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NIKKEI NET インターネットアワード2000

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受賞作
審査委員長講評
記念シンポジウム

「地域とのパートナーシップによる情報ハイウエーへの取り組み」

アンドリュー・ビエリング CANARIE(カナダ)社長
基調講演するアンドリュー・ビエリング・CANARIE(カナダ)社長
 若者の流出防止に不可欠

 現在、インターネットは新たな段階にさしかかっている。そのカギはコミュニティー・ネットワークだ。今日のテーマは「第二のネット革命とは何か」だが、まず、第一のネット革命から説明する。

 74年にTCP/IP技術が開発されて、90年には商用のネットワーク、95年には最初のブラウザーが登場するなど、インターネットは急速に研究用から商用へと変わってきた。今ではインターネットは未来にも通用するネットワークだが、この状況は10年前は予測できなかった。

 インターネットの特徴はデジタル化とオープン性に加え、有機的なその姿にある。当時、ネットワークを支配していた大手電話会社の中央集権型ネットワークではなく、末端から発展した分散型ネットワークである。ネットワークの使われ方は私の15歳になる娘が一番よく知っている。それは音楽を聴く「ナップスター」であり、友達とのチャットであり、学校の研究用のプロジェクトだ。

 カナダのCANARIEは93年設立され、連邦政府から資金を受け、民間プロジェクトとのジョイントで事業を展開している。既にアルバータ州では学校、医療機関など公共施設を100メガビットクラスのネットワークで結ぶなど強力な高速ネットワーク構築を進めた。

 これらの事業が必要な理由は、ニューエコノミーで新たな強みを作っていかなければ若い人が大都市に流出してしまうからだ。そうなれば、コミュニティーは死んでしまう。遠隔地ほど重要な問題だ。次世代のインフラを提供するには政府の支援が必要だが、コミュニティーの自助努力が無ければ、経済基盤が脆弱(ぜいじゃく)な地方で世界を変えることは難しい。

 カナダは現在、月40カナダドルでケーブルモデムやDSLサービスが利用でき、ネット普及率も世界有数のレベルだ。そして今後起きる「第二のインターネット革命」における次世代のコアは光ファイバーだ。

 そのプロジェクトがカナダの国内イントラネット構想「CA*net4」計画だ。従来のキャリアが支配する交換機とルーターが主役のネット構造ではなく、光ファイバーを開放する「ダークファイバー」と、一本のファイバーで波長を変えて多重送信するWDM(光波長分割多重)方式の組み合わせこそが主役となるだろう。これにより、回線利用コストは100分の1以下へと劇的に低下する。

 次世代のインターネットは、従来の階層型ネットワークから「CA*net4」のような「ピア・ツー・ピア(個人対個人)」型のネットワークに移行する。カナダのプロジェクトが日本の参考になってほしい。

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