎宏さん

 わずか4日間で、予想をはるかに上回る2万6495本ものタオルが和崎さんのもとに届きました。半分ほどを佐用の復興に使い、残りは将来災害にみまわれた地域のために、と保管していたのです。

 荷造りの現場には、前回のリポートに登場した北野弘司さんはじめ「高砂にくてん喰わん会」のみなさんの姿もありました。作業にいそしむ人たちの食事として、にくてんを作ったのです。「被災地に直接行くだけが支援ではない。支援の支援も必要」と北野さん。

 和崎さんは「SNSはもともと地域社会に存在する『縁』のようなものを覚醒させる働きがあり、それが地域の活力を生み出すのではないでしょうか」と話します。これは、ご当地グルメにも言えることかもしれません。


◇  ◇  ◇


 一方、ホルモンうどんくわせ隊の千種さんは3月23日から25日まで、宮城県の被災地においてボランティア活動に参加していました。兵庫県内のご当地グルメによるまちおこしの仲間たちと一緒にです。炊き出しではカレーや豚汁などを提供しました。兵庫のご当地グルメを、という意見もあったそうですが「まだその段階じゃない。今求められているのは現地の人が日常的に食べ慣れた味。水害のとき、自分がホルモン焼きうどんの味に感激したのも、それが自分にとってのソウルフードだったから」とメンバーを説得しました。

 浸水した店舗の掃除も手伝いました。「ほかの地域に比べたら、まだこの辺りは被害が小さい。助けていただくのは申し訳ない気がします」と話す店の人に、千種さんは自らの水害の体験を話し「みなさんが復興のためにすべきことは山ほどあります。ボランティアにできることは、遠慮なく頼っていいんです」と助言したそうです。

 その言葉に心が軽くなった店の人は「夏場には焼きイカを売るから、ぜひまた来てください。うまいのをごちそうしますよ」と言ってくれたそうですが、千種さんの答えはこうでした。「それでは復興になりません。次は、お金を払ってイカを食べに来ます」。


◇  ◇  ◇


 4月4日に行われた、大阪「テン」での交流会でも、今回の震災について、自分たちに何ができるかが話し合われたといいます。

 まだ復興の途上にある佐用町。しかしそこに住む人、そこにかかわる人の復興にかける心とネットワークが今、佐用だけでなく日本中で必要とされつつあるのです。



食べB修行記、今週のリポート一覧


■兵庫B級グルメ
・その1 丼たこ焼きにコウベを垂れるSNSで発掘、B-1へ 世界を目指す姫路おでん
・その2 そばめしのめしぬきめしあがれ高砂にくてんが結ぶ人の縁(一芸)
・その3 チワー、宅釘煮便です!佐用、水害からの復興とホルモン焼きうどん(一芸)
・その4 佃煮への認識をアラ!ためたい静岡県VOTE結果
・最終回 神戸ではパンを頻パンに食べる食べBなもの探検隊・姫路タウン編(一芸)


■実食編:<映像リポート>はこちら
食べB修行記、今週のリポート一覧
料理・素材名から探す(インデックス)ページはこちら
県別に見る(インデックス)ページはこちら
■入門編:「食べBって何?」という方はこちらからご覧下さい

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