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インターネットアワード2002
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■審査委員長講評

「社会に貢献、問われる時代」

審査委員長 国領二郎氏
 自治体・教育・NPO部門は多彩なサイトの応募があり、審査は面白かったが大変だった。注目すべきは受賞五サイト中2つが非営利組織(NPO)のものだということだ。ビジョンある民間人が地域や社会に貢献する活動を自発的に推進する姿はインターネットの理想とするところで、根付いているのがうれしい。

 例えばキャンサーネットジャパンの情報の充実ぶりや考え方は支持を集めた。ボランティアの医師たちが新しい医療の姿を単に理念だけでなく必要な情報源を準備することで支えようとしている。自然の画像をリアルタイム配信するネイチャーネットワーク・プロジェクトには夢をいただいた。大きな輪になることを期待しての受賞だ。

 自治体では地道な取り組みが多く見られたが、中でも埼玉県宮代町が審査員の支持を集めた。見る側の視点に立って語りかけてくるような作りに製作者の情熱を感じる。大和市は市民との対話姿勢を見せる自治体の代表格としての受賞だ。

 教育部門ではWIDE University School of Internetが選ばれた。技術的な水準の高さや実績の積み重ね、国際的なネットワークづくりなどを評価した。

 ビジネス部門では正直なところ画期的な新しい動きは少なく感じられた。その中で未来志向の取り組みとして審査員の関心を集めたのが石井食品だ。より積極的に情報公開をし、消費者に安心してもらうことを戦略として推進している。単なるサイトの優秀さだけでなく、反社会的行動やその隠蔽体質が問題となっている企業の未来を考える上で参考となる。

 他のサイトは実力が評価された受賞と言える。ネット活用による大きな成果をあげた企業が、他社との格差を広げて優劣がはっきり見えてきた。横綱格が全日空である。航空業界では他社も健闘しているが、ネットで1000億円の売り上げを上げている実力は群を抜いている。使い勝手も優れているとの評価が審査員の中でも強かった。

 化粧品コミュニティーサイトとして大きな影響力を持つアイスタイルは、顧客視点を徹底したサイト構築でネットバブルがはじけた後もきちんと伸びている。常時接続ユーザーが急拡大する中で今後が期待できる。ゼイヴェルは携帯電話上で圧倒的な訴求力を誇るサイトを作り上げた。日本発のモデルとしての意義も大きく期待したい。

 オーテックは大阪で製造業のネットワークを構築している。地域産業に対する貢献に加え、多国語展開する積極性が買われた。関西経済へのエールを込めた選択だ。

 受賞サイトの成熟ぶりに、ネットが初期のもの珍しさでもてはやされる時代から、どんな貢献をするか真価が問われる時代に入ったことを感じる。応募して下さった皆様の健闘をお祈りしたい。

審査委員
<委員長>
国領 二郎慶応大学ビジネススクール教授
<委員>
高橋  徹インターネット協会副理事長
長谷川文雄東北芸術工科大学院長
牧之内隆久地域活性化センター常務理事
三石 玲子M&M研究所代表
村上 輝康野村総合研究所理事長
坪田 知己日経デジタルコア事務局代表幹事
=50音順。敬称略


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